つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

「CP+ 2015 」 Part 4(パナ、富士、その他)

2015年02月20日 | イベント

「4K」という文字をいたるところで目にした今年の「CP+ 」。

それを特に前面に打ち出していたのがパナソニックでした。

 

パナソニック

パナソニックのブース。

GH4」「LX100」「FZ1000」を手にとって、4K 撮影が体験できました。

 

パナソニックブースのモデルさん(パナの機材ではなく、キヤノンEOS 6Dで撮影)。

 

パナソニックは、4K動画から切り出した4K PHOTO(800万画素)をアピールしています。

4K PHOTO画質が十分なら、カメラの連写機能は不要。将来的に大きな変革をもたらす可能性があります。今のところは、800万画素で足りるかと言うと、ちょっと心もとないところがありますが…

 

このほか、4K PHOTOで実際に撮影した写真家の作品も展示していました。

 

マルチコプタ―に、比較的軽量の「GH4」(本体のみ480g)を搭載した空撮システム。

これを使いこなせたら、面白い絵が撮れそう。

ただし、展示されているDJI製マルチコプタ―「S-900」などを導入するとかなり費用がかかるようです。

 

1インチセンサー、Android搭載の“スマホ型カメラ”「CM1」。

 

これも4Kが撮れるそうで驚き。国内では2000台限定モデルで、3月中旬から一部店頭で販売されます。

なぜ限定販売なんでしょうね。

ひとつには、スマホとしての通信に必要なSIMカードが海外のように簡単に買えないので、需要が読みにくいという事情があるようです。

 

オジサンとしては、こういう機器は苦手。「YOUのデジタルマニアックス 」さんが、ハンズオンしたレポートを書いてくれているので、そちらをご覧ください。

 

苦手といえば、動画も苦手。

「システム提案書 GH4U」という、GH4の動画性能を詳しく解説したパンフレットをもらいましたが、業務用の専門用語が満載でアタマがクラクラ。

『(拡張インターフェースユニットの)SDI 映像出力は、高画質10bit 4:2:2、Quad Link 4K(SDI×4、Square Division方式)に出力対応し… 』だって。分かります?

ほとんど理解できませんでした。

動画を一から勉強するかなァ~

 

会場の一角にあった、自分の画像データを持参すると4K モニターに映し出してくれるコーナー。

「カナダに行ってきたんだ」というオジサンの、美しい作品にほれぼれ。

 

そのあと、恥ずかしげもなく、私の作品も映してみました。

どうかな~ 平凡ですけど。

 

あらら、これは赤色が強過ぎ。

 

あとで調べてみたら、持参したのは、あるコンテストに出すためプリント印刷に使ったデータ。プリントは思うような色にならないので、画像処理で赤味を強調したものでした。

4kモニターが悪いのではなく、加工し過ぎた不自然な色合いがそのまま出てしまったわけです。

鮮やかな4Kモニターには、自然な色合いの写真がいい--- そう思いました。

 

会場には、NHKの「8Kスーパーハイビジョン」展示も(撮影不可。PRONEWS など参照)。紅白歌合戦などの映像を流していました。

ただ、どうなんですかね~ 画面が白っぽいのは会場の照明のせい? 正直なところ、精細さがいまいち良く分かりませんでした。

 

さて、次は富士フイルムへ。

富士フイルム

富士フイルムブース。

 

希望するカメラボディーとレンズを組み合わせ、モデル撮影ができました。

最初に選んだのはこれ。

X-T1」と「XF56mmF1.2 R APD」。


アポダイゼーション(APD)フィルターを搭載、ボケが美しい「XF56mmF1.2 R APD」。

しかし被写体が遠め。それと、かなり強い照明で、コントラストがきつ過ぎのステージ。このレンズは特にコントラストが強く出るという話なので、やわらかなボケ味を生かした描写にはなりませんでした。(富士「XF 56mm F1.2 R APD」の画質---1月25日記事参照)

 

レンズを交換しました。

XF50-140mm F2.8R LM OIS WR」。

35mm判換算76-213mm、F2.8通しの高性能レンズです。

 

(X-T1    XF50-140mm F2.8R LM OIS WR   絞りF2.8、1/60秒、ISO 250、画質JPEG)

一部、白飛びしているのはご容赦を。

富士のカメラはダイナミックレンジが広いはずなんですけどね。

腕の問題かな…

 

シグマ

見てきました。シグマの“変態”カメラ。

言い方に語弊があるといけませんが、シグマの山木社長自身がそう言っているらしいので。(田中希美男 さんのツイッタ―参照)

2月10日に発表された「dp0 Quattro」。発売日は未定。(シグマの発表

 

超広角単焦点レンズ14mm F4(35mm版換算21mm)を搭載。

シグマによれば、

 『この「SIGMA dp0 Quattro」がラインナップに加わることにより、撮影目的に応じて21mm(SIGMA dp0 Quattro)、28mm(SIGMA dp1 Quattro)、45mm(SIGMA dp2 Quattro)、75mm(SIGMA dp3 Quattro)、90mm(dp3 Quattro専用の1.2倍テレコンバーター装着)の中から最適な選択が可能となります。 』

ということですが、そのためにカメラ4台とテレコンを買わなければならない、というわけ?

 

「dp0 Quattro」はどう見ても不思議な形です。もともと変わったデザインのカメラボディーに加えてレンズが異様に大きい。

こんなケッタイなカメラ、買う人がいるのだろうか?

ま、Foveon センサーの高精細画質が好きな人は風景派に多いと思われるので、広い風景を撮るためとあれば、飛び付くかもしれませんが…

 

シグマの超望遠レンズ体験コーナー。おなじみの弩級レンズ「APO 200-500mm F2.8 / 400-1000mm F5.6 EX DG」。

 

シグマのSportsシリーズ「150-600mm F5-6.3 DC OS HSM」の部品をずらりと並べた展示。

すごい精密技術です。手前は無塗装の筺体。そうか最初はこんなにピカピカなんだ…

 

カシオ

カシオはユニークな分離型のコンパクトカメラ「EX-FR10」をアピール。

 

ステージに「楽しさ」があふれていました。コンパクトカメラに徹して頑張っているカシオはエライ!

 

ケンコー・トキナー

ドイツのカメラ誌でも高い評価を受けたという、トキナー「AT-X 70-200mm F4 PRO FX 」の性能を、高橋良輔さんがセミナーで解説していました。

周辺部を含め解像力が高く、ボケがやわらかい。ディスト―ションがない。手ぶれ補正が良く効く。と良いことずくめ。

作品を見せてもらうと、確かに前ボケも後ボケも美しい。こういうレンズは少ないです。

良いレンズだな~ と率直に思いました。

でも、ニコンマウントしかないんですよね。そこが残念。

 

恒例のモデル撮影タイムで。(キヤノンEOS 6Dで撮影)

 

ほかにも良さそうなレンズが色々展示されていました。

近日発売の、トキナー「24-70mm F2.8」。

これも新製品の、トキナー「11-20mm F2.8」。

 

ハッセルブラッド

「スウェーデンメーカー共同出展 HASSELBLAD X PROFOTO」。

 

ふだん見られないカメラや機材に触れられるのも「CP+」の魅力。ともにスウェーデンを拠点とする、中判カメラのハッセルブラッドとストロボメーカーPROFOTOが共同で出展していました。

スポーツ、ダンス、ショーなど面白そうなイベント。プロ向きとはいえ、カメラ関係のサイトではあまり取り上げられておらず、ノーマークでした。もっと宣伝したら良かったのにと思います。(イベントの内容

 

あこがれのハッセルブラッドを試せるとは幸せ。デジタルバック「CFV-50c」(5000万画素)を取り付けた、往年の名機Vシステム。(engadget日本版参照)

 

カメラの前の部分はフイルムカメラなので、1枚撮るごとにクランクで巻き上げ(ミラーアップ)が必要。昔のように1枚ずつ丁寧に撮るという感覚です。

精細極まる中判デジタル写真が撮れるのですから、すでにVシステムを持っている愛好家には人気が出るのでは。値段も158万円(税別)と、中判デジタルとしてはお買い得(?)。

 

また、最初からデジタル用に作られた「Hシステム」もキャンペーンをやっていました。

エントリーモデル「H5D-40」(4000万画素)が、ボディとHC80mmレンズセットで税別158万円(キャンペーン以外では通常220万円)。

 

PROFOTOのストロボ。

ハイスピードシンクロに対応。超高速シャッターでもストロボが使えるということらしく、宙に飛びあがった人物を捕えた作品例がありました。

 

「CP+ 2015」はこれで終わりにします。

-----------------------------------------------------------------------------------------------

撮影カメラ・レンズ

   キヤノンEOS 6D

   EF24–105mm F4L IS USM

   ソニーRX100

   (富士フイルムX-T1による実写を除く)