野生動物で最も身近な動物はといえば、狐か狸でしょう。といっても、実物を見た人は少ないでしょうし、私も狐、狸は見たことがありません。見ることがまれなのは、夜行性ということもあるのでしょうし、犬と見間違うということなどもあるのでしょう。でも、生活の周辺には狐の名前がつくものはたくさん見られるようです。
山車の狐(国道50号線・南町2丁目信号付近)
水戸では、山車(だし)上で踊るのは、狐か、おかめ・ひょっとこがほとんどのようです。シリアスなイメージが狐で、コミかるなイメージがおかめ・ひょっとこのようです。そして狐は、ハシゴにのぼったり、蜘蛛の糸のようなテープを飛ばしたりと、活動的なようです。
稲荷の狐(香取稲荷神社 東大野158)
稲荷神社の宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)は御饌津神(みけつのかみ)ともいうそうです。別名の「けつ」が狐の古名「けつ」に通じたため、狐は稲荷の使いとされたようです。香取稲荷神社には5対の狐が奉納されています。
狐桶(別春館 元吉田町338)
酒蔵では、ドロドロの醪(もろみ)などをくんだり、酒袋に流し込んだりするときに、狐桶という口のとがった桶を使ったようです。形が狐の顔に似ていたのでいわれたようですが、桃桶ともいわれたようです。随分前の写真ですが、竹のタガが落ちています。
地名の狐(元吉田狐塚児童遊園 元吉田町2291-26)
水戸では狐の字の入った小字(こあざ)地名もいくつかあります。狐塚(きつねづか 小吹、吉田、飯富)、狐穴(きつねあな 木葉下)、狐沢(きつねざわ 小吹)などです。かつて狐は、人の目に触れることが多かったのでしょう。狐塚という地名は、たぶん塚(古墳)があったのでついたのでしょう。
ケキツネノボタン(常照寺池 酒門町4842)
毛のある狐の釦(ぼたん)という意味のようです。ほかにも、キツネノカミソリ、キツネノマゴなどを水戸で見ました。
狐の嫁入り(偕楽園 常盤町1-3-3)
一昨年の水戸黄門祭りで、一度だけのイベントだったのでしょうが、狐の嫁入りが行われていました。