時空人 goo blog「脳トレ宇宙論ー人類の見果てぬ夢」

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霧の玉手箱17(ウイルソンの霧箱)

2017-05-04 10:04:22 | 数楽絵草紙

粒子加速器―巨大エネルギー、宇宙の起源に迫る

物質を構成する原子は原子核と電子から成り立っている。その原子核は、陽子や中性子から成り、その陽子や中性子もクォークという素粒子から成り立っている。さらに、謎の粒子と呼ばれるニュートリノという素粒子も存在する。宇宙全体にクォークの何億倍ものニュートリノが存在することも分ってきた。

一方、宇宙は150億年前、ビッグバンを起こして膨張を始め、膨張に伴って温度が下がっていくと、クォークが創生され、やがて3 つのクォークが集まって核子になり、さらに軽い元素である水素、ヘリウムなどができた。これらの元素が集まって星ができ、星のエネルギーを生み出す原子核反応が進む中で酸素など比較的軽い元素が作られ、さらに重い元素ができたことが明らかになってきた。

これらの研究に対して加速器は必要不可欠な役割を果たしている。より小さな素粒子を研究するためにより大きな加速器が必要になるのは皮肉なことであるが、大型加速器が素粒子物理学の基礎を作り出したといえる。

・1930-1934年、ローレンス(米、写真)、リビングストン(米)当時使用可能だった高周波電源を用いて粒子線形加速器を作る。

 

・1932年 高電圧加速装置による原子核人工変換、コッククロフト(米)、ウオルトン(アイルランド)

・1932年、ローレンス、小型化を目指して磁場を用いる世界最初のサイクロトロンを作る(写真下)。直径4インチ(10cm)のもので水素分子イオンを80keVまで加速でき、次には直径11インチで1931年に陽子を1.1MeVまで、磁場補正で集束力を付けて 1932年に1.22MeVまで加速できた。

・1938年、サイクロトロンから出る中性子ビームで、母親のガンを治療する。

・1939年、当時最大の60インチのサイクロトロンが完成。このサイクロトロンで          ネプツニウム、超ウラン元素を次々と発見する。同年、ローレンスはノーベル賞を受賞する。

・1941年 ベータトロンの製作、カースト(米)

・(1941-1945年、第1次世界大戦)

・1945年 シンクロトロンの製作、マクミラン(米)、ベクスラー(ソ連)