<金曜は本の紹介>
「やめる!―年収崩壊時代を勝ち抜く方法 (森永卓郎)」の購入はコチラ
人間は保守的な生き物ですから変化を好みません。
もちろん、変わらないことに何のコストもかからないのであれば変わる必要はありませんが、現実には環境の方が勝手に変わってしまいますのでそうもいきません。
そのときに、いままでの生活習慣を守ろうとすると、あちこちに無理が生じます。
たとえば、何とかいままでの収入を守ろうと無理をして、体を壊し、感動する心を失い、やさしい思いやりの心を捨ててしまいます。
本書は、それだったらいまの生活を見直してみてはどうだろうか、勇気を出して思い込みを捨ててみたらどうかということ等について筆者の体験を踏まえながら具体的に書かれた本です。
とても参考になると思います。とてもオススメです!!
以下はこの本のポイントなどです。
・アメリカの大部分は、ごく普通の田舎町である。人々の平均年収は300~400万円とカネに余裕があるわけではないが、みんな陽気に、ちゃんと人生を楽しみながら生きている。なんとかもっとカネを稼いで、贅沢品を買いあさりたい、グルメ三昧したいなどとは、彼らはおよそ考えない。質素な食事やディスカウントショップの衣料品で満足している。地に足をつけて生活を楽しみ、カネに振り回されることなく生きているのである。
・その昔、日本の農村部は、どこの村にも「夜這い」の風習があった。地方によっては1950年代まで残っていたという。夜這いは、結婚するための重要なカップリングの手段だった。村ごとに微妙にルールは違っていたが、大雑把に言うと、適齢期の娘のもとに村の男がひとりひとり夜這いをかける。やがてその娘が妊娠した時点で、娘が勝手に「おまえが犯人だ」と決めつける。そうしてカップルが成立し、正式に結婚した。明治時代に入って、政府は夜這いに何回も禁止令を出した。なぜなら、まず近代国家としてそのような風習は望ましくない。しかも、結婚後も子育て期を除くと女性は夜這いの対象になっていた。
・イタリアの景気回復の原動力となったのは、モノづくりの企業だ。革製品をはじめ、車、ファッション、パスタなど、イタリア印のブランド品が世界じゅうの人々のハートをつかみ、売れに売れたからである。日本も中小企業は多いが、そのほとんどは大企業の下請けか、系列業者だ。一方、イタリアの中小企業は独立独歩、自社ブランドを大事にしてモノづくりをしている。伝統を守りつつ、新しい才能の芽はどんどん取り入れている。そんな企業風土から生まれる「個人の感性にこだわったクリエイティヴな商品」は、マスプロダクションの画一的な商品とは趣を異にする。値段が多少高くても、景気が悪くても、それらは人々の購買欲をかきたてる。大組織よりも、むしろ小さい組織のよさを認める価値観が、イタリアン・ブランドの国際競争力を支えている。
・経営コンサルタントの目で見ると、イタリアの生産性は日本の2倍以上ある。なぜならイタリアでは、組織の上の人間は下の人間に権限を大幅に委譲するからだ。経営陣は「次にどういう新商品を出すか」「どこに新たな市場を開拓するか」など大枠の方針をきっちり判断する。しかし、それから先の現場の活動にはいちいち口を出さない。「方針はこうだ。あとは君たちで勝手にやってくれ」と、担当の人間に采配を任せる。すると、みんな5時半には帰りたいから「いかに効率的に仕事を進めるか」をみずから工夫する。しかも現場の人間にすべての権限があるので、くだらない会議はいっさいない。上に企画を通すための資料作りもない。社員たちは、それぞれ自分のやるべき仕事に、時間と労力をすべて注ぎ込むことができる。それにひきかえ、日本のサラリーマンは会議ばっかりしている。山ほどのペーパーワークを抱えている。あんなので生産性が上がるはずがない---。
・各種の統計を調べると、欧米先進国の平均世帯年収は300~400万円。300万円以下はグローバル・スタンダードなのである。「でも、300万円以下で生活していけるのか?」と、不安だというのなら、その点は私が保証する。私はかつて、いまと物価がさほど変わらない1980年代に、年収300万円以下で専業主婦に2人の子供をちゃんと養っていた。しかも家のローンまで払っていたが、まずまずの生活は営めていた。
・「出世なんかしなくていい。自分は年収300万円以下の9割集団でいい」と決めたとたんに、すごくラクになる。9割集団には、基本的に競争がない。がんばっても、がんばらなくても給料はさほど変わらない。もう無理してがんばる必要はないし、上司にこびへつらう必要もないのである。ほどほどに働いて、ほどほどの給料を得る。それは会社員として、理想的に快適なワーキングスタイルなのである。
・人脈と人脈をつなげると、かなりのことができる。たとえば、商売を始めたいとする。人脈の広い人は、まず親しい知人や遊び仲間に、「店を開く予定なんだ」などと声をかける。あちらこちらから不動産業者、左官、インテリアデザイナーなどが「私も協力しよう」と手を上げてくる。その人たちの手を借りながら店を作ると、相場の半額以下でできてしまう。人脈はインターネットの検索サイトよりもパワフルな情報ルートなのだ。よく「人脈は財産だ」などと言われるが、そのとおりだなと思う。
・いざ具体的に「専売公社を辞める」ということを考えると、どんどん妄想が広がった。「ここで一度、組織を離れると、次々に放浪することになるんじゃないか。どんどん転落して、最後は新宿中央公園でホームレスだろうな」と、まじめに思い詰めていた。いま思うと、なぜあんな妄想にとらわれたんだろうと不思議だが、やはり見たことも経験したこともない世界に飛び込むこと、いま一緒にいる人たちの世界から飛び出してしまうことは、こわいことなのだ。でも、いったん飛び出してみたら、たいしたことはなかった。名刺や肩書が変わるだけで、私自身の本質は何も変わらない。2回目の転職のときは、もう、こわくもなんともなかった。
・職を探すときに、「○○関係じゃないとダメ」とか「有名企業がいちばん」とか、決めてかかるのはもうやめることだ。もっと視野を広くもって探すべきである。そのときに「楽しくてラクでおカネになる仕事」など絶対にないことは肝に銘じておくこと。私はこれまで約25年間、仕事や労働の研究をしてきたが、その結論がこれだ。
・ではどうやって少しでもいい仕事を見つけるのか。いちばん大切なのは「適性は人によって全然違う」ことだ。たとえば私は部屋にこもって黙って同じ仕事をするのは耐えられない。でも、初対面の人と話をすることにはなんの負担も感じない。飛び込み営業なんて大の得意だ。私とは逆に、営業は死ぬほど苦痛で、ひとりコツコツ仕事をするほうが好きな人もいる。こうしたことは持って生まれた性格だから、変えようがない。つまり「どの仕事・職種がいいか」なんて、絶対評価できるものではない。自分に向いた仕事をするのがいちばんなのである。
・マイホームを購入するなら、くれぐれも無理をしないことだ。本当は、住めばどこもスイートホームだ。家の形や広さではなく、住んでいる人の気持ちの問題なのである。マスコミのつくりあげている「幸せな家庭像」には、けっしてまどわされないことだ。
・新しいことを始めたいなら、最初にやるべきは、実際に経験してみることだ。学校に通う時間があるなら、1週間に数時間でもいいから、自分のしたいことをやっている人に頼み込んで働かせてもらう。無給なら、だれか受け入れてくれるだろう。そうすれば、自分が本当にその職業や仕事に向いているかどうかがみえてくる。しかも、学校よりもよほど実践的なことが学べる。やりたいことに資格が必要なら、そのあとで取ればいいのである。
・相手に思ってもらうには、「あげる」より、むしろ「もらう」ことなのだ。ただし、誤解しないでほしい。もらうのは「モノ」ではない。相手の「心」である。たとえば「こんな安物はいらないのに」とか「迷惑だな」などという気持ちを抱いていると、自然に顔色や態度に表れて相手に伝わる。相手は自分に好意をもってくれて、それを行動で表そうとしている。そう悟れば、仮にいらないモノをもらっても、ありがたい気持ちになる。素直な気持ちで、うれしくいただいてしまう。モノで人を釣ろうとしてはいけない。人と誠意をもって付き合う。そうすると、ときに相手はつい、あなたに何かあげたくなってしまうだろう。人からかわいがられるとは、そういうことである。
・誰かに借りをつくったら、その人に返す必要はない。別の人に返せば、その人がまた別の人に何かを・・・・・というように続き、やがてグルッとまわって自分のところに返ってくる。直接、自分に戻ってくるバーター関係でなくていい。全体としてバランスがとれていればいいという価値観。それが日本の曖昧社会のいちばんいいところだ
・いろいろな恋愛パターンを研究してきてわかったことがある。恋人が欲しければ「へたな鉄砲も数撃ちゃ当たる」の精神が大切なのだ。女性との相性は付き合ってみなければわからない。外見やそぶりから相性を見抜くのはまず不可能だ。気になる女性が現れたら、軽い気持ちでとりあえず「好きです」と告白してみる。ノーと言われたら「どうも失礼しました」と、すぐ次にいく。予想と違う結果が出ることも多い。美女と野獣カップルが誕生したりするものだ。とにかく、狙い撃ちはだめ。弾はたくさん撃ったほうがいいのである。仕事や趣味も同じだと思う。興味をひかれることを見つけたら「無理かな?」と思っても、とりあえずツマミ食いしてみる。経験するだけでも楽しいものだ。視野も広くなる。いろいろ試すうちに、自分が本当に好きなことも見えてくる。そこに思いっきり全力投球してみてはどうか。いまとは違う人生が展開するかもしれない。
<目次>
はじめに
第1章 「並み」の世間がなくなる
1もうすぐ「中流」は絶滅する
2誰もがカネにとりつかれている
3「金持ち礼賛」社会になってきた
4まともな方法でカネは貯まらなくなった
5日本は「やさしさの文化」を捨てた
6カネに振り回される生活しかできなくなった
第2章 「並み」の会社がなくなる
7同僚が「仲間」から「敵」に変わった
8社内に勝者と敗者が生まれてきた
9サラリーマンが組み込まれる不毛なレース
10仕事の楽しさが奪われている
11「失業の自由」がなくなってきた
第3章「日本」をやめる
12「アメリカ追従」をやめる
13「日米比較」をやめる
14「大組織主義」をやめる
15「成果主義」をやめる
16「中央集権」をやめる
17「ばらまき行政」をやめる
第4章「会社」をやめる
18「出世」をやめる
19「マニュアル社員」をやめる
20「会社人間」をやめる
21「リストラにおびえる」をやめる
22「仕事ひと筋」をやめる
23「ウチの会社は・・・・・」をやめる
24「上司にすり寄る」をやめる
25「人脈づくり」をやめる
26「残業」をやめる
27「サラリーマンと付き合う」をやめる
第5章 「世間」をやめる
28「都会暮らし」をやめる
29「横並びの幸せ」をやめる
30「見栄」をやめる
31「仕事探し」をやめる
32「子供への期待」をやめる
33「専業主婦・子供・マイホーム」をやめる
34「貯金」をやめる
35「保険」をやめる
36「カード」をやめる
第6章 「自分」をやめる
37「フリーター」をやめる
38「自分探し」をやめる
39「マニュアル」をやめる
40「モノをあげる」をやめる
41「お付き合い」をやめる
42「キャリア志向」をやめる
43「あきらめる」をやめる
44「情報収集」をやめる
面白かった本まとめ(2009年上半期)
<今日の独り言>
久しぶりに花を家に買って帰りました。赤いバラが40本以上その他込みで、花瓶に飾ると、まるでホストクラブのようです^_^;)しかし、家に花があると家が華やぎ気分も良いですね~^_^) 5才の息子も大喜び。これで525円とは安い安い^_^;)花屋の人に「本当にこの値段でいいのですか?」と念押ししてしまいました・・・^_^;)
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もちろん、変わらないことに何のコストもかからないのであれば変わる必要はありませんが、現実には環境の方が勝手に変わってしまいますのでそうもいきません。
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たとえば、何とかいままでの収入を守ろうと無理をして、体を壊し、感動する心を失い、やさしい思いやりの心を捨ててしまいます。
本書は、それだったらいまの生活を見直してみてはどうだろうか、勇気を出して思い込みを捨ててみたらどうかということ等について筆者の体験を踏まえながら具体的に書かれた本です。
とても参考になると思います。とてもオススメです!!
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・アメリカの大部分は、ごく普通の田舎町である。人々の平均年収は300~400万円とカネに余裕があるわけではないが、みんな陽気に、ちゃんと人生を楽しみながら生きている。なんとかもっとカネを稼いで、贅沢品を買いあさりたい、グルメ三昧したいなどとは、彼らはおよそ考えない。質素な食事やディスカウントショップの衣料品で満足している。地に足をつけて生活を楽しみ、カネに振り回されることなく生きているのである。
・その昔、日本の農村部は、どこの村にも「夜這い」の風習があった。地方によっては1950年代まで残っていたという。夜這いは、結婚するための重要なカップリングの手段だった。村ごとに微妙にルールは違っていたが、大雑把に言うと、適齢期の娘のもとに村の男がひとりひとり夜這いをかける。やがてその娘が妊娠した時点で、娘が勝手に「おまえが犯人だ」と決めつける。そうしてカップルが成立し、正式に結婚した。明治時代に入って、政府は夜這いに何回も禁止令を出した。なぜなら、まず近代国家としてそのような風習は望ましくない。しかも、結婚後も子育て期を除くと女性は夜這いの対象になっていた。
・イタリアの景気回復の原動力となったのは、モノづくりの企業だ。革製品をはじめ、車、ファッション、パスタなど、イタリア印のブランド品が世界じゅうの人々のハートをつかみ、売れに売れたからである。日本も中小企業は多いが、そのほとんどは大企業の下請けか、系列業者だ。一方、イタリアの中小企業は独立独歩、自社ブランドを大事にしてモノづくりをしている。伝統を守りつつ、新しい才能の芽はどんどん取り入れている。そんな企業風土から生まれる「個人の感性にこだわったクリエイティヴな商品」は、マスプロダクションの画一的な商品とは趣を異にする。値段が多少高くても、景気が悪くても、それらは人々の購買欲をかきたてる。大組織よりも、むしろ小さい組織のよさを認める価値観が、イタリアン・ブランドの国際競争力を支えている。
・経営コンサルタントの目で見ると、イタリアの生産性は日本の2倍以上ある。なぜならイタリアでは、組織の上の人間は下の人間に権限を大幅に委譲するからだ。経営陣は「次にどういう新商品を出すか」「どこに新たな市場を開拓するか」など大枠の方針をきっちり判断する。しかし、それから先の現場の活動にはいちいち口を出さない。「方針はこうだ。あとは君たちで勝手にやってくれ」と、担当の人間に采配を任せる。すると、みんな5時半には帰りたいから「いかに効率的に仕事を進めるか」をみずから工夫する。しかも現場の人間にすべての権限があるので、くだらない会議はいっさいない。上に企画を通すための資料作りもない。社員たちは、それぞれ自分のやるべき仕事に、時間と労力をすべて注ぎ込むことができる。それにひきかえ、日本のサラリーマンは会議ばっかりしている。山ほどのペーパーワークを抱えている。あんなので生産性が上がるはずがない---。
・各種の統計を調べると、欧米先進国の平均世帯年収は300~400万円。300万円以下はグローバル・スタンダードなのである。「でも、300万円以下で生活していけるのか?」と、不安だというのなら、その点は私が保証する。私はかつて、いまと物価がさほど変わらない1980年代に、年収300万円以下で専業主婦に2人の子供をちゃんと養っていた。しかも家のローンまで払っていたが、まずまずの生活は営めていた。
・「出世なんかしなくていい。自分は年収300万円以下の9割集団でいい」と決めたとたんに、すごくラクになる。9割集団には、基本的に競争がない。がんばっても、がんばらなくても給料はさほど変わらない。もう無理してがんばる必要はないし、上司にこびへつらう必要もないのである。ほどほどに働いて、ほどほどの給料を得る。それは会社員として、理想的に快適なワーキングスタイルなのである。
・人脈と人脈をつなげると、かなりのことができる。たとえば、商売を始めたいとする。人脈の広い人は、まず親しい知人や遊び仲間に、「店を開く予定なんだ」などと声をかける。あちらこちらから不動産業者、左官、インテリアデザイナーなどが「私も協力しよう」と手を上げてくる。その人たちの手を借りながら店を作ると、相場の半額以下でできてしまう。人脈はインターネットの検索サイトよりもパワフルな情報ルートなのだ。よく「人脈は財産だ」などと言われるが、そのとおりだなと思う。
・いざ具体的に「専売公社を辞める」ということを考えると、どんどん妄想が広がった。「ここで一度、組織を離れると、次々に放浪することになるんじゃないか。どんどん転落して、最後は新宿中央公園でホームレスだろうな」と、まじめに思い詰めていた。いま思うと、なぜあんな妄想にとらわれたんだろうと不思議だが、やはり見たことも経験したこともない世界に飛び込むこと、いま一緒にいる人たちの世界から飛び出してしまうことは、こわいことなのだ。でも、いったん飛び出してみたら、たいしたことはなかった。名刺や肩書が変わるだけで、私自身の本質は何も変わらない。2回目の転職のときは、もう、こわくもなんともなかった。
・職を探すときに、「○○関係じゃないとダメ」とか「有名企業がいちばん」とか、決めてかかるのはもうやめることだ。もっと視野を広くもって探すべきである。そのときに「楽しくてラクでおカネになる仕事」など絶対にないことは肝に銘じておくこと。私はこれまで約25年間、仕事や労働の研究をしてきたが、その結論がこれだ。
・ではどうやって少しでもいい仕事を見つけるのか。いちばん大切なのは「適性は人によって全然違う」ことだ。たとえば私は部屋にこもって黙って同じ仕事をするのは耐えられない。でも、初対面の人と話をすることにはなんの負担も感じない。飛び込み営業なんて大の得意だ。私とは逆に、営業は死ぬほど苦痛で、ひとりコツコツ仕事をするほうが好きな人もいる。こうしたことは持って生まれた性格だから、変えようがない。つまり「どの仕事・職種がいいか」なんて、絶対評価できるものではない。自分に向いた仕事をするのがいちばんなのである。
・マイホームを購入するなら、くれぐれも無理をしないことだ。本当は、住めばどこもスイートホームだ。家の形や広さではなく、住んでいる人の気持ちの問題なのである。マスコミのつくりあげている「幸せな家庭像」には、けっしてまどわされないことだ。
・新しいことを始めたいなら、最初にやるべきは、実際に経験してみることだ。学校に通う時間があるなら、1週間に数時間でもいいから、自分のしたいことをやっている人に頼み込んで働かせてもらう。無給なら、だれか受け入れてくれるだろう。そうすれば、自分が本当にその職業や仕事に向いているかどうかがみえてくる。しかも、学校よりもよほど実践的なことが学べる。やりたいことに資格が必要なら、そのあとで取ればいいのである。
・相手に思ってもらうには、「あげる」より、むしろ「もらう」ことなのだ。ただし、誤解しないでほしい。もらうのは「モノ」ではない。相手の「心」である。たとえば「こんな安物はいらないのに」とか「迷惑だな」などという気持ちを抱いていると、自然に顔色や態度に表れて相手に伝わる。相手は自分に好意をもってくれて、それを行動で表そうとしている。そう悟れば、仮にいらないモノをもらっても、ありがたい気持ちになる。素直な気持ちで、うれしくいただいてしまう。モノで人を釣ろうとしてはいけない。人と誠意をもって付き合う。そうすると、ときに相手はつい、あなたに何かあげたくなってしまうだろう。人からかわいがられるとは、そういうことである。
・誰かに借りをつくったら、その人に返す必要はない。別の人に返せば、その人がまた別の人に何かを・・・・・というように続き、やがてグルッとまわって自分のところに返ってくる。直接、自分に戻ってくるバーター関係でなくていい。全体としてバランスがとれていればいいという価値観。それが日本の曖昧社会のいちばんいいところだ
・いろいろな恋愛パターンを研究してきてわかったことがある。恋人が欲しければ「へたな鉄砲も数撃ちゃ当たる」の精神が大切なのだ。女性との相性は付き合ってみなければわからない。外見やそぶりから相性を見抜くのはまず不可能だ。気になる女性が現れたら、軽い気持ちでとりあえず「好きです」と告白してみる。ノーと言われたら「どうも失礼しました」と、すぐ次にいく。予想と違う結果が出ることも多い。美女と野獣カップルが誕生したりするものだ。とにかく、狙い撃ちはだめ。弾はたくさん撃ったほうがいいのである。仕事や趣味も同じだと思う。興味をひかれることを見つけたら「無理かな?」と思っても、とりあえずツマミ食いしてみる。経験するだけでも楽しいものだ。視野も広くなる。いろいろ試すうちに、自分が本当に好きなことも見えてくる。そこに思いっきり全力投球してみてはどうか。いまとは違う人生が展開するかもしれない。
<目次>
はじめに
第1章 「並み」の世間がなくなる
1もうすぐ「中流」は絶滅する
2誰もがカネにとりつかれている
3「金持ち礼賛」社会になってきた
4まともな方法でカネは貯まらなくなった
5日本は「やさしさの文化」を捨てた
6カネに振り回される生活しかできなくなった
第2章 「並み」の会社がなくなる
7同僚が「仲間」から「敵」に変わった
8社内に勝者と敗者が生まれてきた
9サラリーマンが組み込まれる不毛なレース
10仕事の楽しさが奪われている
11「失業の自由」がなくなってきた
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12「アメリカ追従」をやめる
13「日米比較」をやめる
14「大組織主義」をやめる
15「成果主義」をやめる
16「中央集権」をやめる
17「ばらまき行政」をやめる
第4章「会社」をやめる
18「出世」をやめる
19「マニュアル社員」をやめる
20「会社人間」をやめる
21「リストラにおびえる」をやめる
22「仕事ひと筋」をやめる
23「ウチの会社は・・・・・」をやめる
24「上司にすり寄る」をやめる
25「人脈づくり」をやめる
26「残業」をやめる
27「サラリーマンと付き合う」をやめる
第5章 「世間」をやめる
28「都会暮らし」をやめる
29「横並びの幸せ」をやめる
30「見栄」をやめる
31「仕事探し」をやめる
32「子供への期待」をやめる
33「専業主婦・子供・マイホーム」をやめる
34「貯金」をやめる
35「保険」をやめる
36「カード」をやめる
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37「フリーター」をやめる
38「自分探し」をやめる
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40「モノをあげる」をやめる
41「お付き合い」をやめる
42「キャリア志向」をやめる
43「あきらめる」をやめる
44「情報収集」をやめる
面白かった本まとめ(2009年上半期)
<今日の独り言>
久しぶりに花を家に買って帰りました。赤いバラが40本以上その他込みで、花瓶に飾ると、まるでホストクラブのようです^_^;)しかし、家に花があると家が華やぎ気分も良いですね~^_^) 5才の息子も大喜び。これで525円とは安い安い^_^;)花屋の人に「本当にこの値段でいいのですか?」と念押ししてしまいました・・・^_^;)