<金曜は本の紹介>
「デザインのたくらみ(坂井直樹)」の購入はコチラ
この本は、日産の「Be-1」を世に送り出したコンセプター坂井直樹さんが、2001年12月1日号から雑誌Penでデザインに関するコラムを書いていたものをまとめたものです。
これまで作品を創るときの創意や工夫を、デザイナー自身が「コトバ」にして解説したものはあまりなく、「百聞は一見にしかず」の逆をしたかったということで、この連載を続けてきたようです。
この本は、以下の目次のように様々なテーマを基に書かれているのでとても面白いです。
特に、芸術家を目指す方には、とても参考になる本だと思います。お勧めです。
以下は、この本の中で面白かった点です。
・「やっぱりクルマは、不良じゃないとダメだ。」第35回東京モーターショーを見に行ったとき、僕はそう思った。前回は、国内メーカーが環境を重視したまじめなクルマばかりを出していて、ちょっと退屈すぎた。そのとき僕は「エコなんかで女の子にもてるか」と言った。行儀のいいクルマなんかじゃあ、女の子は口説けない。「色気」と「スパルタン」なフォルムこそ、不良のクルマの魅力なのだ。
・ナイキほど、会社ごとデザインに取り組んでいる企業はないんじゃないかと、正直とても羨ましく思えた。ナイキにはデザイナーが約300人いて、彼らに十分な環境を与えて、デザインにまったく枠はなく、自由にクリエーションさせている。デザインに力を入れているといわれている会社は多いけれど、デザインが経営に直接的に機能している会社は意外に多くはない。
・日本の経済が、低迷して久しい。しかし、アメリカの某シンクタンクは、10年後には日本は再びナンバーワンに戻ると予測しているという。その根拠は、日本はロボット技術がスゴイから。ロボット産業は10年後には2兆円規模の産業になるだろうといわれている。ロボットをデザインするには、本格的な機械工学だけでなく、マンガやアニメのようなサブカルチャー的な素養も必要になる。
・この10年ばかり僕は蘭の栽培に凝っている。僕が蘭を好きな理由は、単に美しいからだけではない。蘭が不思議な植物だからだ。蘭は、例えば雷が落ちたりすると突然変異するといわれている。環境の変化に合わせて色や形を自在に変化させる蘭のエネルギーに引かれているのだ。
・ダイソンの掃除機は、独自のサイクロン技術を使い、「DC08」では排出される空気からほぼ完璧にちりが除かれた。排気の純度はなんと99.9%。これはもはや掃除機というよりも、「ゴミも吸引できる空気清浄機」といった方がいいかもしれない。ハウスダストによるアレルギーやアトピーに悩んでいる人にとって、これ以上の掃除機はないのではないか。デザインも独特だ。心臓か肺などの人間の内臓を思わせる中枢部分が有機的で美しい。またダイソンが97年に出したスケルトンタイプの掃除機はiMacのデザインにも影響を与えたようだ。
・僕のデザイン人生は「宇宙」からの刺激で始まった。というのは、僕に創造の動機を与えてくれたのが、60年代に大流行した「スペースエイジ・デザイン」だったからだ。そもそもスペースエイジ・デザインは米ソの宇宙開発競争の影響で生まれた。69年7月20日のアポロ11号の月面着陸成功がブームのピークだったと思う。「プラスチック」「球体」「単純な色使い」を特徴とするスペースエイジ・デザインは、荒唐無稽なファンタジーと思われるかもしれないが、当時は十分にリアリティーのあるイメージだった。
・外国に持っていって一番喜ばれた日本のお土産は、にぎりずしの食品サンプル。メニュー見本を本物そっくりに作ってしまうという発想自体が海外にないこともあるが、大概の外国人はろうやプラスチックで作られた食品サンプルの精巧さにびっくりする。
・僕が独断で選んだ「デザインのいいコイン」は、まずはオーストラリアの2セント。特に裏面のデザインが面白く、「エリマキトカゲ」の絵が円形ぎりぎりまで、伸び伸びして描かれていて好きだ。デンマークの50エーレも、小さな「王冠」のデザインがかわいくて気に入っている。また、ペルーの5ソルには、なんと「ナスカの地上絵」が入っている。
<目次>
はじめに
アウディTTクーペ
フィリップ・スタルク
飯田橋駅
ニューMINI
グエナエル・ニコラ
マーク・ジェイコブス
ナイキとソニー
機械式時計
デジタルカメラ
ケータイ電話
SOPH.
アラン・チャン
日本のイス
ロボット
韓国デザイン
アイウエア
デザインホテル
山中俊治
ウェブデザイン
エドワード鈴木
オートノミー
テレビゲーム
オリビエ・ブーレイ
マッシモ・イオザ・ギーニ
河口洋一郎
フーディング
国旗
ダイソン
和からWAへ
アンチエイジング
香水ボトル
マッキントッシュ
ユニフォーム
スイーツ
アパートメント
ネイルアート
日本庭園
花火
ライター
リメイクバッグ
つえ
絵本
駅弁
エコデザイン
スペースエイジ・デザイン
テレンス・コンラン
薄型テレビ
新型路面電車
イラストレーション
モックアップ
大江匡
灰皿
ロゴマーク
はし
道路標識
和菓子
カーデザイナー
テキスタイルデザイン
食玩
ようじ
MoMA
自動販売機
ルイジ・コラーニ
ジョン・ジェイ
水引
腕時計の文字盤
ミネラルウォーター
コイン
百貨店の包装紙
出入国スタンプ
薬
ブックデザイン
ベビーカー
乾電池
楽器
建築の構造
メニュー
トイレ
看板
坂井直樹的デザイン
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<今日の独り言>
洋服の青山へ行ってきて下着類を6500円分ほど購入しました。しかし、カード会員に配布される3000円割引、携帯サイト登録500円割引、今までのポイント還元1500円分ほどを使って、支払は1500円ほどで済んでしまいました。かなり得した気分ですが、洋服の青山は大丈夫なのか?と心配してしまいました^_^;)また、この店は2歳の息子に風船をくれるので息子もけっこう喜びます。
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この本は、日産の「Be-1」を世に送り出したコンセプター坂井直樹さんが、2001年12月1日号から雑誌Penでデザインに関するコラムを書いていたものをまとめたものです。
これまで作品を創るときの創意や工夫を、デザイナー自身が「コトバ」にして解説したものはあまりなく、「百聞は一見にしかず」の逆をしたかったということで、この連載を続けてきたようです。
この本は、以下の目次のように様々なテーマを基に書かれているのでとても面白いです。
特に、芸術家を目指す方には、とても参考になる本だと思います。お勧めです。
以下は、この本の中で面白かった点です。
・「やっぱりクルマは、不良じゃないとダメだ。」第35回東京モーターショーを見に行ったとき、僕はそう思った。前回は、国内メーカーが環境を重視したまじめなクルマばかりを出していて、ちょっと退屈すぎた。そのとき僕は「エコなんかで女の子にもてるか」と言った。行儀のいいクルマなんかじゃあ、女の子は口説けない。「色気」と「スパルタン」なフォルムこそ、不良のクルマの魅力なのだ。
・ナイキほど、会社ごとデザインに取り組んでいる企業はないんじゃないかと、正直とても羨ましく思えた。ナイキにはデザイナーが約300人いて、彼らに十分な環境を与えて、デザインにまったく枠はなく、自由にクリエーションさせている。デザインに力を入れているといわれている会社は多いけれど、デザインが経営に直接的に機能している会社は意外に多くはない。
・日本の経済が、低迷して久しい。しかし、アメリカの某シンクタンクは、10年後には日本は再びナンバーワンに戻ると予測しているという。その根拠は、日本はロボット技術がスゴイから。ロボット産業は10年後には2兆円規模の産業になるだろうといわれている。ロボットをデザインするには、本格的な機械工学だけでなく、マンガやアニメのようなサブカルチャー的な素養も必要になる。
・この10年ばかり僕は蘭の栽培に凝っている。僕が蘭を好きな理由は、単に美しいからだけではない。蘭が不思議な植物だからだ。蘭は、例えば雷が落ちたりすると突然変異するといわれている。環境の変化に合わせて色や形を自在に変化させる蘭のエネルギーに引かれているのだ。
・ダイソンの掃除機は、独自のサイクロン技術を使い、「DC08」では排出される空気からほぼ完璧にちりが除かれた。排気の純度はなんと99.9%。これはもはや掃除機というよりも、「ゴミも吸引できる空気清浄機」といった方がいいかもしれない。ハウスダストによるアレルギーやアトピーに悩んでいる人にとって、これ以上の掃除機はないのではないか。デザインも独特だ。心臓か肺などの人間の内臓を思わせる中枢部分が有機的で美しい。またダイソンが97年に出したスケルトンタイプの掃除機はiMacのデザインにも影響を与えたようだ。
・僕のデザイン人生は「宇宙」からの刺激で始まった。というのは、僕に創造の動機を与えてくれたのが、60年代に大流行した「スペースエイジ・デザイン」だったからだ。そもそもスペースエイジ・デザインは米ソの宇宙開発競争の影響で生まれた。69年7月20日のアポロ11号の月面着陸成功がブームのピークだったと思う。「プラスチック」「球体」「単純な色使い」を特徴とするスペースエイジ・デザインは、荒唐無稽なファンタジーと思われるかもしれないが、当時は十分にリアリティーのあるイメージだった。
・外国に持っていって一番喜ばれた日本のお土産は、にぎりずしの食品サンプル。メニュー見本を本物そっくりに作ってしまうという発想自体が海外にないこともあるが、大概の外国人はろうやプラスチックで作られた食品サンプルの精巧さにびっくりする。
・僕が独断で選んだ「デザインのいいコイン」は、まずはオーストラリアの2セント。特に裏面のデザインが面白く、「エリマキトカゲ」の絵が円形ぎりぎりまで、伸び伸びして描かれていて好きだ。デンマークの50エーレも、小さな「王冠」のデザインがかわいくて気に入っている。また、ペルーの5ソルには、なんと「ナスカの地上絵」が入っている。
<目次>
はじめに
アウディTTクーペ
フィリップ・スタルク
飯田橋駅
ニューMINI
グエナエル・ニコラ
マーク・ジェイコブス
ナイキとソニー
機械式時計
デジタルカメラ
ケータイ電話
SOPH.
アラン・チャン
日本のイス
ロボット
韓国デザイン
アイウエア
デザインホテル
山中俊治
ウェブデザイン
エドワード鈴木
オートノミー
テレビゲーム
オリビエ・ブーレイ
マッシモ・イオザ・ギーニ
河口洋一郎
フーディング
国旗
ダイソン
和からWAへ
アンチエイジング
香水ボトル
マッキントッシュ
ユニフォーム
スイーツ
アパートメント
ネイルアート
日本庭園
花火
ライター
リメイクバッグ
つえ
絵本
駅弁
エコデザイン
スペースエイジ・デザイン
テレンス・コンラン
薄型テレビ
新型路面電車
イラストレーション
モックアップ
大江匡
灰皿
ロゴマーク
はし
道路標識
和菓子
カーデザイナー
テキスタイルデザイン
食玩
ようじ
MoMA
自動販売機
ルイジ・コラーニ
ジョン・ジェイ
水引
腕時計の文字盤
ミネラルウォーター
コイン
百貨店の包装紙
出入国スタンプ
薬
ブックデザイン
ベビーカー
乾電池
楽器
建築の構造
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トイレ
看板
坂井直樹的デザイン
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洋服の青山へ行ってきて下着類を6500円分ほど購入しました。しかし、カード会員に配布される3000円割引、携帯サイト登録500円割引、今までのポイント還元1500円分ほどを使って、支払は1500円ほどで済んでしまいました。かなり得した気分ですが、洋服の青山は大丈夫なのか?と心配してしまいました^_^;)また、この店は2歳の息子に風船をくれるので息子もけっこう喜びます。