ブログ「教育の広場」(第2マキペディア)

 2008年10月から「第2マキペディア」として続けることにしました。

「ユーゲント」84号

2008年10月05日 | 教科通信「ユーゲント」
 お断り

 このブログは止めたのですが、「マキペディア」の付録みたいなものとして活用することにしました。

 まず、「ユーゲント」を少し増やします。

 よろしく。2008年10月05日、発行人


     「ユーゲント」84号(2007年04月13日)

              ドイツ語教室の教科通信

     WILLKOMMEN

 皆さん、よくいらっしゃいました。たった1年間、正味10ヵ月くらいですが、一緒にドイツ語を勉強していきましょう。

 授業のモットーは「内容のある楽しい授業」としたいと思います。

   授業要項

 まず、授業要項として、私の考えをお話します。
(1) この授業は「大学の教養教育の一環としての語学の授業」 です。大学は「学問の府」であり、そこでは常に「学問とは何か」を考えることが一番重要だと思います。

(2) 語学の諸分野を次のように理解しています。

  聴解を常に先行させて、言葉に慣れることを土台とする。文法も繰り返し反省する。
  読解力こそ語学力の底力を作る。会話は聞き取り(ディクテーション)と発話とに別けて、発話は作文で練習する。

  大学の語学では「言葉を科学するとはどういうことか」を考えるものとしたい。

(3) 教科書は『辞書で読むドイツ語』(未知谷)、辞書は新アポロン(同学社)。
  ノートを作って欲しい。ルースリーフも可。B5版のファイルを用意して欲しい。

(4) 1回の授業の中にいろいろな授業形態を取り入れて変化を持たせ、飽きないようにしたい。又、中頃に「休憩」を入れて、教養教育の目的を追求し、授業の幅を広げたい。

  教科通信 SCHOEN IST DIE JUGEND(略称「ユーゲント」)を出すように努力します。

(5) 小テストを適宜行いたい。
  提出物には必ず席番だけを書くこと(学籍番号は書かないように)。

(6) 原則として毎回、宿題を出す予定。教科書の予習、文法問題のプリントなどです。
  欠席した場合にプリント等を受け取ってもらう「代役」を決めておくこと。
  宿題を郵送してもらうことがあります。
  ブログ「授業の記録と予定」を出しています。木曜日の午後2時までに「予定」を発表しますので、それを見て準備を確認してきて下さい。HP「哲学の広場」から入れます。

(7) 成績は、態度と出席とドイツ語力で総合的につけます。

  態度とは学ぶ姿勢のことです。出席は提出物で見ます。
  成績についての質問はメールで下さい。1回だけは必ず返事をします。

(8) この授業について、根本的に間違っていると思う場合は大学と相談して下さい。根本的には肯定できるが部分的に改善してほしい点があるという場合は、アンケートに書くとか、小テストの際に書くとか、メールで伝えるとかして下さい。

  いずれにせよ、授業や大学のことについて親などと話し合ってほしい。

  授業内容についての質問は、授業中にその区切れに適宜発言して下さい。授業終了後に個人的に話しかけるのは雑談だけにして下さい。

(9) 授業中に気分が悪くなったりトイレ等の理由で出たい人は黙って出ていくこと。

   講師の自己紹介

 名前は、本名は牧野紀之(まきの・のりゆき)ですが、学生諸君の間では「仏の牧野」と言われているようです。年齢不詳。東京に生まれ育ちましたが、引佐の山の中に移り住み、イノシシと共に暮らしています。

 専門は哲学で、ドイツ語学は余技です。

 哲学はヘーゲル哲学を手掛かりにして、実際の哲学問題を考えています。ドイツ語はほとんど独学ですが(大学の授業はあまり出なかった)、関口存男(つぎお)氏のドイツ語学を学んでいます。

 趣味はいずれ知られることになるでしょう。

   北杜夫『どくとるマンボウ青春記』から

 漠とした憧憬(どうけい)。これこそ物事の始まりではなかろうか。子供から青春期へ移ろうとする目に見えぬ胎動ではなかろうか。

  Nur wer die Sehnsucht kennt, 憧れを知るもののみ、
  Weiss was ich leide. わが悩みを知らめ。

 私はわざと、かつての旧制高校生がやたらと好んだこの語句を、独逸(どいつ)国の文字にて書き記す。そうしたほうが、あの黴臭(かびくさ)いうす汚れた時代が彷彿(ほうふつ)とするからだ。

 憧れにも各種ある。ほそい少女のうなじに対する憧れ、轟音を発するスポーツカーに対する憧れ、いずれは甘い子供の時代を離れてなにか難しそうな世界へはいっていこうとする恐れに似た憧れなど。

 ★ この詩は旧制高校生の間ではとても有名だったようです。そのほか、旧制高校ではいかにドイツ語が生活の中心だったかは、早坂暁脚本の自伝的映画「ダウンタウンヒーローズ」(浜松市の図書館にVTRがあります)によく描かれています。