嗚呼、勘違い・・・・カイゴ日記

ホントはそうでなかったかも  
まぁ コーヒー飲んで ごゆっくり

楡周平「鉄の楽園」読了

2024年02月11日 17時10分31秒 | つぶやいてます


「大学に合格して、ここを離れる時に、親父にいわれたことがある」
翔平はいった。「人生は長いようで短いのか、短いようで長いのか、人によって様々だろうが、誰しもが困難、失敗、挫折を経験する。思い通りの道を歩めない、何で俺がこんな目にと、運命を呪うこともあるだろうが、全てのことに意味がある。あの時失敗しなければ、あの時、思い通りの道を歩んでいたなら・・・・...。親父はね、そこで訊ねてきたんだ。次に、どんな言葉が入るのが、幸せな人生だと思うって」
「お兄ちゃん、なんていったの?」
「分かんないって・・・・・・」
翔平は、ふと笑うと続けた。「そしたらさ、親父、こういったんだ。いまの俺はなかったって思えるのが幸せな人生なんだよって・・・・・・」
「全てのことに意味があるか・・・・」
千里は、父親の言葉を噛みしめるように呟いた。


楡周平の2019年の小説。

出だしがしんどかったが、夢のある小説でした。


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