小父さんから

ミーハー小父さんの落書き帳

映画『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』1976年松竹映画 / NHK BS

2024年03月05日 | 映画
寅さんがアイスキャンディを購入するシーン

 嬉しかったな~、我が兵庫県の播州龍野で物語が展開していた。朝のウォーキングを終えたら、たいがいワイドショーなりドキュメンタリーなどを難しい顔をして観ているのだが、昨日放送された「寅さん」を久々に観賞した。お陰で俗世間から離れて頭の中が綺麗に掃除出来た気分だ(笑)。

 無銭飲食をしたみすぼらしい老人が出てきたが、宇野重吉?息子も俳優やっていたかな?とスマホでめくってみると寺尾聰じゃーないか。すると後で龍野市役所の観光課係員として出て来た(下から2番目の写真、タクシーの助手席の男)。劇中でも老人のことを昔の表現で「ルンペンみたい」という言葉も出てきたので、ルンペンもググってみた。(Lumpen 独語でボロ切れの意、浮浪者)だとか。
 
 芸者ぼたん:太地喜和子がマドンナ役だが今回はフラれない寅次郎でマドンナとの別れの場面もなく「失恋」して、とらやを出て行くという場面がないのが特徴だそうだ。山田洋次監督は常に実に細やかな演出が入っているね。寅さんこと渥美清(68歳没)の一番元気な頃の作品だろう。



あらすじ抜粋
 「とらや」に久々に帰って来た寅次郎は、満男の小学校入学を祝う話題で内輪ゲンカをして、家を飛び出す。憂さを晴らそうと上野駅前の焼き鳥屋で飲んでいたところ、みすぼらしい老人(宇野重吉)が無銭飲食を店員にとがめられるのを目にする。かわいそうに思って支払いを肩代わりし、ハシゴして二人で飲んだ後、家に連れて帰る。


とらやに一晩泊まり、宿屋と間違えた老人は、おいちゃんたちに横柄な態度を取り、ひんしゅくを買う。家族に苦情を言われた寅次郎に説教された老人は、「おわびだ」と言って紙に筆で落書きしたかのように描いた絵を渡す。寅次郞は、老人に「持ってけば、いくらかにはなるから」と指定された神保町の古本屋に出かけ、半信半疑でその紙切れを店の主人(大滝秀治)に見てもらったところ、「7万円で譲って欲しい」と言われ、腰を抜かす。実はこの老人こそ、日本画壇を代表する池ノ内青観画伯だったのだ。

 寅次郎が喜び勇んでとらやに戻ると、青観は既に自邸に帰っていた。画伯を身なりで判断し、冷たく帰してしまったことを残念に思う寅次郎たちは、満男が画伯に描いてもらった絵の取り合いをして破ってしまったことをきっかけとして喧嘩になり、そのことを反省した寅次郎はとらやを出て行く。さくらは、絵の代金の7万円を池ノ内家に返しに行く。それほどの大金をもらうだけのもてなしをしていないという理由だった。山田洋次監督は実に細やかな演出が入っているね~。

寅次郎は、旅先の播州龍野で青観と再会する。龍野出身の画伯は、市で飾る絵を描いてもらいたいと龍野市に招かれていたのだ。画伯に請われる形で、市主催の接待の宴席で杯を傾けた寅次郎は、そこで「ぼたん」という名の美しく気っ風のいい芸者(太地喜和子)と出会い、連日宴席をともにして、親しくなる。寅次郎は、「いずれそのうち所帯を持とうな」と冗談を言って、ぼたんと別れる。

 寅次郎は、柴又に帰った後も、龍野での豪遊生活が懐かしく思い出され、腑抜けになってしまうが、ぼたんの突然の来訪に生気を取り戻す。「私と所帯持つ約束したやないの」と冗談を言って現れたぼたんは、とらやで温かく迎えられるが、実はある重大な目的で来ていた。芸者をやって必死に貯めた虎の子の200万円を、客であった鬼頭という悪い男(佐野浅夫)に投資目的で騙し取られ、東京で店をやっている鬼頭に直談判に来たのだ。自分一人では打開できず、その件を告白するぼたんの話に、寅次郎たちは憤慨する。暴力に訴えることも警察に訴え出ることも意味がないと知った寅次郎は、経験豊富なタコ社長をぼたんに同行させるが、したたかな鬼頭は今の財産はすべて自分名義ではないと抗弁して、泣き寝入りさせようとする。
 
中略
  
 龍野を再び訪れた寅次郎は、ぼたんを見つけ、「お前さんと所帯を持とうと思ってやって来たんだよ」と冗談めかすが、ぼたんは真剣な顔をして、バタバタと寅次郎を家に招き入れる。そこには、青観画伯の描いた牡丹の花の絵が飾ってあり、ついこの間送られてきたと言う。市からは200万円で譲り受けたいと言われたそうだが、ぼたんは言う。「私譲らへん。絶対譲らへん。一生宝物にするんや。」寅次郎は、青観のいる東京の方角を向いて、先日の暴言を詫び、心からの感謝を述べるのであった。 ~ウイキペディア

 


映画『男はつらいよ』(第17作)予告編映像
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4 コメント

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Unknown (ごーさん)
2024-03-06 10:51:23
寅さんの映画を殆ど観ているつもりでしたが“”寅次郎夕焼け小焼け“”は見逃しているようです。
寅さんが好きですが、失恋をした寅さん寂しくとらやを去っていく姿は何度観ても可哀想すぎます。
ごーさんへ (小父さん)
2024-03-07 12:02:42
おっとごめんなさい、コメントいただいたままで。

>寅さんの映画を殆ど観ているつもりでしたが“”寅次郎夕焼け小焼け“”は見逃しているようです。

そうでしたか!
それでは、紹介の意味で役にたちましたね(笑)

>寅さんが好きですが、失恋をした寅さん寂しくとらやを去っていく姿は何度観ても可哀想すぎます。

ありゃ、ごーさんも実体験と重なるのではないでしょうね(爆)

 いや、この第17作は、「宇野重吉が、マドンナ以外では極めて異例の『トメ』(出演者最後の1枚クレジット)で迎えられている。
 今回はフラれない寅次郎ということで、惚れた腫れたの世界にとどまらない新趣向も見られる。具体的には、(1)寅次郎の口から『(ぼたんと)所帯を持つ』という言葉が二度も飛び出す、(2)最後の場面はぼたんと一緒であり、マドンナとの別れの場面がない、(3)従って、『失恋』してとらやを出て行くという場面がない、といった特徴がある。」
とウイキペデイアの解説にありました。
太地喜和子 (FUSA)
2024-03-12 10:55:36
寅さん通の間ではマドンナ№1の声もある太地喜和子の芸者ぼたんですね。
私もシリーズの中で大好きな1本です。

山田監督は敬愛する岡田嘉子を是が非でも出演させたかったらしいですね。
FUSAさんへ (小父さん)
2024-03-13 10:26:33
>寅さん通の間ではマドンナ№1の声もある太地喜和子の芸者ぼたんですね。

この作品を観たのも初めてでしたが、太地喜和子さんが爽やかなベッピンさんに感じました(笑)

>山田監督は敬愛する岡田嘉子を是が非でも出演させたかったらしいですね。

なるほどですね~。
ウイキペデイアをちょっと読んでいましたが、品のいい素敵なご婦人すね。

この次の放送がマドンナ役が大原麗子さんで、この17日には吉永小百合さん出演の作品が放送されるようです。

作品自体には満足ていますが、この作品はどうだったか?大原麗子さんが出た作品の最初の部分に悪ふざけした導入を入れてましたね。
私は導入を入れなくても十分楽しい作品だと感じました(笑)

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