KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

詐欺もドラマ仕立て

2023年12月01日 | 俳句
天気 晴

写真は、散歩道だった公園の端、お寺の境内へ続く裏山のあたりだと思う。みごとな紅葉があって、今頃は散り紅葉が綺麗だった。

今日から12月、気温も真冬に近付いた。とはいえ、まだ緩やかなジェットコースターに乗っている気分は続いているので、目眩はおさまった訳ではなく・・外出の気分にはなれず。そろそろ出かけないと・・
と思いつつ、昼食後にテレビを見ていたら、最近流行の電話による詐欺の手口を再現していた。ドラマ仕立てで登場人物も5人くらい居るのだ。最初の電話が「息子の通院先の病院のドクター」なので、息子の名前を告げられれば母親は誰でも詐欺電話の始まり、とは思わないだろう。詐欺予防のために録音機能を付けていたので、全部録音されている。「詐欺師=俳優」たちの演技の旨いこと。
医師、喉の検査の麻酔で声が枯れてしまった息子、病院の警備員、役所の上司、などなど・・あれだけ綿密にシナリオが描かれていて芝居が旨かったら、普通に騙されそう。で、結果は、被害者になりかかった老人と同居していた孫が気づき、金を騙される直前に警察へ通報出来たという。

この「息子」は、検査結果が「がん」と知り、気が動転しているとき母親に電話したあと、スマホをうっかり置き忘れてしまい、置き引きされた設定になっていた。あり得ることを設定したシナリオ作りをきちんとやっているのだ。などと詐欺師に感心してはいけないけれど、防ぐにはやはり、金の話が出たとき、相手に「ちょっとすみません、トイレに行きたくなったので電話を掛け直します」とでも言い、相手が電話を切らないよう言っても強引にかけ直すことだろう。百分の一でも、人を疑うこと。これ、結構難しいかもしれないが。


私も、詐欺電話めいたものは何度も受けたことがある。その入り口は色々なので、最初から「詐欺でしょ!」と解るものではない。
「ご主人が新宿の方にお勤めの時、お世話になりました山本と申します」という電話は、最初の数分は本気で聴いてしまった。昼間で夫は勤めに行って留守だったが。その電話に騙されそうになったのは、本当に、何ヶ月か前まで夫の職場は新宿だった。半年くらい前に定年退職し第2の職場が当時は多摩地域だった。おまけに、何年か前の新宿時代に「山本さん」という後輩が居て、話によく出てきたのだ。
「新宿時代は主人がお世話になりました。でもご存知かと思いますが本人は今は〇〇に勤めていまして・・ご用ならあちらへ電話していただければ」
「はい、でも職場に電話出来るような話ではありませんので、奥さまに・・」
とかいう入りだった。内容は、以前の職場の若い女性と夫が浮気していて、妊娠していると彼女から相談を受けた、奥さんはご存知か・・
思わず電話口で爆笑。つまりはお金が欲しいという「ユスリタカリ」のたぐいか。そこで、この電話は怪しい・・と気づいた。
「あのね、還暦過ぎのジイサンですよ、若い女性の近付くわけが・・」 というあたりまで話したら、相手は電話を切った。還暦過ぎ、は計算外だったようで。
今日の昼の話も、老人の息子がたまたま「体調が悪い」と言っていたので、病院から、という話を信じてしまったのだとか。私も「新宿の職場・山本さん」でひっかかって電話を聞いてしまったが、考えれば新宿なんて勤務先にしている人は何十万も居る。山本さんも職場には必ず居る。ひっかかる人も出てくる訳で。でも、夫の浮気、まで信じる人は確率としてどのくらい?
信じたとして「ご主人の今の職場にバラしますよ」という威しに屈服する人、居るのかしらん?

電話による詐欺の殆どは高齢者の場合、固定電話だという。携帯電話だけにしてしまえば、その心配はほぼなくなる訳だ。固定電話に拘る必要があるかどうか・・高齢者はもう一度考え直した方がいい。スマホでなくたって、携帯電話があれば暮らしには困らない。私はまったく困っていない。ここには公衆電話もないから、携帯・スマホがなければ事務所で借りるしかない。
ここでも、固定電話をひいている人は何人か居る。安心感のために必要なのかもしれない。

雲一朶染めて消えゆく冬夕焼け  KUMI
コメント (1)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やっぱり・・の怖い話

2023年11月30日 | 俳句
天気 晴

写真の空は今日の昼間で、外は暖かそうな・・でも、今日もまだ目眩を引きずっているので籠ったままで。日光不足でどんどん骨粗鬆症が進んでいるかもしれない。この空をずーっと左へたどると横田基地。

昨日、屋久島の基地近くの海岸にオスプレーが墜落するという事故があった。見ていた人の話では空中分解して爆発したとか。乗務員は全員助からないだろう。
というニュース、沖縄のどこかの基地に居たオスプレーかと思ったら、え!横田基地所属のオスプレーですって! 2.3年前に横田基地へやってきたことは聞いているけれど・・無論反対運動もあった・・わざわざ訓練に屋久島まで行き、そこで事故を起こしたということなのだ。
怖い話。鳥肌が立った。一機だけ配置されている訳ではないから、横田にはまだ何機かあるのだろう。住宅地の上空になる地元で訓練をすることはないけれど、離着陸の訓練くらいはしているのだろう。

このあたり、米軍機は飛ばないが、自衛隊機は通り道らしくよく見かける。入間基地が近いし、何しろ昭和記念公園に隣接する自衛隊立川基地は消防庁ヘリコプター基地と隣り合っていて、災害救助の拠点になっている。空で見かける訓練の機影にご苦労様、と言いたくなる。(昭和記念公園へ週日に行けば、よく訓練に出逢う)
でも、です。国内外、どこの基地でも必ず事故を起こすというオスプレーなる怪物ヘリ、何で日本に居なくてはいけないの?何の役に立つの?
何だか昨夜は、よく眠ったけれど変な夢ばかり見ていた。寝る前にオスプレーの墜落のニュースなぞ見てしまったからかも。

冬ぬくし寝返るたびに夢が増え  KUMI
コメント (6)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

LINE句会 15句作った

2023年11月29日 | 俳句
天気 晴

毎月第3月曜に古い句友が私のために付き合ってくれる句会、本当は一昨日の筈が私はダウン。で、今日に延期して開催してくれた。有難いこと。
で、一人3つの題(季語でも字でも)を午後1時に出題、締切は今までは4時にしていたが、今日は5時になった。ならば・・と題は一人5個に増えた。出す句は一人15句。え~~っ、年寄に(私以外も若くはないけれど)作れる?
自分で出す題くらいは事前に作っておけばいいのだが、なぜかその気になれない。締切がないとねえ・・そういう句会の雰囲気に慣れてきた。3時間で15句は吟行でならいつもしていたこと。吟行しなくても、経験の中で作るのに、最近は慣れてきた。なので、句に粉飾はあまりない・・つもり。

で、さて、まだ目眩のする私には大丈夫?
と心配したが、目眩が怖くて遠ざけていたシャワーを午前中に4日ぶりに浴びたらすっきた。これで頭も大丈夫?と思い、頑張った。でも、スマホに15句を打ちこむのは細かくて目眩が又ひどくなりそう・・なので、推敲に使ったメモをそのまま写真にして「投句」することにした。
右手中指がヒョウ疽の後遺症でまだ痛むのと、変形しているのとで字も旨く書けないが、まあ読めなくはない。二人には、これで我慢してもらった。出句写真のメモの一部。
今日の出題に花が全くなかった。今頃の花ならツワブキでしょ、とあとで思い出したが・・間に合わぬ。山茶花を季語に使ってはみたけれど。

私の今日の句会での好きな一句
 父母夫兄姉タマも凍星に  KUMI
 (ふぼおっとあにあねタマも)

前にも書いた、タマは子供の頃の飼い猫。柱で爪研ぎをしていたのでコラッと怒ったら、そのまま家を飛び出し、近くの国道で車に轢かれた。仲の良い私が酷く怒ったので悲しんでの自殺だ、と私は思い込み、それこそ涙が涸れるまで泣いた。今も思い出すと涙ぐむ(夫や親よりも思いが強い?)
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ジェットコースター型」気象

2023年11月28日 | 俳句
天気 晴

昨日いちにち、ほぼ動けないくらいの目眩と格闘する破目になった。
天気予報で、11月の気温を折れ線グラフで表してくれた。夏日から冬日、朝は霜の降りる一歩手前の冬の一桁気温で昼間はポカポカ陽気、などなど。グラフはジェットコースターみたいだった。富士急ハイランド名物のジェットコースター・フジヤマみたい・・怖くて乗れなかったけれど。
今まさに、それに乗せられているような毎日なのだ。週間天気を見たら、今日の昼間のポカポカ陽気でお終いらしい。明日からは普通に初冬の天気となるようだ。寒いなら寒いで落ち着いた天候になれば、私の目眩も少しは改善するだろう。


という訳で、昨日はフラフラしながら朝は食堂へ行き、何とか食べたものの、部屋へ帰るのが必死だった。万一転倒したら迷惑になるので、昨日の昼・夕・今日の朝食と部屋へ運んでもらった。ホテルのルームサービスみたいで楽じゃないの、と思うけれど、そうでもない。食堂の配膳が終ってからなので冷え切っていることがある。
元気なら部屋の外に出れば電子レンジがあるけれど、元気な時に部屋食にすることはない。体調悪化以外の理由なら一回500円の料金が必要だ。
今朝は、30分以上も待たされた。冷えた味噌汁は飲みたくないので「温めてくる」と部屋を出ようとしたら夜勤だった介護士が「私がします。こちらの都合で遅れたのだから」と。「何かあったの?誰か問題起こしたり、とか」
そういうことも多々ある。起こしに行ったら具合が悪くて動けない人が居た・・などなど。
今朝は、隔日で透析に行っている人が、皆よりも30分早く食事をしなければいけないのに起きられなかったのだそうだ。迎えの車が来てしまうので、バタバタだった・・とか。朝食は食堂へ行かないと・・と思い知らされた。早番の介護士の来るのは7時なので、何かあったら私にかけている時間はない。最近、6時でも暗いので、目覚ましを使えない人(認知症の人はほぼ使えないようだ)を起こすのが大変らしい。歩けるのにエレベーターの乗り方が解らなくなった人も増えているし。自分で食堂へ移動出来る私のような者の方が少ない。

私の入所時から居るベテラン介護士が、先日、愚痴を言った。
「ここは、介護度に関係なく希望者はみんな受け入れるみたい」
やっぱりねえ。施設によっては、介護度の高い認知症や車椅子の人は入所中の者とのバランスを考えて、断ることもあるという。公営の養護施設ではないのだから、断ることも出来るのだろう。ここは駅に近くて人気があるので、空いてもすぐに埋まってしまうのだ。

昼食からは食堂へ行くことにした。気温が上昇して、急降下したジェットコースターのスピードが緩くなったような感じで、目眩も半減してきた。普段でも消えない目眩なので仕方なし。それに加えて免疫療法の副作用の一番強い2週目。生きているのだから我慢我慢。

日の眩し落葉払つて坐すベンチ  KUMI
コメント (3)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゆりかもめ

2023年11月26日 | お散歩写真
天気 曇

陽気が一気に冬へ。昨日より最高気温が10℃も違うのだという。師走も終わりの頃の気温だ。昨日は暖かかったが、気温の急降下する前触れなのか目眩に襲われてほぼ一日闘うことになる。
目眩と闘う、って別に力が必要な訳ではなく、ひたすら足元の揺れに注意して体を大きく動かないこと。静かに動かないと目眩が倍増して、気分が良くない。
こんな時に写真のようなユリカモメの群れなぞ眺めたら、余計に目眩がしそうだ。さてこの写真、上野不忍池のような気がするけれど、何処で撮ったのか不明。東京都の鳥、とはいえ、このあたりや多摩川上流では見かけない。
格闘すべき目眩は、昨日より今日の方が少しは遠のいてくれたものの・・「気力」が出ません。が、食欲はまだ出るので元気な方? これは美味しい、と思う料理は滅多にないが、昨日の昼食と今日の昼食は満足した。ただ、もう少し暖かいまま出せるように出来ないものだろうか。
せっかく、今日は美味しいのにねえ・・と同じテーブルの人と頷き合う。小さな施設なので、病院のような設備は無理なのだろう。
で、写真にしようと思っても、食べてみなくては美味しいかとうか解らないから、なかなか写真にはならない。

昨日のランチメニュー。月1回の誕生会だったので少しは美味しいものを用意してくれた。そして、おやつには小さなケーキが出る。
ランチは・・
〇海老ピラフ
〇コンソメスープ
〇ポークソテージンジャーソース
〇ミックスサラダ
〇クレームプリュレ

「ジンジャーソースって何から出来てるの?」
「クレームプリュレって、この黄色いお菓子みたいなの?」
大抵の人は黙って供されたものを食べるけれど(半分近くは認知症だし)、真面目な人は大声で配膳の介護士に訊く。私もクレームプリュレは解らないけど、容器に入ったプリン、と思えばいいのでは? 食べれば想像がつく筈。
「ジンジャーは生姜のこと。生姜と大根おろしのソースがかかってます」と大声で介護士が教えている。この90歳過ぎの人、隣の人との会話も食堂中に聞こえる大声なので、彼女の戸籍も家族関係も苦手な食物も、かなり離れた席の私の耳にも入っている。彼女のプライバシーはバレバレ。
毎食のメニューは一覧表で1ヶ月分が貰える。熱心に見る人は少ないようだが、前には「キャロットライスって何?」と。おろし人参を入れたピラフで、色がきれいなので私の好きなもの。
「人参です」と介護士が言ったら「じゃあ人参ご飯、って書けばいいのに」
そういえば、人参が「キャロット」と表示されることがここのメニュー表には多い気がする。「キャロットサラダ」なんてやっぱり私にも馴染まない。
私も横文字には弱いが、90歳を過ぎるともっと理解不可能な人が多くなるようだ。入所者の平均年齢は90歳を越えている。

今週も気温が乱高下するらしい。体調がついていけない。私もそのお仲間なのだが自立神経失調の人が多く、神経内科の患者が増えているのだそうだ。散歩などして体を動かすこと・・とテレビのドクターは助言していたけれど、私にとって、散歩出来るまで元気になれたら体調悪い、とは言えない。

熊の出る話だんだん近くなる  KUMI
コメント (5)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

懐かしの銀杏の巨木

2023年11月24日 | 俳句
天気 晴

今日は小春日和だが、明日からは冬の天気図になるという。北国は雪、そして関東平野には北風・・まだ11月というのに。

写真は、奥多摩御岳渓谷の玉堂美術館前の大銀杏。10年ほど前のこの写真が見たくて探していて、やっとたどり着いた。樹齢は90年くらい、ということだったが、もっと経ているようにも見えた。大銀杏の前を流れる奥多摩渓谷。急流はカヌー競技の練習場になっている。


美術館の中庭の石庭から。

紅葉の時期も良いし、桜の時期も良い。夏は涼しいし、ハイキングも含めて御岳と御岳渓谷周辺には若い頃から随分行っている。30代ころは奥多摩の入り口でもある立川市に住んでいたので、今よりも近かった。美術館は季節により絵を架け替えて、玉堂の貴重な絵を間近に見られる。
テレビの骨董品鑑定の番組で川合玉堂の絵の鑑定があると、さほど日本画に造詣のある訳ではないけれど、夫婦して「あ、これはニセ物」と解るくらい、玉堂の絵は眺めつくした。

今日、なぜ銀杏を・・というと、最後の小春日らしいので、銀杏の木のある近くの小さな公園まで行ってみようかと思った。春までは、体調良ければ行けた距離。ところが・・やはりダメだった。駅前のバス停まで行ったら、もう息が上がってしまい、目眩でフラフラ状態。仕方なく諦めて一昨日と同じく駅前のベンチで日向ぼっこをして帰った。明日は風が出るようなので、ビル風の吹く駅前には近づけない。
やっぱりコロナのせいで弱ったのだろうか・・最近は、回復する後遺症とは違うと思うようになった。せめて、コロナ感染の前の7月ごろの体力に帰りたい。望みがだんだん小さくなっていく。

一昨日から、裏道で綿虫に出逢うようになった。まだ見える・・ということにほっとする。夫は、とうとう綿虫が見えなかったらしい。夕方近くなるとマンションの管理事務所の前に、うるさいほど飛んでいたのに。私と一緒に居て「ほら、綿虫」と捕まえて見せたのに「よく見えるなあ」と。白内障は手術済だったし、目は私よりも問題なく見えていたのに。
「俳句しない人には見えないのよ」と言った句仲間が居たけれど?

日溜まりへ綿虫消ゆるつぎつぎと  KUMI

コメント (8)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

皇帝ダリア (木立ダリア)

2023年11月23日 | 俳句
天気 晴一時曇

午前中が雲が多かったものの、今日も穏やかな晴天。写真は昨日と同じ昭和記念公園で撮った皇帝ダリア。でも、近所の家の駐車場に一本だけ咲いている。2階の屋根の高さあたりに咲くので、近くからは見上げなくては眺められない。この家の人は2階から観賞しているのだろう、と毎年思う。
写真を撮ろうとしても花の隣に家の窓が写るので、写真には出来ない。
支柱を立てたり、結構育てるのは大変そうだ。いつも行っていた散歩道の公園には何本も育てる場所があった。でもある年、蕾が出来た頃に台風で倒れてしまい、全滅した。その後は、暫くは育てていなかった。

今年は、秋らしい陽気をあまり感じないうちに11月半ばになってしまったが、気温だけではなく、空もまた、秋らしい雲が見られなかった。今朝は久々に「秋らしい」と思った。朝の北の空。

鰯雲、鯖雲、鱗雲、など秋の季語になっている。もっとも、気象予報士によると秋でなくてもそういう雲は出るもの、とのこと。秋に多く出現する雲、ということだろう。それを言うなら、夏の季語になる積乱雲(峯雲・入道雲など)も夏しか現れない訳ではなく。
空の見渡せる部屋にして良かった、と思う。日差しは入らないが、市街地に建っているので2階・3階では空を見渡せない。子供の頃、家の裏庭続きが海で、当然ながら海は空に続いていて、広い風景を毎日見ることになっていた。子供の時の体験の恐ろしさ、そのせいか、空の見えない家には住みたくない。
今、ラウンジからは街の家並の向こうに富士山や武州相州の山が見えるけれど、眺める人は少ない。窓を背にして椅子を置いてあるので、そこに座って、ぼーっとしている人が多い。そこからはテレビは見えない。私は椅子を窓へ並行に置いて外が見えるようにして座ることにしている。
無論、富士山を眺めに来る人も居るが、外に全く興味を示さない認知症の人に、無駄と思いつつ一度、聴いてみた。
「窓の外を見える方が気分良くありません?空も山も見えるし」
「さあ・・人それぞれでしょ」と怖い顔をされてしまった。
そりゃそうですねえ、認知症の方の気持が全く解らない。何か、楽しみなことがあるのかしらん?食事が楽しみで食べ終わって2時間も経つと食堂へ行きたがる人の気持の方は良く解る。

けふ空は皇帝ダリアのため蒼し  KUMI
コメント (5)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小春日は続く

2023年11月22日 | 俳句
天気 晴

一昨日の続きの過去の写真。今、見ごろになっているという。
そんな日々を窓の外に見るばかりで、昨日も部屋から出ず・・とはいえ、昨日の午後には句友二人が訪問してくれた。私よりも若いNさんは毎月のネット句会の仲間なので久々、という訳ではないけれど、私より年齢がちょっぴり上のOさんとは、本当に何年ぶり?ともあれ、ここへ来る前のいつだったか・・毎月吟行句会に行っていた頃以来。でも、ブログは時々覗いてくださっているようなので、私のことは解ってくれていて有難い。
コロナがなければ、私ももう少し元気な一昨年あたりまでなら外でお会い出来たと思うけれど・・
ともあれ、長いこと句会を共にしてきた友人は有難い。
吟行で会っても、話は俳句中心になってしまうが、昨日は色々な「愚痴話」も出て、楽しい時間を過ごせた。思い出話はあまり好きではないけれど、色々な仲間が居て、個性ゆたかと言えば言えるが迷惑な思いをした先輩も居た。当時は話せなかった本音も出て、不快だったのは私だけではなかった。今頃になって批判しあって、あ~すっきりした、という思いだった。
でも、口うるさい先輩(あくまでも俳句の先輩)は俳句も達者だったから、とてもとても敵には出来なかった訳で。

大好きな栗もなか・一口羊羹をたくさん頂いてしまい、申し訳なくも有難いこと。


今日は大分体調が軽快になった気がして、買い物に出てみた。施設の駐車場の脇にソヨゴの朱い実がみごとに色づいていた。アップで撮るとサクランボみたい。花は見た覚えがない。目立たない花なのだ。
大分体調は良いかも、と思って出かけてみたものの、駅前のベンチで少し日向ぼっこしてドラッグストアへ寄ったら、すぐに息苦しくなってきてしまった。店内だけはマスクをしているが、客もまばらだったので、マスクは外した。コロナ感染前の夏は、こんなに息切れは酷くなかった。マスクを外せばぐっと楽になったのに・・
ドラッグストアの隣の花屋で供花を買い、スーパーへ寄るのは諦めた。急ぐ買い物はないし、と。

コロナの副作用と思っていた症状がこのまま定着するのかな、と思うと気が滅入る。痛みとは違うのだから逆に、もう回復しないけれど検査しても心臓も肺もあまり悪くなっていない、と思った方が辛抱できるのかも。
休み休み生きていく。

ここもまた蒲公英狂ひ咲く小道 KUMI
コメント (6)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

錦秋

2023年11月20日 | 俳句
天気 晴

朝の報道番組に、国営昭和記念公園の日本庭園からの中継映像が映った。15年前のこの写真は今の時期なのだが、今年は少し紅葉が遅れて、来週あたりが見ごろ、とリポーターの話。このあたり、わが家の方よりも気温が少し低い。要するに寒い。紅葉も、こちらより早いのだ。今の市内へ引っ越す前はこの公園の近くに住んでいた。風の強くて冷たい土地だった。

この写真を撮ったときに誰と行ったのか覚えがない。夫が一緒だったかもしれないが、人物は原則写真にしないので、毎日一緒に暮している人を写真には撮っていないし・・夫も写真を撮ってくれ、とも言わなかった。カメラも興味がないので、随分と迷惑かけたかもしれない。
まだ、水鳥の来ていない時間なので、池は鏡のよう。この写真で思い出した。この年は、確か夏の日照時間が短かったかで、紅葉があまりきれいに発色しなかった。



「錦秋」などという見出しにしたものの、歳時記の上では立冬過ぎたら冬になる。紅葉は秋の代表のような季語になっているけれど、立冬の前に紅葉する木や地域の方が少ないのでは?
歳時記がおかしい、と言えばそれまで。歳時記が現実に合わなくなっていることは皆承知している。やはり、江戸時代までの旧暦に合わせたもので「11月は秋」としている現代にはそぐわない。

昨日から、せめて外の空気にだけでも触れたい・・と思いながら出来ず、昨夜は目眩がひどくなって今朝はどうなるかと。結果、昼食後は何とか元へ戻ったものの、今日は訪問医の診察日で、やっとインフルエンザの予防接種をしてもらう日なのだ。朝は高かった最低血圧、いつもの薬を飲んだら元へ戻り、目眩もかなり改善した。ただ、耳鳴り度は「5」になっている。
2時過ぎに部屋へ来たドクター、「注射、どうします、延期しましょうか」「いえ、今は治りましたから大丈夫です、お願いします」ドクターストップ寸前をストップさせることが出来た。インフルエンザ、相当流行しているようだ。予防接種したら明日から効果が出る訳ではない、遅い人は3週間以上もかかるという。20年以上、毎年接種していたので接種しないと落ち着かない。
肺がんで命を落とす筈が、インフルエンザからの肺炎で・・というのは悔しいことだ。今、この施設ではまだ罹患者は居ないようだが、これも時間の問題かも。
今のところ、注射による異常は起きていない。大丈夫そうだ。コロナワクチンは打つたびに何やかやとやっかいな副反応に悩まされた。でも、インフルは、20年以上、異常を感じたことがない。大丈夫、大丈夫。これでどこか異常を来たしたら、ストップし損なったドクターに迷惑がかかってしまう。

錦秋の拡がる池の底までも  KUMI 


コメント (6)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小春日和、なれど・・

2023年11月19日 | 俳句
天気 晴

今日は、久々に穏やかな今頃の陽気になったようだ。
10年以上前の今頃の写真、今年の様子は国営昭和記念公園のHPを見れば解るけれど、どうせ行く訳でもないし・・最後に行ったのは夫の逝った年だから、もう5年前になる。カナールの銀杏並木は四季を通じて行っているので、もういいか、と思う。不思議に又行きたい、と思うことがない。行っても体調悪くて楽しめないせいかもしれない。

今日の日の出の頃の北の風景。太陽光の跳ね返る建物があって、本当はもっと光が眩しい。朝焼けも、もっと綺麗なピンクだった。
部屋の外へ出ると、今日の富士山は完璧な冬姿。昨日は一日雲に包まれていた。丹沢山塊の山稜もくっきりと。

予報では、今日は風もない小春日和になるという。午後にはちょっと買い物がてら日向ぼっこに出ようかな・・と思ったのに、朝食後から化学療法の副作用がやってきてしまった。治療を1回延期したので大分落ち着いていたお腹の症状が・・昨日からの目眩の酷さはもう慣れてきたけれど・・チト辛い。
小春日和の日向ぼっこが出来なくなったのが、悔しい。不思議なことに腹痛は伴わないので、食事制限もあまりしないことにしている。
そうでなくても食事に制限が多い。だから、口に入れて良いものはお腹のことまで考えない。

ここに取り上げて書いたことはないけれど・・実は、凄い数の食材を医師から「食べない方が良い」と言われた。1年前にイレウスの治療をしてくれたドクターの指導だ。食べなかったからとイレウスの再発防止にどこまで役立つか解らない。でも、あの1週間の痛みと絶飲絶食を考えると、そのくらいは我慢しなくちゃ。
で、何を禁食しているかと言えば・・
スパゲティ・ラーメン(やきそば)
キノコ類一切。海藻類一切。粒々コーンに筋の嚙み切れない菜っ葉。

とにかく、弱った腸は上記の食材をまったく消化してくれない。歯は年の割にはまあまあだけれど、上記の食材を粉々にするまで噛むのは至難の業だ。ならば、食べない方が良い。狭窄したところを通過しなかったら又、病院へ緊急入院、今度は命がけの手術になるらしい。
高齢者施設では元々消化の悪いものはたくさんは出ない。海苔は佃煮が少々出るくらい。キノコだって、椎茸のバター焼き、みたいに副菜の主役にはならない。細かく切って煮物や炒め物に少々入っているだけだ。主食がスパゲティなどの時は代りにご飯にしてもらう。でも私だけキノコと海藻抜きの料理にして欲しい、などと厨房へ申し入れは出来ない。毎日、海藻もキノコも出ない日はないので、「ミキサー食にしますか」と言われるだろう。つまり、噛む力のない人向けの離乳食みたいなものだ。食べている人を見るたびに、私はそこまでして生きたくない・・と勝手なことを考えてしまう。

という食生活をしております。でも、栄養補給に色々工夫しているので栄養不良にはなっていません。

耳遠き人に並んで日向ぼこ  KUMI
コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする