安倍晋三の統計不正関与クロの証明:政府関係の会議へのメールに「官邸関係者」と名前を伏せること自体、悪事の存在証明

2019-02-25 13:09:14 | 政治


   2019年7月28日任期満了実施参院選で

   安倍自民党を大敗に追いつめれば

   政権運営が行き詰まり 

   2019年10月1日の消費税10%への増税を

   断念させる可能性が生じる


 安倍晋三指示が動機の統計不正なのか、カギを握っている一方のキーマン安倍晋三首相秘書官中江元哉に呼びつけられて首相官邸で会った(密会した?)厚労省姉崎が2019年2月22日の衆議院予算委員会に初めて参考人として出席、立憲民主党会派の小川淳也の質問に答えて、統計作成の方法変更は「首相秘書官の示唆が原因というのは違う」と答弁したとマスコミが報道していたから、文字に起こしてみた。主なところだけを拾ってみる。

 兎に角、小川淳也は大向うを狙うような大仰な発言が多い。もう少々熱に浮かされた雰囲気を醸すことができれば、大衆を熱狂させる立派なアジテーター、あるいは立派な新興宗教の指導者になれること請け合いである。

 2019年2月22日 衆院予算委小川淳也

 小川淳也「先ず(2015年)9月の14日、姉崎参考人は中江当時の総理秘書官に面会をし、勤労統計についてご報告をし、様々な内容のご相談なり、あるいは事と次第によっては中江氏から ある問題意識なり、示唆を受け取っているということが既に周知の事実になっておりますので、姉崎参考人、ご自身のことなら、ご自身の口で経緯と内容についてご説明を願いたいと思います」

 元厚労省統計情報部長姉崎猛「先ず初めに今回のこの毎月勤労統計問題によりましては統計に対する信頼を失わせると共に国民の皆さんにご迷惑をおかけしましたことにつきまして、統計情報部長をしていた者として心からお詫びを申し上げたいと思います。

 それで9月の14日ですけれども、官邸、薄れた記憶ですけれども、官邸のその担当参事官に求められまして、(考えながら、記憶を呼び戻すようにして)6月のボーナスの状況等について説明に行きました。夏の賞与はどのくらいかというのは大きな関数値(?)なんです。

 私からはその際にですね、そのちょうど検討会、毎勤の検討会、6回目は近かったので、検討会の改善について、あ、検討会のことについても簡単に触れた、その際にですね。で、私からはですね、敢えてコストとか手間をかけて部分入れ替えをするよりも、まあ総入れ替えの方がいいのではないかという意見も、それ、まあ、多かったんですけども、ただ部分入れ替えも正確なデーターを取るためには有益であるという意見もありまして、そうした(笑いながら)形で果たしてこのような議論もあるということを、多分触れて、そのときに秘書官からは、コストと言うよりも、ちゃんと実態を把握するような観点から言うと、部分入れ替えもあるのではないかっていうようなコメントがありました。というように記憶しております」

 小川淳也「誠意あるご答弁ありがとうございます。それはいつのことですか。9月14日、昨日通告を。記憶を辿って頂くのですけど、いつのことですか」

 姉崎猛「9月14日の午後の、午後なのですけど、(首をひねりながら)多分早目の時間だったと思います」

 小川淳也「それでは率直にお尋ねいたします。今やや曖昧に仰ったんですが、色々と意見があったことはそうだとしても、この時点では8月7日の検討会で全数入れ替えを維持すると、いう結論になっています・
 
 この9月14日の時点では、依然として、と言うことは 、姉崎参考人は中江当時秘書官に対して検討会としては全数入れ替えを維持する方向ですと、いう方向感を滲ませるお話はされたと推し量るんですが、如何でしょう」

 姉崎猛「14日に総理秘書官のところに行ったときは、――(?)の報告書の最終的な調整っていうか、申請を指示してやっていたのでですね、それなんで、秘書官のところにいくとき修正中だったので、資料とか持っていかなくて、口頭で説明をして、そういうことだったんで、いずれにしてもそのとき資料を、担当課で、第6回目の検討会に向けて修正をしている最中でしたので、こういう結論になるみたいな感じでは言わなかったんじゃないかというふうに、調整中で・・・・」

 小川淳也「怪しいですよ、ご答弁ぶりが。では、もう一つとお聞きします。同じ9月14日に当時の研究会の座長であった阿部先生に対して委員外から意見があったので 、まあ、やや検討を少し玉虫色と言いますか、引き続き検討というふうに5回目までの議論を修正・変更させて欲しいという電子メールが入っています。

 これは誰から、何時頃、阿部座長に送られたものか、これも昨日確認をお願いしておりますので、ご答弁頂きたいと思います」

 (「毎勤改善検討会」「毎月勤労統計の改善に関する検討会」 事務局を務めた元厚生労働省統計情報部長の姉崎猛 担当補佐)

  姉崎猛「お答え致します。私が、あの、担当補佐が委員の方々と、ど、どういう遣り方、メールとでなんですけども、どういう遣り方で調整しているのかっていうことを私は知らないので、それであの、メールのことは朝日新聞の(?)で見ましたけども、メールについては私は承知していないので、メールについてそもそも分からないんです。だから時間も私には分からないんです」

 小川淳也「では、通告に従って藤沢統括官から確認した上で答弁を求めます」

 厚生労働省政策統括官藤澤勝博「厚生労働省の中にご指摘のそのメールが残っているかどうかについては引き続き確認作業を続けておりますけれども、併せましてご指摘のメールは厚生労働省から阿部座長に送られたものということでございますので、阿部先生にですね、お願いをして、阿部先生のところに残っているかどうか確認をさせて頂く義務があると思います」

 再答弁。
 
 藤澤勝博「申し訳ございませんでした。阿部先生にも厚生労働省からメールについてですね、あの、今、お渡しして頂けるかどうか、お願い申し上げているところでございます」

 小川淳也「じゃあ、いつ出してくれるのですか」

 藤澤勝博「阿部先生に確認して頂いて、出して頂けるよう、お願いしているところでございます」

 クレームが入る。

 野田聖子委員長「厚生労働省、もう少ししっかり答弁できませんか」

 藤澤勝博「メールにつきましては厚生労働省で引き続いて探していきたいと思いますが、当時とシステムが変更になっているところがありますから、それでちょっと時間がかかっているかもしれませんが、その作業を急ぎたいと思います」

 小川淳也「皆さんご確認頂きたいと思いますが、書面で詳細に通告しておりますので、もう二、三聞いて、同じ答弁であれば、全くこの審議は意味がないと判断して、続行不能という判断を委員長から頂きたい。この前提で二、三お聞きします。

 姉崎参考人に於かれましては、昨日のこの資料拝見すると、(先程の答弁は)非常に苦しい供述をされたと私は受け止めました。つまり9月14日午後早めの時間に今仰った通り、中江さんに会ってる。そこで研究会の方向感についても一定触れた。そしてそこで中江さんから、ま、コストの問題よりも、という言い方で当時の研究会の方針とは異なる方針の示唆があった。(9月14日)

 そしてその日(9月14日)の午後10時半、2ファイルで入れ替わってる訳です。結論が書き換わっている訳です。 であれば、普通に考えれば、中江さんとの面談を経て、結論を書き換えなければならないと判断をしたあなたは部下である当時の石原さんか、あるいは手計さんに指示をして、この結論を書き換えさせたというのがどう考えても自然な経過、であります。

 しかしこの供述メモによればあなたは書き換えの指示は前の週11日の金曜日の夜か、14日の月曜日の朝、つまり中江さんと会う前だったと供述をしている。これは本当ですか。信じていいですか」

 姉崎猛「お答えを致します。確認されたので、私の記憶の限りでは11日か14日に私の方から言ったというふうにお答えを致しました」

 小川淳也「では、なぜですか。何がキッカケで9月の11日、または14日の朝に、誰に対して撤案(取り下げ)の書き換えを指示したのですか」
 
 姉崎猛「私の事情のためか、この時期ですね、日本年金機構不正アクセスによる情報流出問題がありまして、確か6月から9月までずっとそれに対応で、多忙を極めていまして、特に9月は再発防止策の検討をしておりまして、私、厚生労働省の情報不正アクセスシステムネットワークの責任者だったものですから、それで凄く多忙であったのですし、それなので、今から本当に思うと色んな指示とか、だけで(・・・)が遅くなったり、なかなか打ち合わせする時間が、担当課と打ち合わせをする時間が取れなかったということもあって、それで、あの、11日とか14日っていう指示がですね、修正の指示が遅いタイミングになってしまったというとことで、それで私が、何で、その、総入れ替え方式だけではなくて部分入れ替え方式の方も、両方共検討する、そういう中間纏めで、どうして私がそういうふうに指示をしたのかということなんですけれども、それは、一つは第5回目の委員会のときの凄い統計の専門家であると、と、豊田(裕貴?秀樹?)先生の、やっぱりそういう正確なデーターを取るには部分入れ替えの方式の方がいいようであるっていうことを仰って、それで阿部座長も、そこんところは報告書を修正してもいいというふうに仰っていたということがありますのと、あともう一つ大事なのは11月以降12月、統計委員会で(・・・・)統計の確認作業をやるっていうことを前の年に決まっていまして、そこに、何て言うんでしょう、実施状況の確認なんですけれども、こういう研究会をやっているっていうことを併せて説明をしょうというふうに思っていたんです。

 それで、あの、その、検討会のことを、その説明するに当たって、えーと、あのー、そのうち仕事を選定する作業(?)が流れていくわけなんですけど、統計委員会の感触っていうか、統計委員会の委員がどういう考えを持っているのかっていうのを、その、感触っていうのか、それを確認しない内に、その、断定的な無効だっていうような結論を先に纏めてしまうのは実は意識かかってというのがあって(?)、それであの、総入れ替え方式の、部分入れ替え方式の、一応両方共検討するっていうような整理にしようというふうに私が決めて、ただ、(吹き出し笑いをしながら)指示がですね、のちほど言ったような事情でバタバタと遅くなってしまったという、そういうことです」

 小川淳也「まあ、苦しい辻褄合わせを一生面命されているとしか受け止められない答弁です。では、通告に従って、統括官の答弁を求めます。当時姉崎さんから、結論を書き換えるように指示を受けたのは誰ですか。そしてそれはいつ、なぜ、と、当時の担当者は言いましたか。確認をした上での答弁を求めています」

 野田聖子委員長「厚生労働省藤沢政策統括官」

 藤澤勝博「普通は指示を受けたのは担当補佐だと思いますけれども、本人に確認を致しましたところ、11日または14日の何時頃に指示を受けたかについては記憶が無いというふうに話しております。また指示の理由とか、自分がどのように受け止めたのかも、記憶にないと、そういうふうに申しております」

 小川淳也「まあ、よくできた口裏合わせになっている。これは委員長、 メールの中身が出てきませんと、記憶を戦わせ、認識を戦わせただけでは、真相、事実が明らかになりません。メールを出して頂くまで、これ、審議をやめましょうか。こんな馬鹿馬鹿しい話に付き合ってられないですよ。

 ちょっと場内、協議にしてくれませんか。これメールなしでこんな水掛け論やり続けるのかどうかを」

 (協議)

野田聖子委員長「厚生労働省に申し上げます。今確認中ということですけども、具体的にどういう作業を今しているところか、作業手順ぐらいはちょっと話をする。なぜ 今、どういう作業中なので、ということをきちっと分かるよう説明してください」

 藤澤勝博「省内を検索作業を急がしていると共に他からのメールがございましたなら(?)、阿部先生のご了解を得て、提出をしたいと思っております」

 小川淳也「委員長、是非、国会として求めてい頂きたいと思います」

 野田聖子委員長「今、(?)でもお話がありましたので、理事会でしっかり責任を持って協議をさせて頂きたいと思います」

 小川淳也「では、中江元秘書官にお聞きします。これだけの遣り取りを致しましたので、少しご記憶が戻ったのではないかと思いますけれども、改めて9月の14日、席を一つ挟んでお隣におられる姉崎さんの顔をちょっとよく見てください。9月の14日、姉崎さんから勤労統計並びに勤労統計研究会の方向感について説明なり、報告を受けましたね。

 その上で問題意識を示唆されたでしょ?いい加減正直にご答弁、頂きたいと思います」

  中江元哉「あのー、誰かに昨日も答弁し、今日も記憶のありのままに述べております。9月14日に厚労省の姉崎さんと宮野さんが来られたということでありますけれども、私、その時期にそのようなことは思い出せません。

 そこはもうその通りでございます。それで、もしかしたらそのときに今、部長から、元部長から、そのおような説明があって、また、あったとしたらですね、私としてはもう元々、当初から問題意識からすればですね、経済の実態をより理解に表す方策として、部分入れ替えということがあるんであれば、そうした考え方についても専門的に進めて貰ったらどうかというようなことを申し上げたかもしれませんが、いずれにしても専門家の方々から、方々が検討されている訳ですから、そういうようなことで、敢えて申し上げればということで申し上げたかもしれませんが、私も、首相秘書官を長くやっていましたけれども、4年ぐらい前の、4年弱前の話でありますので、申し訳ありませんが、覚えておりません」

 小川淳也「今頃になって姉崎さんからこんなこと言われるのは迷惑だと、言わんばかりの答弁であります。姉崎さん、これ本当に職責かけてやっていたと思いますよ。色々当時賃金の水準が議論なってたことは事実ですからね。

 悪い数字が出たら官邸から怒られる。統計方法にまで不審がられて困ってるという状況でご説明に行ったはずですよ。それを今みたいに思い出せません、記憶がありません。もしそれが本当だとしたら、これ財務省の関税局長として不適格ですよ。

 これからどれだけの難題に向き合うんですか。不適格だ」

 議論は続くが、姉崎猛と中江元哉の答弁が一応揃い、両人の事実否認の姿勢は変わらないだろうから、文字起こしはここで終了。

 現在厚労省が探索中の姉崎猛が自身が当時事務局を務めていた「毎月勤労統計の改善に関する検討会」(略称「毎勤改善検討会」)の阿部座長に送信したメールは姉崎猛が上記答弁しているように自身の送信を否定しているが、厚生労働省は2月22日に衆議院予算委員会の理事会に当時同じく「毎勤改善検討会」事務局を務めていた当時厚労省雇用・賃金福祉統計課長補佐の手計高志のメールを提出している。以下サイトから参考引用してみる。文飾当方。

 「伊達直人2nd」

 「2015年9月4日のメール」1

From:手計高志(tebakari-takashi)
Sent: Friday, September04,2015 11:03 PM
TO: ‘Masahiro Abe'
SUbject:【ご相談】第6回毎勤検討会資料(報告書)について

  中央大学経済学部教授
       阿部正浩様

いつもお世話になっております.

厚生労働省統計情報部雇用・賃金福祉統課の手計です。

標記について

現時点での報告書書(案)についてお送りいたします。

第5回の素案からの見え消しにしています。

(参考資料は省略しています.)

少し補足説明した方がよい部分もあるため

お時間の都合がつけぱ、

来週の前半でお会いして、説明をしたいと考えていますが

 ご都合の方はいかがでしょうか.

 なお、現在、検討会での検討結果等については

 官邸関係者に説明をしている段階であります。

 それではよろしくお願いいたします。

 「2015年9月14日午後4時8分のメール」

 16日(水)13時から開催の第6回毎勤検討会についてご相談させていただきまず

 現在、報告書(案)について、委員に事前に送付し

 意見をいただいた部分について、反映等を行っているところですが

 委員以外の関係者と調整をしている中で

 サンプルの入れ替え方法について、部分入れ替え方式で行うべきとの意見が出てきました。

 (ご存じのとおり、報告書(案)では、総入れ替え方式が適当との記載を予定していました。)

 このため、第6回では、報告書(案)ではなく、中間的整理(案)の議論ということで

 とりまとめを行わせていただきたいと考えています。

 併せて、サンプルの入れ替え方法についても「引き続き検討する」というような記述とする予定です。

 このため.検討会についても、引き続き行うことになる予定です。

 (今のところ第7回の開催日時は未定です。ただし、年内の開催は難しいと思います)

 なお、中間的整理(案)については、後ぼど送付させていただきますが、

 取り急ぎご連絡いたします。

 先ず最初のメールは、〈なお、現在、検討会での検討結果等については官邸関係者に説明をしている段階であります。〉となっていて、「官邸関係者」の検討会への注目度を窺わせている。「官邸関係者」の下はどこまでかは知らないが、上は総理大臣から首相秘書官等々となる。阿部正浩座長が総理大臣を頭に浮かべる可能性は否定できない。浮かべたとしたら、相当な注目度だと考えたとしても不思議はなし、その意向がどの辺にあるかを忖度して、結論をその方向に向けないほしょうはない。

 このメールの件名は「第6回毎勤検討会資料(報告書)について」となっている。そして〈現時点での報告書書(案)についてお送りいたします。〉となっているから、「第5回毎勤検討会」の結論をそのまま印刷した内容なのか、以後、誰かの参考意見を附したものとなっているのか、いずれかとなる。

 後者の内容であるのは2番目のメールの〈現在、報告書(案)について、委員に事前に送付し、意見をいただいた部分について、反映等を行っているところですが〉の文言が示すように「第5回毎勤検討会」の結論に対して各委員が必要とした場合、適宜意見を付けて、それを事務局が纏めて、「第6回毎勤検討会」の場に議論材料として提出する仕組みであることが分かる。要するに議論の叩き台を予め根回しして決めている様子を見て取ることができる。

 しかも、その根回しの対象は「毎勤検討会」の委員に限られているわけではなく、〈委員以外の関係者と調整をしている中で〉の文言が示しているように、「委員以外の関係者」も根回しに加わっていることになるばかりか、その関係者と、〈調整をしている中でサンプルの入れ替え方法について、部分入れ替え方式で行うべきとの意見が出てきました。〉との指摘は、恰も委員以外の関係者の意見で総入れ替えから部分入れ替えへの変更の提案がなされたように見えてくる。

 この「委員以外の関係者」が「官邸関係者」なのかどうかが問題となるが、事務局は行政側の人間である。行政側の人間が行政のみの立場に立つだけではなく、ときには政府と癒着し、政府側の立場に立って、その利害を代弁する場合が往々にしてある。だからこそ、政府が立ち上げる政策決定の検討会や会議等に民間有識者を委員に採用することで中立・公正を図っている。ときには政府と癒着した民間有識者も存在するが、タテマエ上は中立・公正の図らいに努めている。

 このような公的な図らいに反して一行政機関の検討会事務局が委員以外の関係者を議論の場に、しかも各委員から見えない場所から加えるような私的な図らいを駆使するどのような権限があると言うのだろうか。「委員以外の関係者」であっても、「官邸関係者」であっても、正々堂々と名前を出しているなら、それが政府の人間だとしても、その意向・意図に不正のニオイを嗅ぎようがないが、名前を伏せることことによって不正のニオイ自ずと立つことになる。不正のニオイは悪事の存在証明としかならない。

 2019年2月15日の衆院予算委で国民民主党・無所属クラブの奥野総一郎の質問に答えて、中江元哉は2015年3月31日に首相官邸に姉崎猛と他1名を呼びつけて、現行の統計方法について尋ねてから、「過去に遡って大幅に公表された数値が変わるようでは経済の実態がタイムリーに表せられないのではないかという観点から、どうしてそのような、サンプルを、全数入れ替えする、そういう方法を採用しているのかということを聞き」、「実態をタイムリーに表すという観点から、専門家の意見を聞くなど改善の可能性について考えるべきではないかという問題意識を伝えて」、部分入れ替えについての統計方法の考慮の必要性を伝えている。

 そして小川淳也はこの2月22日の質疑で姉崎猛に対して2015年9月の14日の総理秘書官の中江元哉との面会時の発言を尋ねた。対して姉崎猛は、「敢えてコストとか手間をかけて部分入れ替えをするよりも、総入れ替えの方がいいというのが多数意見であるが、部分入れ替えも正確なデーターを取るためには有益である」と少数意見を紹介したところ、中江元哉は「コストと言うよりも、ちゃんと実態を把握するような観点から言うと、部分入れ替えもあるのではないか」といった発言があったとしている。

 但しこのような発言があったことは中江元哉は記憶に無いと言っている。その理由は上記「9月4日のメール」に書いてある「官邸関係者」が中江元哉と特定されることを避けなければならないからだろう。

 だが、姉崎猛が紹介している9月の14日の中谷元哉の発言、「コストと言うよりも、ちゃんと実態を把握するような観点から言うと、部分入れ替えもあるのではないか」は2015年3月31日に姉崎猛が中江元哉から同じ趣旨のことを既に聞かされていた。

 そのように2015年3月31日に聞いている以上、姉崎猛がもし首相秘書官の中江元哉から中立な立場を一貫して維持しているなら、「コストと言うよりも、ちゃんと実態を把握するような観点から言うと、部分入れ替えもあるのではないか」の中江元哉の発言を紹介する理由を失う。

 なぜなら、中立的立場からして、「毎勤検討会」の全体的な意見に素直に従う義務があるからに他ならない。決して部分入れ替えに肩を持つような発言は許されなくなるし、姉崎猛が発言しているように「総入れ替え方式の、部分入れ替え方式の、一応両方共検討するっていうような整理にしようというふうに私が決め」ることもできない。

 姉崎猛が決して中立ではない、元首相秘書官中江元哉側に立っていた証拠を発言から取り上げてみる。首相秘書官側に立っていたということは、首相側に立っていたことを意味する。いわば中江元哉は安倍晋三の指示で動いていたことになる。

 このことの証拠を姉崎猛の発言を例に挙げてみる。

 小川淳也が「何がキッカケで9月の11日、または14日の朝に、誰に対して撤案(取り下げ)の書き換えを指示したのですか」と尋ねると、「日本年金機構不正アクセスによる情報流出問題がありまして」とか「私は厚生労働省の情報不正アクセスシステムネットワークの責任者だった」とか、「第5回目の委員会のときの凄い統計の専門家である豊田(裕貴?秀樹?)先生がやっぱりそういう正確なデーターを取るには部分入れ替えの方式の方がいいようであるっていうことを仰っていた」とか、言葉を重ねるが、結局のところ、「書き換えを指示したのは誰なのか」は言わずじまいとなっていること、声が小さくなったり、早口になったりして、聞き取れない言葉になったりする箇所が多いこと、ざっと数えて1000文字以上の言葉を使って説明しているのは、事実でないことは事実とすることができないにも関わらず、事実とするには言葉に頼らざるを得ず、無理に例を上げたりしてついつい費やしてしまうことからの言葉の必要以上の多さであり、ウソをついているときに陥ってしまいがち症状であって、姉崎猛もこの例に洩れなかった。

 安倍晋三指示のアベノミクスを良くするための統計不正操作以外の何ものでもない。ウソつきが陥るときの症状を曝け出したウソ答弁が余りにも多過ぎる。


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