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源氏物語歌集-悠山人編

『源氏物語』中の短歌(和歌)のすべてを、
原作の順序にしたがって、紹介する。→日本初!

51浮舟03 心をば

2009年05月26日 | 49宿木~52蜻蛉
源氏物語歌集 736
巻五十一 浮舟 03 浮舟

    心をば 嘆かざらまし 命のみ
    定めなき世と 思はましかば


2009-0526-ysg736
Kad10-038

□女、濡らし給へる筆を取りて、
(浮舟)「心を・・・かば」
とあるを、・・・□

51浮舟02 長き世を

2009年05月25日 | 49宿木~52蜻蛉
源氏物語歌集 735
巻五十一 浮舟 02 匂宮

    長き世を たのめてもなほ 悲しきは
    ただ明日知らぬ 命なりけり

2009-0525-ysg735
Kad10-037

□・・・、涙落ちぬ。
(匂宮)「長き・・・けり
いとかう思ふこそゆゆしけれ。□

51浮舟01 まだふりぬ

2009年05月24日 | 49宿木~52蜻蛉

源氏物語歌集 734
巻五十一 浮舟 01 浮舟

    まだふりぬ ものにはあれど 君がため
    深き心に まつと知らなむ


2009-0524-ysg734
Kad10-024

□・・・、つらぬき添へたる枝に、
(浮舟)「まだ・・・なむ」
と、ことなる事なきを、・・・□


50東屋11 里の名も

2009年05月23日 | 49宿木~52蜻蛉
源氏物語歌集 733
巻五十 東屋 11 薫

    里の名も 昔ながらに 見し人の
    おもがはりせる 閨の月影


2009-0523-ysg733
Kad09-189

□・・・、恥づかしくもあはれにも思されて、
(薫)「里の・・・月影」
わざと返りごととはなくて宣ふ、・・・□

50東屋10 宿木は

2009年05月22日 | 49宿木~52蜻蛉
源氏物語歌集 732
巻五十 東屋 10 弁の尼君

    宿木は 色変はりぬる 秋なれど
    昔おぼえて すめる月かな


2009-0522-ysg732
Kad09-189

□・・・、くだものいそぎにぞ見えける。
(弁の尼君)「宿木・・・かな」
と、ふるめかしく書きたるを、・・・□

50東屋09 かたみぞと

2009年05月21日 | 49宿木~52蜻蛉
源氏物語歌集 731
巻五十 東屋 09 薫

    かたみぞと 見るにつけては 朝露の
    ところせきまで ぬるる袖かな


2009-0521-ysg731
Kad09-184

□・・・、引き入れ給ふ。
(薫)「かた・・・かな」
と、心にもあらずひとりごち給ふを聞きて、・・・□

50東屋08 さしとむる

2009年05月20日 | 49宿木~52蜻蛉
源氏物語歌集 730
巻五十 東屋 08 薫

    さしとむる 葎やしげき あづまやの
    あまりほどふる あまそそぎかな


2009-0520-ysg730
Kad09-181

□・・・、さとびたる簀子の端つ方にゐ給へり。
(薫)「さし・・・かな」
と、うち払い給へる追風、・・・□

50東屋06 うき世には

2009年05月18日 | 49宿木~52蜻蛉
源氏物語歌集 728
巻五十 東屋 06 浮舟の母君

    うき世には あらぬ所を 求めても
    君がさかりを 見るよしもがな


2009-0518-ysg728
Kad09-175

□・・・、と、いみじければ、
(浮舟の母君)「うき・・・がな」
と、なほなほしき事どもを言ひかはしてなむ心のべける。□

50東屋05 ひたぶるに

2009年05月17日 | 49宿木~52蜻蛉

源氏物語歌集 727
巻五十 東屋 05 浮舟

    ひたぶるに うれしからまし 世の中に
    あらぬところと 思はましかば


2009-0517-ysg727
Kad09-175

□心やすくてなむ。
(浮舟)ひた・・・かば」
と、をさなげに言ひたるを見るままに、・・・□