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源氏物語歌集-悠山人編

『源氏物語』中の短歌(和歌)のすべてを、
原作の順序にしたがって、紹介する。→日本初!

41幻25 ちよの春

2008年12月18日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 588
巻四十一 幻 25 導師

    ちよの春 見るべき花と いのりおきて
    わが身ぞ雪と ともにふりぬる


2008-1218-ysg588
Kad07-194

□御かへし、
(導師)「ちよ・・・ぬる」
人々多くよみおきたれど、もらしつ。□

41幻24 春までの

2008年12月17日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 587
巻四十一 幻 24 源氏

    春までの 命も知らず 雪のうちに
    色づく梅を けふかざしてむ


2008-1217-ysg587
Kad07-194

□・・・、導師の盃のついでに、
(源氏)「春ま・・・てむ」
御かへし、□

41幻23 かきつめて

2008年12月16日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 586
巻四十一 幻 23 源氏

    かきつめて 見るかひもなし もしほ草
    おなじ雲居の 煙とをなれ


2008-1216-ysg586
Kad07-193

□・・・、こまやかに書き給へるかたはらに、
(源氏)「かき・・・なれ」
と書きつけて、みな焼かせ給ふ。□

41幻22 死出の山

2008年12月15日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 585
巻四十一 幻 22 源氏

    死出の山 こえにし人を 慕ふとて
    あとを見つつも なほ惑ふかな


2008-1215-ysg585
Kad07-193

□・・・、おしやり給ひて、
(源氏)「死出・・・かな」
候ふ人も、・・・□

41幻21 みやびとは

2008年12月14日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 584
巻四十一 幻 21 源氏

    みやびとは 豊の明と いそぐ今日
    日かげも知らで 暮らしつるかな


2008-1214-ysg584
Kad07-192

□・・・、さすがに思しいでらるべし。
(源氏)「みや・・・かな」
今年をばかくて忍び過ぐしつれば、・・・□

41幻20 大空を

2008年12月13日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 583
巻四十一 幻 20 源氏

    大空を かよふまぼろし 夢にだに
    見えこぬ魂の 行方たづねよ


2008-1213-ysg583
Kad07-191

□・・・、うらやましくまぼられ給ふ。
(源氏)「大空・・・ねよ」
何事につけても、・・・□

41幻19 もろともに

2008年12月12日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 582
巻四十一 幻 19 源氏

    もろともに おきゐし菊の 朝露も
    ひとり袂に かかる秋かな


2008-1212-ysg582
Kad07-191

□・・・、綿おほひたる菊を御覧じて、
(源氏)「もろ・・・かな」
神無月には、・・・□

41幻18 人恋ふる

2008年12月11日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 581
巻四十一 幻 18 源氏

    人恋ふる わが身も末に なりゆけど
    のこり多かる 涙なりけり


2008-1211-ysg581
Kad07-191

□と、書きつけたるを取りて見給ひて、
(源氏)「人恋・・・けり」
と、書き添へ給ふ。□

41幻17 君恋ふる

2008年12月10日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 580
巻四十一 幻 17 中将の君

    君恋ふる 涙はきはも なきものを
    今日をば何の はてといふらむ


2008-1210-ysg580
Kad07-190

□・・・、御手水など参らする中将の君の扇に、
(中将の君)「君恋・・・らむ」
と、・・・□

41幻16 たなばたの

2008年12月09日 | 41幻~44竹河
源氏物語歌集 579
巻四十一 幻 16 源氏

    たなばたの あふせは雲の よそに見て
    別れの庭に 露ぞおきそふ


2008-1209-ysg579
Kad07-190

□・・・、いで給ひて、
(源氏)「たな・・・そふ」
風の音さへただならずなりゆく頃しも、・・・□