時計の針は、午後5時を過ぎている。
夕暮れの中、家内は車に乗り込み、仕事場へと消えて行きました。
「月忌回向が終わった後、犬のカッタをするから。
それから仕事に行くわ」
昼間、そう私に告げた家内。
月忌回向が終わると、車でワンちゃんを迎えに行きました。
けれど、いつまでたっても帰ってきません。
事故にあった?
それとも、ワンちゃんのカットをやめて、仕事に行った?
それならそうと、僕に言ってくれてもいいのに。
1時間30分後、家内がワンちゃんを連れて帰ってきました。
今から、カットをするつもり?
仕事に間に合うの?
黙々とカットをする、家内。
辺りは暗くなってきました。
「終わったよ。疲れた~」
ワンちゃんを入れたゲージを、車に積み込む家内。
もう、仕事に間に合いません。
「この犬、職場の人の犬だから。
このまま、仕事をするわ」
わざわざ、仕事場までワンちゃんを迎えに行ったの?
赤字じゃないの?
「目先のことを考えると、そうかもしれないわ。
でもね、私だっていつまでも、介護の仕事ができるわけじゃない。
だから、ワンちゃんのカットの依頼は大切にしたいの」
そうなの・・・。
だったら、今日の晩御飯は、マーボ豆腐だけでいいよ。
「お腹すかないの?」
大丈夫さ。
「家内孝行」?の私は、そうつぶやきました。
ps
[なにが家内孝行よ。
さっき、チャーハンを食べてたこと知ってるのよ。
本当は、お腹いっぱいなくせに・・・。
嘘つき!」(家内談)
夕暮れの中、家内は車に乗り込み、仕事場へと消えて行きました。
「月忌回向が終わった後、犬のカッタをするから。
それから仕事に行くわ」
昼間、そう私に告げた家内。
月忌回向が終わると、車でワンちゃんを迎えに行きました。
けれど、いつまでたっても帰ってきません。
事故にあった?
それとも、ワンちゃんのカットをやめて、仕事に行った?
それならそうと、僕に言ってくれてもいいのに。
1時間30分後、家内がワンちゃんを連れて帰ってきました。
今から、カットをするつもり?
仕事に間に合うの?
黙々とカットをする、家内。
辺りは暗くなってきました。
「終わったよ。疲れた~」
ワンちゃんを入れたゲージを、車に積み込む家内。
もう、仕事に間に合いません。
「この犬、職場の人の犬だから。
このまま、仕事をするわ」
わざわざ、仕事場までワンちゃんを迎えに行ったの?
赤字じゃないの?
「目先のことを考えると、そうかもしれないわ。
でもね、私だっていつまでも、介護の仕事ができるわけじゃない。
だから、ワンちゃんのカットの依頼は大切にしたいの」
そうなの・・・。
だったら、今日の晩御飯は、マーボ豆腐だけでいいよ。
「お腹すかないの?」
大丈夫さ。
「家内孝行」?の私は、そうつぶやきました。
ps
[なにが家内孝行よ。
さっき、チャーハンを食べてたこと知ってるのよ。
本当は、お腹いっぱいなくせに・・・。
嘘つき!」(家内談)