新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

トスカーナ⑥ ピエンツァの渓谷美は、地域の人びとの努力によって維持される「世界文化遺産」

2020-10-12 | イタリア・トスカーナ

 ピエンツァの町は前回紹介したように丘の上にある。それで、町から見下ろすと、オルチャ渓谷の見事な美しさが眼前に展開する。春5月中旬の渓谷は、緑のじゅうたんが果てしなく広がっていた。

 小路を通って渓谷の見える場所へ移動した。

 すると、薄曇りではあったが、周囲の広々とした田園風景が一気に目に飛び込んできた。

 糸杉の並ぶ道の先に、まるでしつらえたかのような一軒家がポツンと佇む。

 緑の草原は、まるで自らが光を放っているかのように輝く。

 その風景が、どこまでもどこまでも続いている。

 手前の林も、いい塩梅にアクセントをつける。

 いつまで見ても見飽きない新緑の風景。これがオルチャ渓谷。

ただ、この風景は地域の人びとが牧歌的な景観を損ねないように、ていねいに土地を耕して維持されているものだ。

従ってこの世界遺産は「自然遺産」ではなくて「文化遺産」として登録されている。これも特筆すべきことだと思う。

 


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