様々な分野でグローバルに活躍する「普通の人々」が体験を語り、次世代の普通の人々のお役に立てればと思っているサイトです。

日本在住歴約40年のRon McFarlandと外資系勤務が長い齋藤信幸が、それぞれの海外体験を語ります。

グローバル中小企業からの学び

2017-02-26 19:58:09 | グローバル人材育成
今回面会した企業の事業内容やグローバル化の発展段階に違いはあるが、インタビュー等から以下のようなグローバル人材育成方法が得られた。

・社長自身が異文化・グローバルビジネス体験:トップが外向きの感性を持って、まさにステージ1のバイタリティ溢れる人材として自ら海外の現場に出て、異文化とグローバルビジネスを体験することが、何よりも重要である。自身の体験と自社の現状を踏まえ、グローバル化のビジョンを示し、グローバル化戦略を立案する

・社長の強力なリーダーシップ:人材育成は、実際のビジネスにドライブされて走りながら進められることが多い。しかし、先に述べたように発展段階により異なる必要人材を定義し、スキル体系・育成体系を構築し、長期的、戦略的に人材を育成する視点も必要である。特に重要なことは計画的にグローバルビジネスの体験を積ませることである。人材育成は時間がかかるため、先を見据えた社長のリーダーシップが求められる

・マーケティング人材の体系的な育成:
2012年の中小企業白書にて、輸出企業および現地法人の半分が「現地におけるマーケティング」「現地ニーズの把握・情報収集」を課題としてあげている。良いものを作るだけでは成功しない。海外で売れるモノを作り、売るマーケティング力が必要である。どの成功企業もマーケティングに力を入れ、顧客のニーズを収集・分析し、製品に反映させている。顧客と熱い議論ができる高いレベルの技術力とコミュニケーションスキルを持った人材の体系的・継続的な育成が必要である

・「内なるグローバル化」への取組み:国内の組織のグローバルマインドを醸成し、多様性対応能力を高めるために、外国人を国内で雇用し活用。海外展開の前に、国内で外国人を雇用し、活用方法を体得し、海外に進出した企業もある。組織の小さな中小企業だからこそ少ない外国人であっても化学反応が進み、「内なるグローバル化」に向かって組織の変革が進むのである

・現地人材活用の仕組み作り:日本と海外におけるビジネスの相違を認識し、信頼できる人材を発掘し、権限の委譲等を行い、現地の意向を吸収できる組織作りが必要である。また、現地人の特性を見ぬいてそれを生かすことも大切である

 中小企業は大企業より身軽な分、社長の外向きの感性と強力なリーダーシップがあればグローバル化に舵を取ることができる。そして上記の取組みを実行し、グローバル化を実現できると確信する。
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