あの空の向こうに・・・

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ワインの香り 大野和士ラヴェル「ボレロ」

2016-03-02 10:56:42 | 音楽
第66回都響プロムナードコンサート
2016.2.28. 14:00 サントリーホール
大野和士(指揮)
東京都交響楽団

ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」op.9
ドヴォルザーク:弦楽セレナード ホ長調op.22
チャイコフスキー:イタリア奇想曲op.45
ラヴェル :ボレロ



もう10年以上前に指揮者大野和士さんが、東急ジルベスターコンサートでラヴェル「ボレロ」を演奏したのをテレビで観て聴いて、いつかは生で聴いてみたかった。


日曜日の午後の演奏会なので小学生もチラホラ
大野和士さんは、「音楽が本当に必要な人に音楽が届いていない」と小児病棟や老人施設に音楽を届けたり、そして先日も台東区の子供たちと音楽交流したらしい。(私もその昔台東区の子供だった。羨ましい)
子供の頃に心に響く経験をするって大切
たとえうたた寝してしまっても結構子供って夢の中で聴いている。

学生割引チケットもどんどん増えてくるといいですね。
そういえば先日のチョンミョンフン&東フィルは当日学生券とてもお安かった。未来の群衆への投資は大切ですね。若い人達が客席にいると活気もでる。演奏会も盛り上がる。お客様も出演者の一員なので

演奏会前半は周りにウトウト気持ち良さそうな人も多々ありで
それを横目でチラチラ見てたらまさかの自分もウトウト
やっぱり午後のコンサートはどうもまったりしてしまう

休憩でコーヒーを飲みスイッチオン
隣の人の赤ワインに心惹かれたがぐっと我慢
色彩豊かなラヴェルを聴くなら絶対赤ワイン
音楽もワインも、生まれた土壌があって、生産者がいて、大切に育てられ、そして広めようとする人たちがいて、年月と共に熟成されていき、そして飲んで、聴いて幸せになる
ワインも音楽もどれ一つとして同じものはない。共通点ありすぎですね。
いいワインに出会った時は、いい音楽に出会った時と同じような感動がある。


後半チャイコフスキーはイタリア奇想曲は、太陽をたくさん浴びたような明快な曲


そして聴きたかった大野さんのラヴェルボレロ


指揮棒がかすかに揺れる。時計の針が揺れるように
静かに優しく
楽章が進むにつれ、指揮棒の揺れが少しずつ大きくなり音楽にどんどん色がついていく。そして指揮者大野さんの表情もだんだん変わっていく。口が動き、目が動き、眉が動き、どんどん輝きを増していく。
そして汗が落ちる(席が近かった)
もう最後は指揮棒がぐるぐる回る音が舞う。踊る。
もうドラマチックすぎ!
いやあ!来てよかった。


川の流れのように流れては消えていく演奏会
その流れの中でまた一つ足跡を残すことができた。そしてまた新しい流れの中で素敵な足跡を残していけるといいな


そしてこの本に大野和士さんも載ってました
「リーダーの本棚」日本経済新聞社


本が持っている力
運を引き寄せ、人生の方向性も変えてしまう読書術
とってもお勧めです。