あの空の向こうに・・・

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ウィーンの風景を感じて チョンミョンフン&東フィル「ベートーベン」@ミューザ川崎

2017-07-28 16:26:30 | 音楽
会場:ミューザ川崎シンフォニーホール (神奈川県)
2017年7月26日
ベートーヴェン(ピアノ協奏曲第3番ハ短調)/ベートーヴェン(交響曲第3番変ホ長調「英雄」) [指揮]チョン・ミョンフン [独奏・独唱]清水和音(p)



今回の演奏会は、リハーサル付き
リハーサルからの本番を鑑賞
本番のスイッチの入れ方が、みんなプロフェッショナルだなあとしみじみ思った。
ピアニストの清水和音さんもリハーサルでは淡々と弾き、わたしの心にあまり響いてこなかった。でも本番は違う人だった。
キラキラ音が輝いていた。

ホールを人々が囲み、客席に魂が宿り、そしてオーケストラ&指揮者の最高のハーモニーを求めようとするエネルギーそしてオーラ
みんなのスイッチが入る瞬間 それが本番なんだなあ



後半のベートーベン交響曲第3番「英雄」めちゃ引き込まれた。ずーっと心踊っていた。

リハーサルの際「英雄の一生を語るように演奏してください」とチョンミョンフンさんは語ったらしい。

大きな役割を持って生まれてくる人の宿命
それは栄光と挫折の連続
そんなストーリーが音楽から伝わってくる。
ホルンの美しい音色、弦から伝わる心の叫び

凡人として一生を終えるであろう私も英雄も同じ人間。
ピラミッドの上にいようと、1番下の方でウロウロしようと、役割こそ違うけど、命の重さは同じ
音楽を聴きながら、いろんな感情が交差する。

もう音楽を聴いていて、先月のウィーン旅行で出会った風景が浮かんできてしまった。

ウィーン郊外ハイリゲンシュタット
そこは、ベートーベンの足跡がいろんな所に残っている。
ベートーベンの小路、さらに先を行くと今回のプログラム交響曲第3番(エロイカ)のにちなんでエロイカ通りという小道がある。その先にベートーベンが一時暮らしていた家がある。現在は美しいホイリゲ「マイヤ」(ワインの作り酒屋が自家製ワインを売る酒場)として営業している。

私が、以前ウィーン旅行した際、とある画廊で一目惚れして購入した絵
この絵こそベートーベンの足跡が残った家でありホイリゲ「マイヤ」

「エロイカ」(ベートーベン交響曲3番)の最初の最初の一小節も記載されている。

いつかこの絵の風景の中に行きたかった。そしてベートーベンの足跡を感じたかった。
なぜか夢叶った。



中に入ると明るい日差しと美しい緑




ワインも食事もお店の人もめちゃブラヴォー


そして、難聴を苦に書いたとされる「遺書を書いた家」などが近くにあった。



31歳の時この家で書いた遺書の一部
隣の人には遠い笛が聞こえて私には何も聞こえない。
ある者には羊飼いの歌声が聞こえても私には聞こえない。そのような時には絶望的な気持ちになりもう少しで自ら命を絶つ所だった。
私を引き止めたのは芸術だった。


絶望の中でわずかな光を見つけて作品を渾身力を振り絞り作品を残したベートーベン
今回のプログラム「英雄(エロイカ)」はこの遺書の後に完成したのかなあ〜


私は今回の演奏会も含めてベートーベンからどれほど幸せをもらったか
これからももらい続けるであろうベートーベンの作品

自然にインスピレーションを感じて作品を残したベートーベン
私も自然が大好きだからベートーベンの作品が好きなのかもしれない。

以前チョンミョンフンさんが話されていた言葉
「人がある音楽を好きになるのは、自分の中にある音と共通点を見いだすから」

うーんなるほど。。。
同じ音楽を聴いても十人十色
感じ方がみんな違う。
今注目されている若手ピアニスト反田恭平さんも
「音がその人の顔になる」と情熱大陸でお話されていた。
確かに同じ顔の人は誰もいない。音楽って知れば知るほど奥が深い。

9月に同じプログラムでの演奏会があるけど、行きたくなってしまった。
ピアノ協奏曲のソリストはイム・ジュヒ、2000年生まれの韓国の若きピアニスト
若手ピアニストめちゃ気になるし。若い人のエネルギーも感じたいなあ

しかしフェスタサマーミューザ
最近毎年お世話になってるけど、3000円のチケット代金でリハーサルを1番前で観れて本番も2階サイド席で凄いお得感
ミューザ川崎すごく音がよかったし。。。
来年も楽しみ

かもめ食堂 @ヘルシンキ

2017-07-09 01:09:01 | 日記
フィンランド 森と湖の国
そしてヘルシンキと言えば
映画「かもめ食堂」

本当にあるんです。かもめ食堂
ヘルシンキ中央駅から歩いて20分くらい。3番のトラムを追いかけて行けばいいとの事を、複合施設フォーラムのインテリアショップで働く日本人妻さんに教えてもらい辿りつけた。

このお店も紆余曲折あり、昨年再オープンしたらしい。日本語メニューもあり、日本語も通じた。
映画と同じゆったりした時間が流れてました

シナモンロール&クリームチーズ
とっても美味しかった。
この後日本人の団体様 地元の人で満席になりました。
映画のラストシーンみたい
かもめ食堂を出たら、なぜかかもめが
なんだかドラマの世界に入り込んだ感じ

お土産で買ったかもめ食堂オリジナルチョコレート美味しかった。

レストランの隣は最近完成したお菓子作りなどを体験できるワークショップスペースらしい。


日本人だけターゲットでなく、こうやって映画「かもめ食堂」がヘルシンキの人たちに浸透していくって素敵
結構地元の人も美味しそうに食べてたし
日本食ブームって色々広がっているにですね。
ヘルシンキ空港にあった讃岐うどんもめちゃ美味しかったし

ウィーンの和食処「日本橋」もめちゃ繁盛してたし

成田〜ウィーンのオーストラリア航空の直行便が昨年撤退し(2018年5月15日より週5便復活)、ウィーン行きを安く、早くで調べたら、ヘルシンキ経由フィンエアーに辿りついた。
北欧は憧れだったので帰りに1泊ヘルシンキで宿泊
この選択は大正解 寄り道こそ発見そして楽しさがある。

フィンエアーは、サービスも食事もgood
帰りは、ヘルシンキ〜成田間9時間半弱
ヨーロッパが近い。

氷河の様に見えた雲海が美しすぎた。

ムーミンの国フィンランド
ムーミンショップで購入した飾りプレート

眺めていると、いろんなストーリーが浮かんでくる。優しい時間が流れてくる。
帰国後、コップやティーパック ムーミングッズに囲まれた生活をし始め、改めてムーミンの魅力に気づいた
フィンエアー限定ムーミンバッグ かなりの収納力でとっても便利

フィンランドの夏は短い。
だからこそ、この太陽の恵みは何よりのご褒美
みんなずーっとカフェで寛いでいた。
何もしない贅沢を素直に受け入れている。

シベリウス公園のカフェ「リゲッタ」
ちょっとした自然がありさえすれば、退屈することなんて決してないはず。
ムーミン語録の通りだ!

そして、ヘルヤリウッコスンドストロムさん(フィンランドを代表するセラミックアーティスト、アラビア社のデザイナーも務める)のファンになってしまった。帰国後、ネットで購入した陶板
北欧ヴィンテージ
我が家に来るまで、この絵は、どんな家庭で,どんな風景を見てきたんだろうか?このご縁に感謝

自然との共生
自然は時に微笑み時に悪さをする。生きている宿命なのだろうか。でも人間は、自分から自然を破壊しようともする。

こうやって絵を眺めていると、当たり前の日常が、本当は奇跡の連続であるって事を思い知らされます。