福島原発事故メディア・ウォッチ

福島原発事故のメディアによる報道を検証します。

原発の町の地獄の門:この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ・・・

2011-04-14 23:08:33 | ミュージック&シネマ
斉藤和義氏のU-TUBEの「ずっとうそだったんだぜ」はいろいろな人が投稿して大変な盛り上がりですが、私は歌にあわせたいくつかのスライドショーがたいへん面白かった。
たとえば、

原発反対】ずっとウソだった×厚生労働省パンフレット【斉藤和義】

なんて、嘘つきたちの肖像もたくさん出てきて、上手な編集でした。
また、特に気に入ったのは、

ずっと嘘だったんだぜ/斉藤和義


です。これは子どもたちが描いた原発パラダイス調の懸賞ポスターなんかがいっぱい出てきて、学校というところが何をするところなのかよくわからせてくれました。また、ショーの最初のほうで、原発の町の入り口に「歓迎」のアーチがかかり、そこに、

原子力正しい理解で豊かなくらし

と書かれてある写真が載っていました。これは地獄の門の入り口です。この門からもうひとつの門、「勤労は人間を自由にする」ARBEIT MACHT FREI (アルバイト・マフト・フライ)としるされたナチスドイツ強制収容所の門の銘文を連想したのは私だけでしょうか。

地獄の門の先には、希望はありません。

われを過ぐれば憂ひの都あり、
われを過ぐれば永遠の苦患あり、
われを過ぐれば滅亡の民あり。
・・・・・・・・・・・・・・・
われに先立ちて永遠なるもの今になし、
われこそは永遠に滅びることなし。
汝らこゝに入るもの一切の望みを棄てよ。
(ダンテ)

原発の町で原発を推進した町議さんたち政治家が、自分たちのしたことを反省している云々という新聞記事がありました。しかし、こんな地獄の門のアーチを掲げ、人々を押しつぶしていたことは、「涙をにじませた」くらいで帳消しにできることではありません。もちろん、末端で汚い仕事をしてきた地元有力者の裏には、手を汚すこともない原子力複合体のお偉いさんたちがいたことも忘れてはなりません。

ところで、このスライドショーには英語字幕版があります。

で、地獄の門のスローガンは英語でどうなるかというと、

Correct understanding of nuclear power is the way to properous life.


というわけで、 ARBEIT MACHT FREIにもっと近い感じが出ます。


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