SONY DMP-Z1

戯休「今日はソニーのDAP『DMP-Z1』のお話をしましょう。　香港でのイベントで発表されるそうで、価格は約88万円だとか。」
魔女「へぇ？　そいつはまたえらくハイエンドじゃないさ。　少なくとも今迄の価格帯からすればさ。」
姫「ハイエンド機の登場自体は縁の有無に関わらず歓迎ですわ。　それによるフィードバックの恩恵にも与れますし。」
戯休「だがまあ・・・個人的には・・・いたく期待外れというか・・・・・正直魅力を感じないのですよ。」
魔女「それも珍しいねぇ。　基本的にハイエンド系なら何でもハァハァだかするクチだろうに。」
戯休「人聞きの悪い事を。　価格が戦力の決定的な差ではないことくらい承知していないと、こんなところであっても書く資格はないぞ。」
姫「良いと思うものが結果的に高価であった・・・というのであれば、致し方ないところですわね。」
戯休「きちんとした高価なものには高価であるだけの理由がある。　だけどそれが己の意に沿うか否かはその人次第なのだぜ・・。」
魔女「で、そもそもどんな機種だってのさ。　それが分からないと何とも言えないってもんさね。」
戯休「単体運用可能なDAPさぁ。　その大きさ、W138×H68.1×D278.7mmのね。」
姫「・・・随分と大きくありませんの、それ？」
戯休「ビックなんだよ・・・。　トシちゃんの如くビックなんだよ・・・。　もし色が赤だったらならトシちゃんと呼んでいたに違いない・・・。」
魔女「嫌な渾名だねぇ・・・。　でもあれだね。　DAPって聞いたから最初ポータブル機かと思ったけど、実は据置機ってことかい？」
戯休「いや、専用キャリングケースも付属するそうだから、ポータブル用途も考慮してると思うよ。」
姫「出始めの携帯電話みたいになりそうですわね・・・。」
戯休「イリジウム式の電話でさえコンパクトになってるってのにね・・・。」
魔女「ま、DAPにDACにアンプにと、多重弁当箱みたいに持ち歩く人もいるんだし、その筋の人には許容範囲なのかもしれないけどねぇ。」
戯休「個人的には否定的に感じざるを得ないんだけど、頭ではこれもまた認めざるを得ない事も分かってるんだよね。　俺はDAPに対してはコンパクトに持ち歩くことを前提に出来るだけ高音質を狙ってもらいたい派。」
姫「こちらはコンパクトであることを捨ててでも、更なる高音質を狙うことを求める派、ですわね。」
戯休「それでも複数筐体にしないところに矜持があると言えると思うし、研究の結果でギリギリ持ち運びに苦ではないサイズを見付けたのかもしれない。」
魔女「成程ねぇ・・。　主殿は単にピンポイント狙撃に対して対象から外れただけってことさね。」
戯休「ついでに言えば、結局俺が据え置き派っていうのが大きいと思うよ。」
姫「ポータブル派とそもそもの思考のスタート地点が違うということですわね。」
戯休「とはいえ、A&KのDAPの発表時に比べて何故ここまでがっくりしてしまったか・・・それはやはりこの形状なんだよね。　この価格であろうと、仮にあんな形状であれば、こうは思わなかった。」
魔女「大きさっていうんじゃなくてかい？」
戯休「普通に据置機を期待してしまった自分が居るんだよねぇ・・・。　何故だろう・・・HAP-Z1ESの後継になっていくのではと期待してしまった俺ガイル。」
姫「それはまた・・・・・酷いエゴをぶつけたものですわね。」
戯休「自分でも何故だか分からない・・・。　それを強く望んでいたわけでもないし、かといってポータブル機が欲しいわけでもない・・・なのに胸に去来するこの失望感。　訳が分からない・・・。」
魔女「聞かされるアタシ達には余計に分からないんだけどねぇ・・・。」
戯休「そうなるとね・・・全てが否定的に思えてきちゃうんだよ・・・。　大きさはどっちつかずの中途半端、性能も数字的にはそこまでではなく、見た目はぶっちゃけ手抜きで格好悪いし金色のアクセントもイマイチ、だけど88万円・・・。」
姫「もうあれですわね。　音がそれはもう至上の音がするのだと思うしかありませんわよ。」
戯休「そうだよな・・・そうであるはずだよな・・・・。　うん、きっとそうだ・・・・そうに違いない！！」
魔女「まるで自衛の為の自己暗示みたいさね。」
戯休「いや、危ない危ない。　香港での発表ということもあって、外貨を大陸バブリーな方々からふんだくる為のプレミアム価格商品かとまで思い詰めるところだったぜぇ・・。」
姫「怒られましてよ？」
魔女「だけど、もし独自技術が少なかったりするなら、簡単にコピーされそうな感はあるねぇ。」
戯休「メイドインチャイナの安価なオーディオは恐ろしいからね・・・。　実際音の良いのは多いし。　感動か故障か爆発の三択。」
姫「物凄く嫌な三択ですわ・・・。」