月水食堂のお弁当

地産地消と昭和の香りをコンセプトにした安くておいしいお弁当を届けます。

入院ってユートピア!?

2010-12-13 19:37:35 | 日記
☆月曜弁当
鮭のカレームニエル
キャベツとベーコンの和風スパ
おなます
みかん

入院中のヨーゼフから電話が入った。

用件は、先日のイベントでロバートが撮ってくれた写真がほしいとの事。

今度外泊してこっちに来たら取りにおいでよと答えるとヨーゼフ、
「もう外泊はない。ここ(病院)から出ないでずっと暮らすから、取りにはいけんで送ってほしい」
渋々承諾したら次に
「ロバートがかわいそうだ。グループホームなんて大変だからロバートもここに入院させてくれ」

はあ?私は耳を疑った。
「ここなら食事の心配もないし、友達もいて寂しくもない。レクもあるし 小遣いももらえて外出できる」

何をばかなっ!

私は腹が立ち同時に悲しくなった。
ロバートは元メンバーで、24歳の若者。父が倒れ、単身で生活するのは無理だろうと親戚一同で彼をグループホームへ入所させようとしている。

私たちスタッフも、生まれ親しんだ町から離れたくないとロバートから相談を受けていた。

しかし、ロバートもきっちり自分の意見を言えるほど強くない。
やや押し切られた形で、グループホーム入所という筋書が見えてきた。

ヨーゼフは還暦を過ぎている。まさに社会的入院というタイプで、わけのわからぬまま入院させられはや二年近い。

母が亡くなり、姉妹も家庭があるという理由で、跡取りなのに家に帰れない。

ヨーゼフはすっかり病院慣れし、安心と引きかえに自由を手放した。

でも、ヨーゼフ、ロバートはまだ若い。あなただってロバートの年代には、好き勝手楽しく自由に暮らしてた。

転々としながら仕事もこなし、結婚もしたよね。

ロバートにそんな権利を捨てろというの?

現実は厳しい。辛く悲しく不安もたくさんある。
だからといって、生涯入院して人生を過ごすなんて、味気ないよね。

苦しい時間があるからこそ、幸せを体で感じることができるのですよ。