ソ連の崩壊後、冷戦が終り、米帝国が成立、しかし、
世界は混乱している。上手く血液が体を循環していない。
なぜか。細胞一つ一つが、正常に働いていない。
細胞間(細胞内の遺伝子/人間、国家)の情報伝達が
スムースに行われていなく、中枢である脳(政府、国連)が
狂った。調整できないのか。
細胞(人間)が正常に働くことだ。
早く、正常な人間を作れ。
誰もが自分は正常、他人は異常だと思っている。
大人も子供も正常か異常かのどちらかだ。
しかし、社会が異常だということは、人間が異常という
ことになる。「心のマグネット」が弱っている。
今、なすべきことは、大人にも子供にも、新しい
パラダイムを注ぐことだ。
社会を正常にする人間つくりだ。
助け合いの心が、今は最も大事だろう。
第3章「国家の氾濫①」 2003.03.22.放送
19世紀はテクノロジーの爆破を見る時代である。
内燃機関の発明は動力に向けられるエネルギーを
格段に拡張させ、人々を林立する工場へと囲い込んだ。
農村は打ち捨てられ、人は都市の集い、
そこで資本にまみれる道を選んだのだ。
一方、次のエネルギーの拡張は、植民地への誘惑を
西欧列強に掻き立てる。当然、争いは拡張されたエネルギーに
歩調を合わせるように、戦力戦として熾烈を極め、戦車による
蹂躙、戦闘機による無差別殺人まで許容するようになった。
例えば、日本に訪れた黒船の欲するところもこの文脈で
理解されねばならない。
黒船の欲するところは帝国の拡張への意思であり、
人はこのような状況を目にする時、その時代を声を潜めて
こう呼ばねばならない、「帝国主義」の時代だ、と。
すでに帝国主義の時代の求める水路は様々な形で用意されていた。
例えば、テクノロジーの爆発によって作られすぎた商品を
売りつける相手が必要であったこと、また国内の階級や民族間の
対立への視線を逸らすために排外的なナショナリズムが喧伝されたこと、
これらすべてが間違いなく、帝国主義、近代の総力戦争へと、
国家を、人を導いたのである。
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