g’day

ゆっくり、じっくり、生きていく。

やつれた母ちゃんと親孝行のこびと

2009-01-27 16:49:14 | ヨメのひとりごと

あるところに

 やつれた母ちゃん

 親孝行なこびとが住んでいました。

 

昼ごはん作りに追われる母ちゃんのために、

 こびとは一人で遊ぶことにしました。

 

まず、火鉢の灰を頭からかぶりました。

 

ちょっと面白かったので、

 壁にも灰をまきました。

 

今度は灰の上を歩いてみようと思いました。

 

灰だらけの足でちょっと歩くと、

 

洗濯物が目に入りました。

 

台所では母ちゃんが忙しそうに動いています。

 

「そうだ!やつれた母ちゃんのために洗濯物を畳んでやろう!」

 

親思いのこびとは、

 

灰だらけのまま、

 

まだ干したばかりの洗濯物を畳み始めました。

 

とうちゃんの新しいパジャマを畳み終えると、

 

今度は母ちゃんの布団の上で遊ぶことにしました。

 

畳、布団、おむつ・・・

 

あらゆるところに、灰の手形をつけました。

 

満足したこびとは、

 

そろそろご飯ができる頃かな、と思い、

 

母ちゃんのところに行きました。

 

母ちゃんは、

「こびとさん、一人で遊んでおりこうさんやったね~。

おかげで母ちゃん、ご飯の用意終わったよ。あとちょっとだけ待ってんよ」と

 

頭をなでてくれました。

 

誉められてご機嫌のこびとは

台所で遊ぶことにしました。

 

あらゆる調味料を床に広げ、

 

食器棚に入りました。

 

お気に入りの食器を踏んづけて遊んでいたところ、

母ちゃんがつぶやきました。

 

「あれ?なんでここ黒いんやろ・・・」

 

嫌な予感がした母ちゃんは

室内を見渡しました。

 

「・・・ん?・・・何・・・?これ・・・」

 

 

 

 

母ちゃんは目を疑いました。

部屋は灰だらけ、こびとも灰だらけ。

廊下も布団も洗濯物も。

 

 

「か~~んた~~~~~~~!!!

 

 

さらにやつれた母ちゃんと親孝行のこびとは、

 

このクソ寒いのに、

 

シャワーを浴びに行きました。

 

めでたしめでたし。