さて、契約書にハンコを押し、まだ全額支払ってないにも関わらず、売主さんは「好きなようにして下さい」と鍵を譲ってくれました。
並行して、未登記だった建物を申請したり、ローン手続きをしたり…。
銀行やお役所を行ったり来たり。
丁度この頃、私の妊娠が発覚。つわりでゲーゲー吐きながら、あっちへ行きこっちへ行きだったし、嫁としての役割も突然襲ってきたり、とにかく一杯一杯。精神的にもかなり病んでたし、肉体的にもボロボロ状態でした…。
そんな中、出会ったのは、超仕事できない銀行マン。田舎なので、銀行と言えばこの銀行。田舎の小さな支店なので、融資担当がその人だけ。説明しても何言っても、トンチンカンな答えしか返って来ず、私が知りたい内容はどこへやら。
その割に打ち合わせと称して何回も来るし…。とにかく無駄の多い打ち合わせにイライラ。この貯金をこの口座に移したらローン申請通りやすいから、とか、これはこうだから…とか散々手続きさせられて、やっと書類できたと思ったら、不備不備不備。
つわりでイライラの上、さらにイライラしながらのローン申請。家も、この時点では家はまだ藪・ゴミ屋敷。現地視察があるから、とF氏が通れるように草を刈ってたにも関わらず、「(怖くて)入れなかったので、明日一緒に行って下さい」、一緒に行ったら行ったで、ほとんど敷地部分には入らず「もう、わかりましたから…」とそそくさと退散。「○○さんのために雨の中、草刈ったんだから、そう言わず見て下さい」と言っても、「いいですいいです…」と。こんな藪に入れないなんてちっちぇー男。こっちは妊婦でつわり中、さらに雨の中来てるんだぞー!!と心で叫び…。
敷地に入らない割に、この建物を壊さないと申請出来ない、この建物は…うんぬんかんぬん。散々ケチをつけ、「私達はこういう古い家が好き」と言ってるにも関わらず、「住めないでしょー。大変ですよ?」と。住むのは私達やから!と言っても、「えー??無理でしょー!」と。F氏に対してはペコペコするくせに、私には友達目線。なんちゅー失礼なヤツだ!!と会うたびに思ってました。それでも、ローンは組まなきゃいけない。耐えろ私!と何度思ったことか…。
申請やら書類がやっと終わった一カ月後。
「築~年以上は無理でした、ローン組めないそうです」と連絡。
いや、待て、もう3週間後には全額支払い期日が来るんだぞ?
このままじゃ、期日までにどっかからかき集めてこなきゃいけない…と青ざめ、深刻な状況に…。
築年数は初めからわかってたはず。そこで無理だとわかってたら、この一カ月無駄にしなくて済んだのにー!!あんたと会って話したストレスと時間を返せー!!と、私、爆発。一切をF氏に任せ、「喝!」を入れてもらうことに。F氏もかなり腹が立ってたらしいのですが、冷静にお話できた様。さすがです。でもたぶん、口元は怒りでプルプルしてたのでしょう。鈍感な銀行マンもさすがに悪いと思ったのか、他銀行を紹介してくれました。
とにかく決済までの時間がないので、仕事の合間をぬって、F氏はその日のうちに紹介された他銀に。F氏はすべてさらけ出し話し、事情を知った他銀は、その日のうちに我が家に来て、いろいろ手を打ってくれ、一週間後には完全に書類が出来上がってました。「古い」という事は初めから一切触れず、「どうやったら(私達が借りたい)この金額が申請できるのか」を考えてくれ、話はトントン進みました。現地調査も、私達不在でもやってくれ、「あの家、おもしろいですねー。可能性が広がりますねー」と楽しんでくれた様子。
我が家に打ち合わせに来てくれたどの人も、感じがよく、「こうこうこうだから、こうして下さい」と的確。打ち合わせ時間も短時間。年も私と同じくらいの人達で、意気投合。どっかで見たことあるな~と思ってたら、同じ年でした…。しかも友達の友達。幹太の相手をしてくれたり、幹太も「のーきょーさん、のーきょーさん」(あ、どこかわかった??)と来てくれるのを楽しみに。
おかげで、紹介されてたった3週間、申請してから2週間で、ちゃんと期日に全額ローンがおりました。○○銀では、取り壊さないと組めないと言われてた付属の建物(鳥小屋・井戸など)も、そのままで大丈夫と言って下さり。何の心配もなく、安心してお任せできて、心もすっきり。その後も、度々「家、どんどん綺麗になってますねー」と見に来てくれたり、幹太に、と子ども向けの粗品を持ってきてくれたり、といいお付き合いが続いています。
それもこれも、あのダメダメ銀行マンがいたからこそ!あの人がダメダメだったおかげで、「のーきょーさん」でいいローンが組めて、信頼できる行員に会えて…。世の中、捨てたもんじゃないし、無駄な出会いなんて無いんだなーと実感しました。ダメダメ銀行マンに感謝!!
ローン申請にお困りのあなた!大丈夫!必ず道は開けますよ~!!そして、今現在、嫌な人が目の前にいるあなた!大丈夫!必ず意味がある!!
今の状況に負けるなー!!
がんばれーみんな!!
古民家のローンを組む・終わり
そして、ついに、家が私達のものになったのです!!
※写真はリフォーム前にとりあえず納屋に押し込んだ家の100年分の荷物。F氏、有志一同が軽トラの荷台満タン20回くらい、ゴミ焼却場に運んだにも関わらず…。まだこんなにパンパンです…。この大きい納屋がパンパンなんです…。笑うしかない!