福島市をとりまく状況

2011-03-30 16:04:41 | Weblog
自動車用の道路関係はかなり復興してきました。
東北自動車道は全線開通し、常磐自動車道もほぼ全線使えるようになりました。
災害のひどかった三陸方面の道路の修復も進み、仙台周辺の細かい高速道路も開通しているようです。

問題はガソリンです。ここ福島県にはガソリンがない。福島市内には40店くらいのガソリンスタンドがありますが、今朝私が自転車で回って見た限りでは開いているのは3軒に1軒程度で、開いている店舗には見渡す限りずーっと給油待ちの車が並んでおりました。午前2時から並んだ、という話や、給油待ちの車の中で練炭を炊いて中毒死したという事件がつい先日ありました。
同じ東北でも青森県などでは給油で並ぶ必要はなくなったそうです。また隣の山形県でもかなり余裕が出てきたように聞いております。福島市でなぜこんなにガソリンが入手し難いのか?
ひょっとしたら、ガソリン流通業者の間に「福島だけは行きたくない」という風評が根強いせいかもしれません。しかしたぶん一番の原因は福島市にガソリンを運ぶ貨車が未だ開通してない、ということではないかと思います。つまり郡山から東京までの東北本線が未開通なんですね。先日東京から新潟を廻って磐越西線で郡山まで運ぶガソリン貨車が開通しましたが、やはり東京からの直通でないと足りないのでしょう。

したがって、ここ福島市では自転車がベストです。胸いっぱい放射能を吸いながらペダルを漕ぐのは爽快ですね。
新幹線も止まっております。福島から新庄までの山形新幹線は明日開通するそうですが、肝心の福島から那須塩原までは不通のままで、開通はなにやら4月中旬とか下旬とか言ってます。高速バスはかなりの数走っておりますが、やはり大量の人間の移動は新幹線が不可欠ですね。

今日散歩の途中でふと見るとレンギョウが咲き出している家がありました。桜の開花ももう10日くらいのようです。一年でもっとも華やかな季節がいよいよ放射能の霧の中で始まります。最近有名になった花見山の花々もそろそろ動き出すことでしょう。でも、今年はあくまでも「放射能の霧の中で」ですね。それに加えて福島県だけで1万人を超す死者たちへ想いを馳せると、花見で浮かれる春ではありません。

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