福島市での除染のもう一つの例

2011-06-28 18:47:36 | Weblog
数日前、私の家(福島市西部)の近くの北沢又小学校で県の線量測定と除染(実験として)が行われていたので紹介します。場所は小学校周りの通学路で大き目の側溝が走っており縁石などには点々と草が生えておりました。さらに、側溝には泥水が流れておりました。測定値(地上1m)は、ある箇所では、14.6マイクロシーベルトでしたが、除草して高圧水で除染すると3.28マイクロシーベルトまで下がりました。さらにもう一度除染すると、2.64マイクロシーベルトまでさらに減少しました。5分の1強にまで減ったことになります。

また、同じ所の側溝の無い通学路では、たとえば除染前は5.8マイクロシーベルトでしたが、除染すると1.07まで下がりました。やはり5分の1程度までの減少となります。

この「実験」で見えてきたのは、福島市の湿気の多い草地は5マイクロから15マイクロ、場所によってはさらにそれ以上のとんでもなく高い値の放射能で汚染されているらしい、ということです。また、除草や高圧水による除染によって放射能を半分以下、5分の1くらいまで減らすことができそうだ、ということも分りました。

しかし、問題はその先です。個々の家や個々の学校でそういうことをやっても効果は限定的だからです。ある地区全体で行なう必要がありますが、費用などがかさむので簡単ではありません。さらに、今の地面(土が露出している場所では)の表土をある程度(3cm~5cm)削ることが地区全体の放射能を減らすには必要らしい。
これを実施するとその地区の自然を破壊することになるので、今のところ学校のグランド等以外ではやっていないようです。

しかし、たとえば環境放射能がいつまでも高い所、たとえば福島市の渡利地区などでは地区全体の土削りをやらないといつまでも今のままでいる可能性があります。渡利地区では全町避難か、それとも町全体の(山林も含めて)土削りをやるか、のどちらかを選らばざるをえないことになりそうな気がします。
渡利地区だけではありません。ここ福島市西部だって(やや低いものの)、避難したほうが安全な数値のようなのです。ひどいことになってきてますね。

リンク 子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク

資料  福島市内の環境放射能について

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