「コロナのお蔭」で運動や読書・趣味の時間ができたという表現は冒涜・不適切／少数派

　少数派シリーズ　特設｜新型コロナウイルス ＶＯＬ．３１
「コロナのお蔭」で運動や読書・趣味の時間ができたという表現は冒涜・不適切



新型コロナの“影響”で、休業や学校へ行けない方が大勢いる
確かに時間を持て余し、この際に運動や読書などご自分の趣味や
忙しくてやれなかったことを、この際にやろうという気持ちは痛いほど分かる

しかしＳＮＳや世の中では、「コロナのお蔭」で何々ができた・何々したいという表現が
溢れかえっており、私はこの使い方は不適切・冒涜だと感じている

　◇

広辞苑（第七版）で、「御蔭」を調べると
① 神仏の助け、加護　また、人から受けた恩恵・力ぞえ
② （善悪にかかわらず） ある人や物事がもたらす結果・影響

広辞苑の特徴で、元々、使われていた順に掲載される
本来は対象が神様や天のお蔭だったものが、人物像に広がり
さらに②番目に転化し、本来の意味の使い方とは異なる範囲まで広がったと考える
広辞苑に限らず最近の辞書は、あえて誤用も載せており
（カッコ）書きしてあることから、誤用を示唆しているのでしょう

理屈っぽいことを言うようだが、本来の使い方はベースに「尊敬」があり
そうしたことから、「コロナの御蔭」は不適切と思う
コロナに関係なく、普段から事故の御蔭・災害の御蔭など、誤って使っている人が多い

　◇

つまり国内で感染者が１５０００人直前、亡くなった方が５００人を超えた（クルーズ船除く）
安倍首相と異なり、投稿者は気の毒な方の数字を把握している（下記・前号リンク参照）

さらには高熱を出しＰＣＲ検査を受けたくても、悶々として自宅待機を余儀なくされている方
今のところ感染の疑いがなくても、いつ罹るかヒヤヒヤしている方
仕事ができないことから明日の糧がない方、資金繰りに瀕しているお店・自営業者など
中には自殺に追い込まれた方もいる　　国内・世界でもコロナが元で殺人事件が起こった

これらのことを考えたら、「コロナのお蔭」なんて、到底、言えないはずだ


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