koshiのお部屋2

万年三歳児koshiの駄文のコーナーです。

龍馬伝-最終回「龍の魂」

2010年11月29日 21時56分35秒 | 龍馬伝

首を捻りながら11ヶ月見続けました。
以下の内容は,「龍馬伝」の熱狂的ファンや女性に多いという福山雅治ファンの方々にとっては,甚だ不愉快な内容を包含するものとなることは間違い有りません。
ですので,そうした方々には,せっかくお出でいただいたのに申し訳ないですが,お読みにならないことをお薦めします。
また,もし読まれた場合は,愚者の戯れ言として「相変わらずしょうもないこと吹いてやがる」と看過していただければ幸甚です・・・。


ようやく今見終えました。
昨日はスケート見ていたので・・・。
目出度く,「風林火山」,「かねたん」に次ぐ大河試聴コンプリートとなりました・・・。
こうして「龍馬伝」の感想書くのも最後となりますが,毎度毎度のように突っ込みどころ満載で,実に飽きさせず(否,今日も近江屋遭難のくだりまで居眠りしかけた)ブログ根多にもなったことには感謝せずばなりません・・・。


以前も述べたことがありましたが,私自身15歳で読んだ司馬遼太郎の畢生の名作「竜馬がゆく」に填ったクチでして,どうしてもその呪縛からは逃れられないでいます。
恐らくそれは今後も変わりはないでしょう。
勿論「竜馬がゆく」は大幅なフィクションの部分もあり,膨大な資料と綿密な調査・考証・フィールドワークの末に著されたものとはいえ,作者の主観が盛り込まれていることを否定するものではありません。
今回の「龍馬伝」の原作者である福田氏も,きっと幾度となく「竜馬がゆく」を読み返したことでしょうし,21世紀の新たな龍馬像を模索して打ち立てようという天晴れな心意気で作品に臨んだであろうことは想像に難くありません。
その心意気たるや壮挙として讃えることには依存はありません・・・。


しかし,映像作品として,そして群像劇として捉えると,残念ながら否定的な内容が多くなってしまいました・・・。
三菱財閥を興した岩崎弥太郎と「汗血千里駒」の著者である坂崎紫欄を会わせるという設定は面白いと思いましたが,龍馬と弥太郎の接点は如何ほど有ったのかと考えると,こうもしょっちゅう絡んでいる2人の姿に疑問符しか出ません。
番組末の「龍馬伝紀行」に,取って付けたように龍馬と弥太郎が親密であったというくだりがありましたが,土佐時代(龍馬が第一期江戸遊学を終えて帰郷した安政元年6月~翌々年8月と第二期終了の安政5年9月~脱藩した文久2年3月)に接触したことは可能性としては有るでしょう。
但し,龍馬は高知城下の本町,弥太郎は現在の安芸市に住んでいたので,その距離は50kmです。
龍馬は剣客として名を為し土佐勤王党へ,弥太郎は地下牢人の子に生まれて藩庁に取り立てられて役人に,という言わば敵味方の相反する立場となっただけに,親密なお付き合いは無かったと思われます・・・。
唯一,龍馬脱藩直後の大坂で龍馬召し捕りに失敗したことと,慶応年間土佐商会代表となった弥太郎が長崎で龍馬の亀山社中の会計担当となって金をせびり取られたことぐらいが接点だったのでは・・・と思われます・・・。


今回の内容で言えば,何で松平春嶽の居城が越前城なのか・・・。
福井県民から苦情は無いのでしょうか・・・。
藩名=城名というところは私のところを含めて多いですが,例えば福岡城を筑前城,熊本城を肥後城とは言わんでしょう。
せめて北の庄城くらいだったら許せる範囲でしょうが・・・。
さらに三岡八郎(後の新政府参議由利公正)とは,新政府の政治形態について夜通し熱く話し合った筈です(五箇条のご誓文の起草者が三岡ですので)。
でもって,いつの間にかマッハで帰京した龍馬の周りは敵だらけに・・・。
あくまでも武力倒幕を標榜する薩長(特に薩)が龍馬暗殺の黒幕か・・・と思わせておいて突然出現する佐幕の男。
誰だこれは・・・亀晴信(懐かしい)・・・と思ったら,今井信郎でしたね・・・。
・・・で「中岡の家内です」・・・と来たもんだ・・・(目が点・・・)。
どんがらがっしゃん・・・という音は,藤吉が背後から斬られて階段から落ちる音でしょうか・・・。
精巧に再現された近江屋室内に感服・・・と,どなたかのブログにありましたが,遭難前日,風邪をひいた龍馬が土蔵から母屋の二階に移って・・・という弥太郎による語りが欲しかったです・・・ていうか,何で弥太郎京に居るんだ・・・(絶句)
・・・で,龍馬を斬った見廻組が何で土佐者と分かった弥太郎見逃すか・・・。


・・・ということで,最終回も根多に困らない内容で何よりでした・・・。
幕末の若者たちのひたむきな生き様が伝わってくる・・・と好意的な意見の多かった「龍馬伝」でしたが,考証と役者のキャラという点で悔いたりなさが始終残りました・・・。
第一龍馬のキャラがよく分かりません。
豪放磊落にもさほど陽気にも見えないし,登場当初からやたらポテンシャルが高く,各時代(幼少期土佐~第一期江戸~帰郷~第二期江戸~土佐勤王党結成と脱藩~築地海軍伝習所・神戸海軍塾~長崎亀山社中~薩長同盟締結と最後の大回天)の描き分けのコントラストも感じられませんでした・・・。
また,登場人物でかろうじてキャラが立っていたのは,龍馬を除くと中岡,西郷,陸奥,沢村ぐらいで(勝とか佐那とか加尾とかもか??),桂役の谷原章介も上手い俳優という印象があったのですが(「風林火山」のダークサイド今川義元とか),今回は今二つに思われました・・・。
まだまだ書けそうですが,ますます暗黒面に陥りそうなのにで自粛しますが,来年の「お江」の予告編,浅井三姉妹のおねいさん方を見て,「あんみつ姫」かと思ってしまいました・・・。
どうも期待できそうにないけど,見てしまうんだよなぁ・・・(期待しないなら見るな,という批判はごもっとも) ・・・きっと・・・。
近年の大河での成功例は,「風林火山」と「篤姫」あたりと思うのですが,それとてかつての「国盗り物語」,「花神」,「草燃える」,「翔ぶが如く」(いつだ・・・)あたりと比べると???と思います・・・。
歴史好きとしては,正直言って大河ではないですが「真田太平記」くらいの濃厚なドラマでないと満足しないです・・・。


さて,「坂の上の雲」が待たれます。
こちらは登場人物に殆ど違和感がありません。
50年と違わない時代の内容だけに,どうも去年と今年の大河は「坂の上の雲」にエキスを吸い取られたような気がしてなりません・・・。
ちょっと端折り過ぎな感じは有りますが,昨年の第一部を見る限り,制作者の気合いというか志の高さが伺えましたので・・・。
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