
散歩道で求蜜中の
ツマグロヒョウモンのメスを
見つけた。
カメラを近づけても
逃げる気配がない。
翅は少し痛んでいる。
産卵のための栄養補給かな?

ツマグロヒョウモンは
南方系のチョウで
20年ほど前は
東海地方あたりが
生息域だったが
最近は北関東まで
北上していると
言われています。
地球温暖化が原因ですが
食草のパンジーやビオラが
都会では冬まで見られることが
分布拡大の大きな要因だと
思います。

ツマグロヒョウモンは決まった
越冬の形がありません。
モンシロチョウやアゲハの仲間は
蛹で越冬します。
キチョウやテングチョウは成虫。
ミドリシジミの仲間は卵。
オオムラサキやゴマダラチョウは
幼虫で冬を越します。
秋に蛹になったツマグロヒョウモンが
冬の暖かい日に羽化したことが
ありました。
大阪周辺では
幼虫で冬を越しているようです。
オスの写真はありませんが
メスの翅先だけが黒く(褄が黒い)
名前の由来にもなっています。
これは南方系のカバマダラに
擬態していると言われています。
カバマダラの幼虫は
有毒のトウワタを食草にしているため
鳥などの天敵はいっさい食べません。
カバマダラのいない本州では
この擬態はまったく
役に立っていない訳です。
次の写真を見て
何か不思議に思うことは
ありませんか?

小学校3年の理科で
昆虫は体が
頭・胸・腹からなり
脚が6本あると
学習します。

でもこのチョウ
脚が4本しかありませんね?!
前脚には爪がなく
いつも胸につけていて
歩くときには使わないのです。
そのうち退化して
全くなくなってしまうかもしれません。
ちなみにタテハチョウの仲間
アサギマダラ
テングチョウは
すべて4本脚です。
こちらでも彼女たちが冬を越せるということは、体感的にはとても寒く感じるこちらにも温暖化が忍び寄っているということでしょうね。
俳句では「凍蝶」と言います。
じっとしていて飛ばない蝶のことですよね。
寒さを凌ぐ蝶を見て…
悲しさ
寂しさ
哀れさ
を感じて…俳句にするのですが
私はまだ一度も詠んだことがありません。
ここで学ばせていただいたことを
今度、観察して詠めたらいいなと思いますね。
〖凍蝶のふと翅つかふ白昼夢 野澤節子〗
などの句を思い浮かべました。
でも足の数まで気にした事も有りませんでした
いろいろ学ばせて頂きありがとうございます。
昨日 ↓ の葉っぱを引っ張って見ましたが、パリッと切れてしまいました。
こちらは雨が降らなかったからでしょうね。緑のきれいな葉は手が届きません。
昨日は少し降りましたが、お湿り程度です。
今回、解説なさったツマグロヒョウモンのメスは何回も撮影していましたが、脚の数は数えたことがありませんでした。
昆虫は脚が6本を鵜呑みにしていました。きちんと数えてみることが大切であると、ご教授いただきました。
昆虫などの進化も様々ですね。
甲虫は頭胸腹、足は6本と習いましたが、平均棍なんですよね。退化した痕跡がかすかにでしょう。
パンジーやビオラは公園の花壇やお庭などどこにでも大量に植えられています。
その人間の作った環境にうまく適応して勢力拡大をはかっているのですね。もちろん温暖化も人間の作った環境です。
凍蝶というのは冬の季語になるのでしょうか?
凍蝶というのは暖かくなったら、また動き出して飛ぶのでしょうね。
ツマグロヒョウモンは寒い地方で冬羽化しても多分死んでしまうでしょうね。
ハナミズキの葉っぱは、うまく引きちぎらないと伸びません。結構コツがいります。
何度かチャレンジしてください。
前脚は写真をよく見ますと、体にぴったりとくっつけているのがわかります。オオムラサキも写真を撮りますが、前脚を使っているのを見たことがありません。
退化しているのかもしれませんね。
今回正面から撮られて、2本の前脚を胸につけているのが、はっきりと確認できました。