ダマスカス留学生有志による情報ブログ

ダマスカス留学生有志とそのOBがアラビア語やイスラームについての情報をお送りします。

各地に広がる人質解放の祈り

2015年01月24日 | new◇イスラームとテロ

↑写真:祈りをささげるイスラム教徒ら=東京都渋谷区の東京ジャーミイで2015年1月23日、斎川瞳撮影

日本国内のイスラム教徒の間でも、人質の解放を求める動きが広がっている。日本社会に溶け込もうとする教徒からは、イスラム国による日本人殺害脅迫事件について「イスラム教に対する偏見を助長させる」と不安視する声も上がった。イスラム教徒の集団礼拝日の金曜日にあたる23日、国内最大級のモスク「東京ジャーミイ」(東京都渋谷区)では正午すぎから集団礼拝が始まり、都内近郊から集まった約600人が祈りをささげた。

転載元:Yahoo ニュース

東京ジャーミイ

金曜日の説教(フトバ) 2015 年 1 月 23 日 「イスラームにおける生命の安全」

親愛なるムスリムの皆様。イスラームの崇高な教えは、神が最も美しい形で創造された人間の生命、財産、宗教、尊厳、安全を不可侵なものとしています。人は何よりもまず、自分や愛する人々の生命の安全を求めます。

人々の破滅ではなく導きを根本とする私たちの崇高な教えは、善いムスリムについて、「他者に安心感を与え、手(暴力)や舌(言葉)によって人々が害を受けることがなく、災いももたらさないと信頼できる人」という形で定義しています。

大切な兄弟姉妹の皆様。イスラームはどのような形であれ、他者の権利を侵害することに許可を与えておらず、迫害や暴力を認めていません。聖クルアーンは、1人の人間を正当な理由もなく殺害することは、全人類を殺害することであると説いています。預言者ムハンマド(彼の上に平安あれ)はこのことについて次のように仰せられています。

「人々に対し慈しみ深く接しない者にはアッラーも慈しみを持って振舞われない」

思想、肌の色、民族が何であれ、皆が等しくアッラーのしもべなのです。人々が、人間であるがゆえに与えられている権利を侵害するどのような動きも騒動や反乱とみなされ、騒動を起こすことは生命を傷つけることよりもなお大きな罪とされているのです。

大切な兄弟姉妹の皆様。預言者ムハンマド(彼の上に平安あれ)は「あなた方は地上にある者に対し慈しみ深く振舞いなさい。そうすれば天にある存在もあなた方に慈しみ深く振舞われるだろう」と仰せられました。崇高なる神が、生命、財産、そして全ての尊いものを侵害する者たちから私たち皆を守ってくださいますように。私たちの国やイスラームを混乱や騒動、騒乱からお守りくださいますように。

転載元:Facebook Tokyo Cemii

富山モスク

県内のイスラム教徒たちが祈りを捧げる(富山モスク)
過激派の「イスラム国」とみられるグループが、人質にした日本人2人を殺害するとして身代金を要求している事件で、県内からも解放を願う祈りです。

射水市にあるイスラム教の施設=モスクでは2人の無事を願って県内のイスラム教徒たちが祈りを捧げています。

転載元:北日本放送|KNB WEB [テレビ] 

横浜モスク

少ない情報に焦燥感が募る中、希望をつないで無事を願う知人たち。日本在住のイスラム教徒らも解放を祈った。

 金曜日の集団礼拝日に当たる23日午後。横浜市都筑区にあるイスラム寺院「ジャーメ・マスジド横浜」(横浜モスク)には、県内に住む約200人のイスラム教徒が集い、一心に祈りをささげた。 「拘束された日本人2人の無事を祈った」。同モスクの代表を務めるスリランカ出身のハミル・ラムザンさん(46)=同区在住=は、手を合わせながらそう話した。家族とともに日本で暮らして18年。「日本人とは兄弟のような気持ち」でいるからこそ、「2人が無事に戻り、家族のもとで平穏な暮らしに戻ってほしい」と願う。

 イスラム教徒として、イスラム国へ向けるまなざしは厳しい。同モスク運営委員でパキスタン出身の林アルタフさん(55)=川崎市高津区=は、「『イスラム』と名乗ってはいるが、殺人を繰り返すイスラム国は他者を尊ぶイスラム教の教えとは全く異なる」と批判する。

転載元:【神奈川新聞】

群馬・伊勢崎モスク

群馬県伊勢崎市のモスクでも、県の内外から集まったイスラム教徒が、2人の無事の解放を願い、祈りをささげています。
伊勢崎市にあるイスラム教の礼拝施設のモスクでは、毎週金曜日に行われている集団礼拝に、県の内外からパキスタン人を中心に、およそ80人のイスラム教徒が集まりました。
通常の集団礼拝のあと、このモスクの代表のハーフィズ・ムハンマド・アハマド・カマルさんが「テロ行為や人質を取ることはイスラムの教えには書かれていない。人質となっている2人が日本に無事に帰るよう祈りましょう」と呼びかけました。
そして集まった人たちは、うなずきながら話を聞き、それぞれ真剣な表情で祈りをささげていました。
礼拝のあと、パキスタン人の男性は「人質事件は本当に残念で、とてもつらいです。2人が無事に日本に帰ってくるように心の中でも祈っています」と話していました。

転載元: 動画 NHK News Web

ヨルダン アンマンのモスク

アンマン市内のモスクに集まり、祈りをささげる人たち=23日(共同

「日本人は友人だ。2人が無事でいてほしい」。23日、ヨルダンの首都アンマンの住民は無事を願う声を上げ、日本の現地対策本部の関係者は懸命の情報収集を続けた。 23日昼の金曜礼拝。アンマン市内最大のモスク(イスラム教礼拝所)から祈りを呼び掛ける声が響き渡った。モスクに入りきらない人々が道路まであふれ、一斉に祈りをささげる。 「イスラム教とイスラム国は違う存在。日本人にも分かってほしい」。礼拝を終えたアハメド・アズウールさん(65)が訴えた。

転載元:産経ニュース

 

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「人質の無条件解放を」イスラミックセンターISISに抗議声明

2015年01月24日 | new◇イスラームとテロ

日本のモスクやイスラーム団体も解放を祈って、ISISに抗議声明を出しています。

この声明に対する日本の一般の方たちからの声が、暖かいです。
ジャザーフムッラーフ ハイラー。
一刻も早い解放を祈りましょう!


J-CASTニュース 1月23日(金)16時54分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150123-00000004-jct-soci

イスラミックセンタージャパンFacebook 


在日ムスリム団体「イスラミックセンター・ジャパン」(東京都世田谷区)が2015年1月23日、抗議声明をフェイスブック上に発表:

声明文全文(日本語の他、英語、アラビア語で同時に配信されました。)
「我々は、イスラム国が重大な過ちを犯しているとみなしています。そして、イスラム国が良識的な意見に耳を傾け、人質を即座に且つ無条件で解放するように要求します。

日本では、我々イスラム教徒は平和的に過ごしています。欧米諸国で見受けられる様な、イスラム教徒に対する差別やハラスメント、そして屈辱を受けるといったことも、日本ではありません。ヒジャーブ(頭につけるスカーフ)やニカーブ(目以外を覆い隠す格好)をしたイスラム教徒の女性に対して、危害を与えるといったような事例は一つもありません。

日本にいるイスラム教徒は自由に宗教活動を実践しています。モスクを建てたり、イスラム教の啓蒙活動を行う際に、政府から干渉を受けることもありません。


日本はイスラム国を含め、いかなる国に対しても宣戦布告をしない世界で唯一の国であるということです。なぜならば、日本の領土が侵された際の自己防衛の場合を除いて、いかなる軍事活動も、憲法によってはっきりと禁止されているからです。」

(Arabic & English follow Japanese)イスラミック・センター・ジャパンは、2人の日本人の人質を殺害するという脅迫を非難します。
(2015年1月22日 東京にて)

イスラミックセンタージャパンは、2人の日本人の人質、後藤健二さんと湯川遥菜さんを殺害するというイスラム国の脅迫に対して、抗議します。イスラム国は数カ月に渡り、彼らを人質として拘束しています。
我々は、イスラム国が重大な過ちを犯しているとみなしています。そして、イスラム国が良識的な意見に耳を傾け、人質を即座に且つ無条件で解放するように要求します。


上記を主張するにあたり、以下の様な理由が挙げられます。
・日本は、パレスチナとイスラエルが紛争をしている際に、パレスチナに対して支援をする等、多くの場面において、相対的に公正な立場をとってきました。欧米社会から激しい圧力があったにもかかわらず、日本は長年このような公正な姿勢を貫いてきました。

日本はパレスチナにとって、最大の援助国です。ガザ地区、及びヨルダン川西岸地区において、数多くの復興プロジェクトを実施してきました。それらは、日本政府及び日本の団体からのみの資金援助によりなされてきたのです。

・日本では、我々イスラム教徒は平和的に過ごしています。欧米諸国で見受けられる様な、イスラム教徒に対する差別やハラスメント、そして屈辱を受けるといったことも、日本ではありません。ヒジャーブ(頭につけるスカーフ)やニカーブ(目以外を覆い隠す格好)をしたイスラム教徒の女性に対して、危害を与えるといったような事例は一つもありません。

・日本にいるイスラム教徒は自由に宗教活動を実践しています。モスクを建てたり、イスラム教の啓蒙活動を行う際に、政府から干渉を受けることもありません。

・しかし、おそらく最も重要な理由は、日本はイスラム国を含め、いかなる国に対しても宣戦布告をしない世界で唯一の国であるということです。なぜならば、日本の領土が侵された際の自己防衛の場合を除いて、いかなる軍事活動も、憲法によってはっきりと禁止されているからです。

・よって、日本の首相は「テロと戦う為」に2億ドルを拠出することを表明しましたが、決してイスラム国に対する軍事的行為を支援するものではありません。その2億ドルの支援金は、長期の紛争によって住む所を失ったシリアとイラクの難民を支援するためのものだと、すでに計画されていました。日本社会そして日本のメディアも、今では、支援金を言い表すのに、首相は「テロとの戦い」という言葉を使うべきではなかったと認識しています。なぜなら、その支援金はテロとの戦いの為ではなかったし、そのような目的の為には支援金を使えないからです

一方で、我々イスラミックセンタージャパンは、イスラム国に対して警告します

日本人2人の人質を殺すことで、日本人のイスラムに対するイメージ、そして日本に住んでいるイスラム教徒に、とても大きな影響を与えることでしょう。このような影響に対して、我々は全能のアッラーの前で、イスラム国が責任を負うべきだと主張します。

なぜなら、日本人の人質を殺すことについて、いかなる弁解の余地もなく、正当性もないからです。


人質の殺害は、コーランの教えにも反します。アッラーが、コーランのAl-Mumtahana(試問される女)章8節で述べられています。

「アッラーは、宗教上のことであなたがたに戦いを仕掛けたり、またあなたがたを家から追放しなかった者たちに親切を尽くし、公正に待遇することを禁じられない。本当にアッラーは公正な者を御好みになられる。」


従って、我々イスラミックセンタージャパンは、ただちに、そして無条件で人質を解放するように、重ねてイスラム国に要求します


イスラミックセンタージャパン


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