ダマスカス留学生有志による情報ブログ

ダマスカス留学生有志とそのOBがアラビア語やイスラームについての情報をお送りします。

2009年ダマスカス市内家事情Part2

2009年10月30日 | アラビア語留学情報
ウマイヤドモスクの裏の旧市街の細い路地を入ると、民家の戸口が並ぶ中に、外国人向けの下宿があります。 
外に何の広告も看板もないので、普通の家と区別がつかないのが難ですが、留学生の間では口コミで広がっています。
男女混合になっている下宿と、女性専用のものがあり、日本人をはじめ、ヨーロッパ、韓国などからのノンムスリムの外国人学生が多く住んでいます。

戸口を入ると花や木をあしらった涼しげな中庭が広がり、自然の風が吹き抜けるようになっています。
そこで世界中の国から来た留学生たちは、アフタヌーンティーを楽しんだり、自分たちで作った料理を食べたり、あるいは勉強に励んだり めいめいにその空間を使っています。
その中庭を囲うように部屋が並んでいますが、部屋にはベット、タンス、小さな机が備え付けられていて、その他、バス、トイレ、キッチンは皆でシェアーします。

初めてダマスカスに来られて、右も左もわからないしアラビア語もできない、一人で家を見つけて住むのは不安、という方には、英語の通じるこういった下宿は、とても便利です。
大家さんの家族も一緒に住んでいるので、毎日アラビア語の実践練習には事欠きません。

料金は12000リラから15000リラ(25000円から3万円くらい)/月(食事別、水道電気代込み)
基本的には1ヶ月以上の滞在から受け入れてもらえます。

注意1:基本的にこちらに紹介した下宿先は、ビザを申請するときの滞在先の住所や、渡航の際の入国カードには記入できません。シリアでは、入国カードなどに個人の家の住所を記入すると、その家の方に大きな迷惑がかかるので、注意が必要です。
以前、知り合いの家に滞在するために来られた方が、空港で、その知り合いの方の住所を記入したために、彼らが空港に来るまで空港で足止めをされ、呼ばれた家の方の身元調査が終わるまで、数日間空港から出られなかったということがありました。
一日目はホテルを予約し、滞在先の住所にはホテル名を書かれた方が、こうしたトラブルを防ぐことができるようです。
注意2:外国人が利用している下宿先をいくつか参考までに掲載しましたが、これらの下宿先で万が一トラブルが発生した際は、ブログは、責任を持てませんので、自己責任で行動してくださるようお願いします。

以下、今回見学した5軒の家の紹介です。

1.ハブドゥルハック家(アハマド氏):モスリム一家の下宿で女性のみ受付。中庭に噴水があって とにかく気持ちがよい!(上の写真の家です)
連絡先 :電話シリア国内から:0932762259(携帯) 
           日本や海外からの場合:963-932762259
           (アラビア語 か カタコトの英語)
住所:カイマリーヤ ダハラトゥル ナールンジェ ラカム29
      ウマイヤドモスク裏 歩いて5分ほど


2.ザヒールさん宅(下の写真):ムスリム一家でとても親日家。頼めば空港へもお迎えに来てくれるそうです。



男性用の部屋は1部屋ありますが、女性の部屋のあるところとは別のドアから入る構造になっていて、独立しています。他の部屋はすべて女性用です。
連絡先 :電話シリア国内から:0933186481(携帯) 
                    2218392(家電)
           日本や海外からの場合:963-933186481(携帯)
                         963-11-2218392(家電)
                         (アラビア語 か 英語)
場所:ウマイヤドモスク裏 歩いて10分ほど


3.テレーズさん宅(下の写真):クリスチャンのおばあちゃんが大家さんで、男性でも女性でも受け付可。



連絡先 :電話シリア国内から:5445909(家電) 
           日本や海外からの場合:963-11-5445909(家電)
          (アラビア語のみ)
場所:バーブトゥーマから歩いて10分ほど


4.ファリードさん宅:クリスチャンの大家さんで部屋数が3,4部屋しかなくこじんまりしているので、長期で腰をすえて滞在したい方にお勧め。男性でも女性でも受け付可。大家さんはアラビア語オンリーですが、常にヨーロッパからの学生達がいるので、英語しかできなくても安心。
連絡先 :電話シリア国内から:5447137(家電) 
           日本や海外からの場合:963-11-5447137(家電)
           (アラビア語のみ)
場所:バーブトゥーマから歩いて10分ほど


5.また同じ地区にホステルもあり、こちらは本当にヨーロッパのホステルに来たのかと錯覚しそうな雰囲気で、いろんな国のバックパッカーが集まるので旅の情報などは集めやすいかと思います。
ホームページhttp://www.damascushostel.com
こちらは短期からOKです。(3000円~/日)
ホームページから直接メールで予約が取れます。

オールドダマスカスと呼ばれるこの地区には、アラブ式の古い民家が立ち並び、ダマスカス一の観光スポット、ウマイヤドモスクや、スークルハミディヤ、キリスト教徒地区のバーブトゥーマにも隣接していて、特にヨーロッパから来る学生や観光客にはとても人気のあるスポットです。
古い石畳の路地を歩いていると、何世紀も時間が遡ってしまったような錯覚を覚えます。

素敵な旅になりますように。

シリアのご馳走 Part2

2009年10月29日 | 食べ物

シリア料理は、クッバ、シシカバブ、コルドンブルーなど肉料理が多いのですが、なんといっても日本人の口に一番合うお勧め料理は、カブサという炊き込みご飯(写真上)。
鶏肉を丸ごとゆでて、そのゆで汁とスパイスでご飯を炊くというだけなのだけれど、これが本当においしくて、世界中から来る留学生たちにも、大人気。
タイ人、マレーシア人など、アジア系の学生の中には、羊肉が苦手だったり、香辛料が効いていないとおいしくないなどと、好き嫌いがある人でも、カブサだけは嫌いだという人に会ったことがないのです。

家によって作り方が微妙に違っているのですが、料理上手のクルアーンの先生の家のカブサは、鶏肉をゆでるときに一緒にカルダモンを入れるのが決め手。
ご飯もカルダモンと胡椒などのスパイスと、黄色いサフラン粉を入れて炊きます。

他のイスラーム国やヨーロッパなどに出かけることが多い別の先生の家のご飯は、いろんな国の料理が混在していて、すごくおいしい。(写真下)



写真の右上は、モロッコ料理、下のサラダはシリア風、左下の鶏肉の生クリーム煮(シリア料理ではないけどどこかな?)、左奥の白いご飯は、白米好きの日本人のために日本風、と絶品の料理が並びます。
おいしくてつい食べ過ぎてしまうのが困ります。

ムスリム家庭は、本当におもてなし上手で、よくご飯に呼ばれます。
数種類のメイン料理の後には、ケーキとコーヒー、終わったかと思うと、その後には果物の盛り合わせと、次から次へとご馳走が出てきて、呼ばれた方は胃の調整をしながら少しづつ食べないと大変。

イスラームでは、預言者様(彼に平安がありますように)が言われた、食べるときのアドバイスで、胃の3分の1は食べ物、3分の1は飲み物、3分の1は空気のために残しておくよう教えてくださっています。


現代の成人病は、飽食の食生活がもたらす病が数多いので、食べすぎを嫌うイスラームは正解ですね。

預言者様(彼に平安がありますように)は、「人間にとって、中に詰め込むのに一番悪い容器は、胃です。」と言われています。
おいしい料理に負けずに、これらのアドバイスを活かして、お呼ばれでは食べ過ぎに注意しなくては!

関連記事:

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世界遺産 ボスラ(ブスラ Busra)                ダマスカス旧市街を紹介するFacebook   

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市内インターネット事情

2009年10月09日 | シリア旅行ガイド
私が初めて留学に来た7年前にはダマスカス市内に数件しかなかったと思われるネットショップが、今では急激に増えています。
ネットの速度も以前と違い、日本と同じような速度で見ることができるようになりました。

ネット激戦区の地区には、一軒だったネットショップが、今、十数件あると思われます。
激戦区だけあって、店によっていろんな形態の割引制度があり、営業時間も24時間のところもあったり、ネット内の内装もよく改装してお客さんをあきさせないよう、どの店も工夫を凝らしています。


私の愛用しているのは、アブンヌールモスク近くの、イスラーネットというネット屋で、男女別に入り口が分かれているので、女性も安心して朝食を食べながらのんびりチャット、なんてこともできます。
女性用のお店は、もちろんお店の人も女性のみで、日本人びいきのシリア人の女の子もいて、「ようこそ!」「ありがとう」とカタコトの日本語で声をかけられます。
英語が話せる店員が多いのもアラビア語が不安な人には安心です。

ここの料金体制は、基本的には一時間40リラ(約80円)ですが、割引カード(ビターカトゥルイシュティラーク)を買うと、  250リラで15時間利用でき、有効期限もないので、私はいつもこれを買っています。

電話線があれば、ネットショップでプリペイド方式のカードを買って、家でもインターネットは使えますが、ネットショップに比べて、スピードは、かなり落ちます。
映像や音声などの重いファイルなどを開けるには、やっぱりネットショップが便利です。

追記:書き忘れましたが、こちらの一部のネットカフェでは、海外への電話が可能です。
ショップ内のコンピューターから、日本の家の電話へ、または、日本の携帯電話へ、直接電話ができます。

こちらは、ヘッドフォンとマイクを使って、相手は普通に電話を取るだけで、直接国際電話をすることができ、料金も、日本の家の電話にかけても一分間10リラ(約20円/イスラーネットにて)で、とても安いです。
やり方がわからなくても、お店の人に、日本に国際電話したいと言えば、お店の人がやってくれので安心。
通常の電話からかかると、やはり国際電話は高いので、日本や海外に電話したいときは、ネットカフェをいつも使っています。
とても便利でお勧めです。