ダマスカス留学生有志による情報ブログ

ダマスカス留学生有志とそのOBがアラビア語やイスラームについての情報をお送りします。

訂正:日本人ムスリムによる6ヶ月間イスラーム集中講座のお知らせ

2010年11月18日 | イスラーム講座(上級)
11月より始まる半年間の講座のお知らせです。申し込み不要ですので、お気軽にご参加下さい。(以下、転記します。)

●新講座● 6ヶ月イスラーム集中講座

イスラミックセンターでは、11月より「6ヶ月イスラーム集中講座」を開催する運びとなりました。(内容がムスリム向けのため、講義中に専門用語が多くなりますが、ノンムスリムの方の参加も歓迎しております。講義中、不明な用語がありましたら、講義後に講師に質問していただけると助かります。))

日時 基本的に第1~3土曜日土曜日 17:00-18:30 
(11月と1月、4月は変更がありますので下記をご確認下さい。)
今後の日程の変更はこちらでご確認の上、お出掛けください。http://islamcenter.or.jp/6month.htm

場所 イスラミックセンター 2階 (東京都世田谷区http://islamcenter.or.jp)

講師                  トピック       
第1土曜日:アーディル大木氏      「フィクフ」 (第1回目12月4日)
第2土曜日:アブー・ハキーム前野氏   「ハディース」(第1回目11月13日)
第3土曜日:アハマド鈴木氏       「スィーラ(預言者伝)」(第1回目11月20日) 

講師紹介

アーデル 大木博文(おおき ひろふみ)氏
1963年、静岡県生まれ
1989-2004年、サウディアラビア、マレーシアに留学
主な研究分野:ハディース編纂史、ダァワ方法論

アブー・ハキーム・アハマド 前野 直樹(まえの なおき)氏
1975年愛知県生まれ。18歳で仏教よりイスラームに改宗。
2000年6月から2006年8月までシリアのダマスカスへイスラーム留学。
2009年9月ダマスカスのファトフ・イスラーム大学シャリーア学部卒業。
2006年9月からは、現在に至るまで東京の日本企業に勤務しつつ、休日に講義などをしてサラリーマンシャイフを目指している。得意分野は、クルアーン学、ハディース学、預言者伝記学、イスラーム神学、心の浄化学、シャーフィイー派法学。

アハマド 鈴木紘司(すずき ひろし)氏
1941年、東京生まれ。エジプトのアズハル大学(イスラーム高等学科)卒業。サウディアラビア日本大使館勤務、住友商事勤務を経てミンダナオ自治州政府の経済顧問、東京元麻布のアラブ・イスラーム学院(イマーム大学分校)の常任顧問を歴任。現在は、NHK衛星放送部報道局のアラビア語同時通訳者、東洋大学法学部非常勤講師、地域文化学会会員。主な著書に『預言者ムハンマド』、『イスラーム教徒の言い分』など。

((11月))
※都合により11月の第一土曜日は講義がありませんのでご了承下さい。

13日「第1のハディース「イスラーム、イーマーン、イフサーンについて」
+情報の真偽を見極める上での黄金律とハディース用語学入門」(アブー・ハキーム前野氏)

20日「預言者とは誰か。イスラーム以前のアラブ中東世界。」(アハマド鈴木氏)

((12月))
4日「フィクフとは何か,フィクフとシャリーア,その他関連知識」(アーディル大木氏)「シャリーアの法源」(アーディル大木氏)

11日「第2のハディース「至高のアッラーのみを頼みとする」+ムタワーティルな(不特定多数による無謬の)伝承について」(アブー・ハキーム前野氏)

18日「預言者ムハンマドの誕生から、啓示を受ける40年間」(アハマド鈴木氏)

((1月))
※第一土曜日は1日になりますので、第4週目の15:00~に振り替えします。ご注意下さい。

8日「第3のハディース「審判の日の問答に備える」+サヒーフ(真正)な伝承について」(アブー・ハキーム前野氏)

15日「初めての啓示から、エチオピアへの第1次移住まで」(アハマド鈴木氏)

22日(1日の振り替え)15:00~16:30「シャリーアの法源」(アーディル大木氏)

((2月))
5日)「フィクフの歴史と学派」(アーディル大木氏)

12日「第4のハディース「この世ではどう生きるべきか」+ハサン(良好)な伝承について」
(アブー・ハキーム前野氏)

19日「エチオピア第2次移住から、第2次のアカバでの誓い」(アハマド鈴木氏)

((3月))
5日「フィクフの主要トピック~イバーダートとムアーマラート」(アーディル大木氏)

12日「第5のハディース「アッラーの定め、宿命と定命について」+ダイーフ(貧弱)な伝承について」
(アブー・ハキーム前野氏)

19日「マディーナ聖遷から、フダイビヤ休戦協定」(アハマド鈴木氏)

((4月))
*第5週目もありますのでご注意下さい。

2日「イスラームにおける法判断の演繹法」(アーディル大木氏)

9日「第6のハディース「アッラーとその御使いへの愛からはじめよう」+ダイーフ(貧弱)な伝承各  種について」(アブー・ハキーム前野氏)

16日「聖地マッカの解放と別離の巡礼」(アハマド鈴木氏))

30日「ファトワー学習 」(アーディル大木氏)

Islamic Center - Japan
1-16-11 Ohara, Setagaya-ku,
Tokyo
Tel: 03-3460-6169
Fax: 03-3460-6105
Email: info@islamcenter.or.jp
Website: http://islamcenter.or.jp

人間関係 ④

2010年11月11日 | ★イスラームって?(初級~)

(前回掲載した「人間関係③」の続きです。)

初期のムスリムたちがどういう人間関係を保っていたのか?を知る事で、私たちが、現在、信仰上のムスリム兄弟姉妹と、どう関わっていくべきか、の理想的な姿、また、一般的な人間関係の理想的な姿までが見えてきます。

人間関係の中で、私たちが行っていくといいこと、というのが、全部で8個あります。前回ご紹介したのは、2つ目のポイント、沈黙を守ることです。今回は、その続きを見ていきます。

この2つ目のマナーである、「沈黙」には、あなたの姉妹が話すことに論争したり反対しないことも含みます。預言者さま(彼に平安と祝福がありますように)は仰いました。

≪もし自分が間違っていたら論争するのをやめる人には、天国に彼の家が建てられるでしょう。でも自分が正しいのに論争するのをやめる人には、天国の一番高いところに家が建つでしょう。≫

自分が正しいときに黙っていることは、間違っているときに黙っているより、心にとって難しいものです。その努力に比例したご褒美、報酬があるということです。
人の名誉を汚す最悪のことは、論争です。相手の言うことを否定することは、相手を無知だとか愚か者だとか、また忘れっぽいと、非難することになるからです。これは悪い結果にしかなりません。
あるとき、預言者さま(彼に平安と祝福がありますように)は、論争しているサハーバたち(アッラーのご満悦あれ)のところへやって来られ、怒っておっしゃられました。

≪論争をやめなさい。論争に良いことは少しもありません。
論争をやめなさい。その益は小さく、兄弟の間に憎悪をかき立てるだけです。≫

預言者さま(彼に平安と祝福がありますように)の家でお手伝いをしていた、サハーバの、アナス(彼にアッラーのご満足あれ)は、預言者さま(彼に平安と祝福がありますように)は、他の人にとって不愉快なことを、おっしゃられて、人に接したことは、一度もなかったと言われました。また、召使がしたことに対してさえ、預言者さま(彼に平安と祝福がありますように)は、「なぜこうしたのか?」、もしくは、「なぜこうしなかったのか?」と尋ねられたことは、一度もなかったそうです。

預言者さま(彼に平安と祝福がありますように)は仰いました。

≪あなたの富で、人々の心を得ることはできません。
それを得るのは、明るい顔と良い性格です。≫

これで、2つ目のマナー、「沈黙」の説明は終わりです。
まだまだ残り6つのマナーがありますが、これは、またインシャアッラー、機会があったらご紹介しましょう。

こうして見てみると、イスラームが、いかに、人と人とのつながりを大切にし、誰にとっても心地よい、幸せな関係を築くことを勧めているか、というのがわかります。
イスラームは、私たちをお創りになったアッラーから送られた、この世とあの世を幸せに生きるための完璧なマニュアルです。
私たちが、このマニュアルを使って、人と人の間を、幸せな愛の絆でつなげていくことで、周りの人たちに、ハッピーが伝染します。憎しみや嫌悪という負の気持ちから解放されて、喜びや幸せというプラスの気持ちが広がるように、アッラーは、私達にこういったちょっとしたポイントまで教えてくださっています。では、なぜ、こんな細かいところまで、アッラーは私達に教えてくださっているのでしょうか?なぜだと思いますか?

アッラーは、私たちのことが心配で仕方がないのです。なんとかして人生を幸せに生きて、アッラーの天国に入れるように、全部私達に手とリ足とリ教えてくださっています。こんなにもアッラーは、私たちのことを愛してくださっています。

イスラームは世界的に見ると、世界人口の4人に1人が信じている世界宗教ですが、日本にはほとんど正しく伝わっていません。その日本に生まれながら、あなたがこうしてイスラームのことを知る機会に恵まれたのは、アッラーが、あなたのことを、大好きだという証拠です。あなたのことを大好きなアッラーが、あなたを選んでくださったという証拠です。

アッラーに愛されている私達に必要なのは、ただただ私たちのことを心配してくださって愛してくださっているアッラーの愛に、少しづつでも応えようと心がけていくことです。
私たちが、少しづつでも、アッラーの大きな愛に応えることができますように。

 

 

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