本日ご紹介するのはフィンランドのViimaというバンドです。母体は1999年に結成され、2006年に1作目となるこの作品を発表しています。
この作品、予備知識なく聴くとおそらく1970年代に発表された隠れた名作かと思うでしょう。ジャケットもいかにもそんな感じをかもし出しています。北欧トラッド風の素朴な女性ヴォーカル、ヴィンテージ風の鍵盤群、甘いトーンのメロディアスなギター、フルートとアコースティック・ギターによるトラッド風アンサンブルなどなど、70年代プログレ繁栄期の隠れた名盤的エッセンスが詰まっていて、とても2006年にリリースされた作品とは思えません。逆に言うとよくここまで完成度の高い往年のプログレ名盤的な作品を作れたなと感心してしまうほどの出来です。
まず耳に飛び込んでくるのがフィンランド(スオミ)語で歌われる素朴で落ち着いた雰囲気の女性ヴォーカル、なんとなく懐かしさをおぼえる優しい歌声にとても癒されます。そして特筆すべきが鍵盤です。派手さは全くないのですが、ピアノ、オルガン、メロトロン、アナログシンセそしてパイプオルガンまで駆使した多彩な鍵盤サウンド&アレンジが各曲のカラーや場面場面をクリアに描き出しています。ポイントポイントで効果的に登場する管楽器、出すぎずたまにサイケっぽく暴れるギターも良い味を出しています。 テクニカルな部分は全くないですが、とにかくバランスの良いサウンドとアレンジが見事です。
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この作品から3曲が試聴できます。
いろんな意味で完成度の高い作品、個人的には最近一番の大発見でした。
今年前半には2ndが出るようなので、そちらもまた楽しみです。
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