みぃちゃんの頭の中はおもちゃ箱

略してみちゃばこ。泣いたり笑ったり

ムエタイに萌え

2006年05月30日 23時48分54秒 | 気ままにお出かけ
タイフェスティバルでは、ムエタイ (タイ式キックボクシング) のエキシビションマッチも催されました。

ムエタイを見るのは初めてです。私の目には、ムエタイのあらゆる所作が新鮮に映ります。

試合前にはワイクー (ワイクルー) が行われます。ワイクーは、師匠に感謝の気持ちをささげ、闘争心を鼓舞するほか、ウォーミングアップも目的とした踊りです。ワイクーには、所属するジムによってさまざまなスタイルがあるとか。形式を通じて精神修養も重視するところに、アジアの武道の特徴を見て取れます。

青コーナーは水色のトランクス、日本人の佐藤選手。赤コーナーは白のトランクス、タイ人のユタポン選手。

ゴングとともに試合開始。

muaythai02.jpg: キックを受け止める muaythai03.jpg: キックを受け止める

選手は、こぶしを握ってあごの高さに上げ、片方の腕を前に出し、反対側の腕を軽く後ろに引いて構えます。まったく無駄も隙 (すき) もない、美しい構えです。技術を極めれば、すべからく美しい形に行き着く。その事実には、人の手の及ばない力が働いているとしか思えません。

選手は、こぶしを前後に構えた状態で、ゆったり流れる音楽に合わせて体を前後に揺らし、間合いを計ります。試合前のほか、試合中にも独特の音楽が流れるとは聞いていましたが、格闘技のイメージとは遠い、しなやかでエキゾチックな音楽です。

両選手が対峙しているだけでも、盛り上がった筋肉からは後光のようにエネルギーがほとばしり、背中からは貫禄がにじみ出ています。素人目に見ても、かなりの経験を積んだ選手だと分かります (試合後に、両選手ともムエタイジムの経営者と知りました。技量は相当高いようです)。

muaythai04.jpg: カウンター攻撃 muaythai05.jpg: キックを受け止める

激しいキックの応酬に息を飲みます。

選手は足を首の高さまで蹴り上げることもありますが、そんな姿勢でも選手の体は安定しています。試合後のデモンストレーションではスローモーションのようにゆっくりとハイキックを演じてくれましたが、上半身・下半身ともまったく揺らぎません。筋力とバランス感覚のなせる業なのでしょう。

途中、パンチに倒れたレフェリーが選手にカウントを取られ、10カウント前に立ち上がってファイティングポーズを取るシーンもあって、会場は大笑いの渦に包まれました。

muaythai06.jpg: 首を組み合う

首を組み合う場面も。

muaythai07.jpg: 対戦後のユタポン会長と佐藤会長
D70s with SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macro thru Kenko Pro1D Protector (W), Manual Exposure (F=4.5, SS=1/400s), ISO1250, WB=Sunny (-2), f=70mm (35mm-equivalent: 105mm)

試合後に、両選手がファイティングポーズを決めてくれました。う~ん、かっこいい。

右は青コーナー、佐藤会長。仮面ライダーみたいに腹筋が割れています。佐藤会長は、名古屋でキング・ムエというジムを開いていらっしゃいます。

左は赤コーナー、ユタポン会長。ユタポン会長は、横浜ではまっこムエタイジムを開いていらっしゃいます。

ユタポン会長はサービス精神旺盛。

muaythai00.jpg: ユタポン選手入場

リングに入場するときにも見せ場を作ってくれました。

司会者の説明によると、7月30日に横浜で行う試合では募金を募り、タイの小学校で子供たちが勉強するための机などを贈るそうです。お近くの方はぜひ行ってみてください。

撮影を振り返って


お気に入りは、やっぱり両選手が並んでファイティングポーズを取っている写真。記念写真を除くと、私が初めて一眼レフカメラで撮った記念すべきポートレートがこの写真です。主に植物や風景を撮影している私が人物を撮ったのですから、かなり珍しいことです。この写真はトリミングしていません。日が暮れて暗くなってしまいましたが、逆にその光が精悍なマスクに宿る力を引き出し、鍛え抜かれた肉体を際立たせてくれました。

今回ポートレートを撮ってみて、ポートレートの撮影も意外と楽しいと感じました。私の常用レンズSIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC Macroは描写がシャープなので (背景のボケが硬すぎると感じることもしばしばです)、男性のポートレート撮影に向いているかもしれません。

反省点は、試合中のISO感度設定のまま撮ってしまったこと。不意に訪れたチャンスで慣れないポートレート撮影に走ったため、細かい設定を忘れてしまったようです。両選手がポーズを決めてくれているわけですから、シャッタースピードを落としてもよかったんですよね。ISO感度を上げれば、もっときれいな肌の色が出たことでしょう。慣れって大事だなぁ。

今回は、レンズの焦点距離が最長で70mmと短かったので、試合中の写真はすべてトリミングしています。もうちょっと焦点距離が長いレンズがあると便利ですが、特別なときしか使わないレンズを買って寝かせておいても仕方ありませんし、スナップ写真を撮るのであればトリミング (事実上のデジタルズーム) で十分対応できます。長いレンズは、遠い被写体を本格的に撮るようになったときに用意することにしましょう。

撮影は楽しいのですが、ひとつ残念なことがあります。一眼レフカメラでは、シャッターを切った瞬間にファインダーが真っ暗になって何も見えなくなってしまうんです。キックが決まった瞬間など、決定的な瞬間を一眼レフで撮ろうとすると、自分自身はその瞬間を見れないのです。技が決まる瞬間を撮るのを優先するか、見て楽しむことを優先するか、難しい選択です。



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蔵出し企画: おもちゃ箱の奥

2005年5月30日の記事は → 「カレーパン目次」、「いちご豆乳・1

【みぃのつぶやき】 タイフェスティバルでは豆乳を見かけませんでした。一応、タイにも豆乳に相当する言葉がありますが、わざわざタイで作った豆乳を日本に輸入したりはしないんでしょうね、やっぱり。

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