Starlight Terrace

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【注目の天文現象】
 9/5夕 西の低空で月と金星が大接近

ネオワイズ彗星は明るさランキングで何位?

2020-08-09 01:10:36 | ほうき星

7月に世界中の天文ファンを熱狂させたネオワイズ彗星ですが、もう7等級近くまで光度が落ちてしまいました。
その旬の時期は日本では不運にも梅雨時だったため、残念ながら見逃した人も多かったのではないかと。
個人的には辛うじて1晩だけ観望・撮影できましたが、ネット上や天文誌に掲載された美しい画像を見るにつけ、
一番綺麗に見えていた時期に逢いたかったなぁーって、悔しい気持ちが込み上げてきてしまいます。

ところで、この彗星に関連したニュースをチェックしていると「北半球では23年ぶりに肉眼で見える彗星」という
見出しが結構見られました。では、その23年前に見えた彗星は何かというと、ヘール・ボップ彗星って奴でした。


(1997年4月1日撮影 一眼レフカメラ+105mm望遠レンズ,銀塩カラーフィルム使用)

1997年の春に光害まみれの都会の夜空でも肉眼で確認可能な明るさになりました。その光度はマイナス1等ほど。
空の十分に暗い所では明るいダストテイルと真っ直ぐ伸びるイオンテイルがV字型を形成しているのが肉眼でも
分かるほどで、1年半程度もの長期間に渡って肉眼光度をキープするという破格のモンスター彗星だったんです。
総ページ数が150にも及ぶこんなガイドブックまで書店に並んだりしたんですよ(今も手元にあります)。

その前年には見掛けの尾の長さが約100度にも達した百武彗星が現れ、2年連続で大彗星の当たり年になりました。

こういった大彗星は概ね10年に1個くらいの割合で出現してきてるんですが、その明るさランキングをまとめた
こんなサイトがあります(英語ですが・・・)。

Brightest comets seen since 1935

peak m1が最大到達光度ですが、ヘール・ボップ彗星は7位で、意外と順位が低いです。
実はつい最近、この順位表が久々にアップデートされ、ネオワイズ彗星が18位にランクインしました。
最大光度1.5等(括弧付きなのは不確かさがあるという意味)となってますが、実際には1等より明るい観測報告も
見られたんで、ちょっと眉唾って感じもします。21世紀に入ってからは5番目で、これも過小評価って気がします。

それはそうと、50年以上も首位を守っている池谷・関彗星はとんでもないグレートコメットだったんでしょうね。
国立天文台・乗鞍コロナ観測所で日中に捉えられた太陽に巻き付くような勢いの姿はあまりにも有名です。
台風が上陸した夜に見つけたっていう執念の発見事情も物凄いですけどね。



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2 コメント

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Unknown (mashsann)
2020-08-09 09:55:43
fornax8さん、おはようございます。

結局、毎夜ネオワイズ彗星を探してましたが、
いつもその方角には薄雲がでていて、見つけることが出来ずです。
7月中の一番良い時に梅雨空が憎たらしいです。(*^▽^*)
池谷・関彗星はとんでもない彗星だったんですね。
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Unknown (fornax8)
2020-08-09 10:57:51
mashsannさん、いつもコメントありがとうございます。

彗星をご覧になれなかったとのことで残念です。今年の梅雨は異常でしたから、仕方ないところかと。
実は同じネオワイズという名を冠した新たな彗星の発見についての第一報が昨日公表されました。
まだ観測数が少なくて暫定的な計算のレベルですが、これも太陽に結構近づく軌道を辿っているようで、
明るくなる可能性もゼロではない感じです。ちょっと小振りみたいですけどね、少しだけ期待してます。
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