Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 土星が観測好期

非冷却CMOSカメラASI585MCでの試写【番外編】

2024-08-06 12:28:26 | 撮影機材

これまでCMOSカメラと専用キャプチャーソフトの動体検出機能で自動流星撮影を行ってきましたが、
カミナリの稲妻撮影にも使えそうな気がしたので試してみました。

東京西部でゲリラ雷雨が頻発していた先月第4週の某日午後、カメラ+広角レンズを三脚に載せて
室内に設置し、窓越しに稲妻が見られそうな方向を狙って自動撮影を開始。
約30分間に発生した放電現象について13本のキャプチャー動画が自動保存されました。
その中で比較的明瞭に捉えられた「雲放電」現象の動画(無限ループ再生GIFアニメ)がコレです。

これは地上に落ちずに雲の中で起こった放電現象で、稲妻の形が途中で変化したように見えます。
なお、この映像のキャプチャー時間は1秒未満でした。
で、動画の全フレームを比較明合成して得られた画像がこちら。

稲妻の複雑な形状が描出されました。

他に落雷(対地放電)したところもキャプチャーされてました。その動画がコレです。

稲妻が走った後に鳥が飛んで行く様子も捉えてました。
但し、鳥たちは落雷に驚いて逃げたのではなく、既に飛んでいたところに稲妻が走り、
落雷発生直後にたまたま鳥が写野内へ入り込んで、連続的に映ったのではないかと思われます。
これも動画の全フレームを比較明合成すると・・・

終端部で枝分かれして2箇所に落雷したように見えますね。

ということで、稲妻の撮影にも有用性があることを確認できました。
実はキャプチャーされた動画の中には鳥が飛んでるだけのものも結構あったので、
稲妻のように発光するものだけが選択的に捉えられるということではなく、
動きがあれば黒いものでも検出して動画を残してしまうことが判明しました。

ちなみに、オリジナルのFHD解像度(2K)の動画保存フォーマットはAVI形式ですが、
落雷を捉えた方の動画については鳥の飛翔まで続けてキャプチャーされたせいか
1.5秒程度の長さがあり、その動画ファイルサイズは実に1GBを超えてました。
地上の景色までフレーミングすると、移動するクルマなども捉えられてしまい、
とんでもないファイルサイズの動画が記録されることもあるので要注意って感じです。


非冷却CMOSカメラASI585MCでの試写【惑星撮影編-2】

2024-07-29 21:39:18 | 撮影機材

先月に引き続きCMOSカメラを用いた惑星撮影の試写を28日未明に実施しました。

まず狙ったのはこの惑星。


【土星】
 50ミリ秒/フレーム,800×600pix.クロップ,
 2分間の撮影動画の1200/2400フレームをAS!3にてスタック×8セット(1.5倍Drizzle処理あり)

前回の撮影時と比べれば気流が安定していたらしく、土星環の端から少し内側にカッシーニの空隙の
暗い部分が確認できるイメージが得られました。環と土星本体の隙間もしっかり分かります。
それでもまだ満足できる解像レベルには達してませんねぇ。フォーカス合わせが甘かったかな?

次に狙ったのは今季初撮影となるこの惑星。


【木星】
 20ミリ秒/フレーム,800×600pix.クロップ,
 1分間の撮影動画の1500/3000フレームをAS!3にてスタック×4セット(1.5倍Drizzle処理あり),
 WinJUPOSにてDerotation処理

大赤斑が見えない面だったのが残念です。解像感もイマイチで、もうちょっとシャキっとした感じで
撮れたら良かったんですけどねぇ。途中で薄雲が流れてきて撮影動画の取得本数不足になったことと
撮影時の地平高度が約30度と低めだったせいもあるかな?

最後はこの惑星で締めくくり(これも今季初撮影)。


【火星】
 20ミリ秒/フレーム,640×480pix.クロップ,
 1分間の撮影動画の1500/3000フレームをAS!3にてスタック×5セット(1.5倍Drizzle処理あり)

木星よりも地平高度が若干高かったものの、如何せん視直径が小さくて木星の1/6程度しかなく、
濃淡が辛うじて確認できるレベルで、お手上げでした。視直径が今より2倍以上になる来年早々には
もう少しマシなイメージが撮れそうな気がしますが、冬場だと本州上空にジェット気流が居座ってしまい、
シンチレーションの影響で像が揺らぎやすくなるんですよねー。好条件の日を逃さないようにせねば・・・

で、CMOSカメラASI585MCの惑星撮影時のパフォーマンスについては、これまで使ってきたASI1600MCcoolと
大差はないという印象でした。ちなみに撮像センサーの画素ピッチはASI585MCの方が少し狭いので、
解像度的に有利である一方、ノイズレベルは上がるはずですけど、流星撮影でも確認したとおり
ソニー製センサーは対暗所性能に優れ、ゲインが高めでも画質の低下が抑えられている感じがしました。

ということで、このCMOSカメラによる惑星のテスト撮影に関する記事はこれで終了とし、
以降は実践撮影ツールとして使っていきます。

最後に、今回得られた3画像の共通撮影データを以下に示しておきます。

 タカハシμ-180+2.5倍バローレンズ+ADC+ZWO ASI585MC,UV/IRカットフィルター,合成F値=30,
 ASICapにて動画キャプチャー,Gain300,タカハシEM-200Temma2M赤道儀にて恒星時追尾,
 Registax6にてwavelet処理,トリミングあり


非冷却CMOSカメラASI585MCでの試写【ディープスカイ撮影編-8】

2024-07-01 17:35:52 | 撮影機材

6/8(土)の未明にCMOSカメラで最後に撮ったのがこの星雲でした。


【三日月星雲 NGC6888(はくちょう座)】
 ZWO ASI585MC+タカハシε-180EDC,F2.8,Gain300,STARRY NIGHTフィルター,
 総露出時間16分(2分×8フレーム,加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,静岡県西伊豆町にて

はくちょう座の「北十字」の真ん中の星であるγ星「サドル」の南西3度弱にある小型の散光星雲で、
弓なりに広がっていることから「三日月星雲(Crescent nebula)」の愛称が付いてます。
半円形で囲まれた中心部分にも淡い星雲が存在するんですが、16分程度の総露出時間ではほとんど捉えられず、
残念な写りになってしまいました。その一方で恒星は白飛び気味になってるんで、ゲインを落とした上で
露光時間とフレーム数を多めにして撮る必要がありそうです。梅雨が明けたら再チャレンジかな?

さて、CMOSカメラにて球状星団,銀河,惑星状星雲,散光星雲といろいろな天体を撮ってききましたが、
概ね使えそうな感触が得られたので、これでディープスカイ天体の試写に関する記事を終えることにします。
(月/惑星撮影の試写ネタは続くかも?)


非冷却CMOSカメラASI585MCでの試写【惑星撮影編-1】

2024-06-25 20:47:20 | 撮影機材

CMOSカメラのメインの用途として考えていた惑星撮影を19日の明け方にようやく実行。
撮影ターゲットは土星で、長焦点反射望遠鏡にカメラを取り付け、トライアル撮影してみました。
得られた画像がコレです。


 タカハシμ-180+2.5倍バローレンズ+ADC+ZWO ASI585,UV/IRカットフィルター,合成F値=30,Gain400,
 50ミリ秒/フレーム,1360×768pix.クロップ,タカハシEM-200Temma2M赤道儀にて恒星時追尾,
 2分の動画の720/2400フレームをAS!3にてスタック×8セット,Registax6にてwavelet処理,トリミングあり

PCモニターに映し出された土星像を見たら環が随分と細くなっていて、ちょっと面食らいました。
地球から見る土星環の傾きが小さくなってるんですね。実は来年の春には環を真横から眺めることになって、
ほとんど見えなくなることが分かってます。その理由は環の厚さが数十~数百メートルと薄いせいなんです。
ちなみに環の消失日は2025年3月24日となってますが、太陽に見掛け上近いので消失の確認は困難でしょう。
ということで、この先1年半くらいの期間は見映えがよろしくない土星になってしまうんですが、
土星本体の模様の濃淡などは把握しやすくなるとも言えそうです。

で、肝心のカメラのパフォーマンスですが、気流の状態が良くなかったのか写りがイマイチで評価が困難な感じ。
土星本体に環の影が下側に落ちて暗くなっていたり、逆に土星本体の影で環の右奥側が暗くなったりしてるのは
確認できるものの、本体と環の隙間がハッキリしないなど、解像感の乏しいイメージになってしまいました。
シンチレーションの影響が少ない日にまた試写しないといけませんねぇ。今年の土星観測シーズンはまだ序盤で、
これから撮影チャンスはたくさんあると思うので、好条件の日をじっくり待とうと思います。

ちなみに撮影では初めてカメラメーカー提供のASICapを使ってRaw形式動画(SERファイル)を取得してます。
フレームスタックで使うAS!3はRaw動画ファイルのベイヤー配列を自動認識してくれるのがありがたいですが、
RGBカラー化のファンクションが加わる分、処理時間が少し長めになるような感じでした。

なお、ASIVideoStackというメーカー純正ソフトでスタックするとFits形式画像ファイルが勝手に作られるようで、
それをASIFitsViewというソフトで表示させてみたら、こんな画像でした(トリミングあり)。

土星本体も環も完全に白飛び状態ですが、両サイドに小さな星が1個ずつ写ってるのが確認できます。
調べてみたら、左側の星が第5衛星レア(光度9.7等)、右側の星が第4衛星ディオネ(光度10.4等)でした。
暗い衛星の位置を把握するのに好都合ですが、それ以外に利用価値があるのか分かりません

<追記>
ASIVideoStackで生成されたFits形式画像をASIFitsViewで表示させた後、右クリックで出てくる選択肢から
「ヒストグラム」を選ぶとRGBヒストグラムが表示され、その上の「リセット」のボタンをクリックすると
普通のイメージが現れました。

画像表示時の初期状態が「オート」になっているため白飛び画像が最初に現れたってことのようです。
ヒストグラムを「リセット」してから(×)マーククリックで一旦ヒストグラム表示を消した後、
再び右クリックで表示される選択肢から「名前を付けて保存」を選べば普通のイメージも保存できました。


非冷却CMOSカメラASI585MCでの試写【ディープスカイ撮影編-7】

2024-06-23 00:08:07 | 撮影機材

6/8(土)の未明にCMOSカメラでこの惑星状星雲も狙ったのでした。


【亜鈴状星雲 M27(こぎつね座)】
 ZWO ASI585MC+タカハシε-180EDC,F2.8,Gain300,STARRY NIGHTフィルター,
 総露出時間40分(2分×20フレーム,σクリップ加算平均コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,静岡県西伊豆町にて

割と有名な星雲で、愛称は特徴的なその形態に由来します。質量が太陽くらいの星の成れの果ての姿とされる
「惑星状星雲」に分類される天体としてはサイズが大きく、満月の視直径の1/4~1/5程度の広がりがあります。
それでも焦点距離500mmの望遠鏡では写野内の占有率が低いですね。そこで等倍トリミングしてみると・・・

そこそこ迫力のあるイメージになりました。周囲に写る恒星の色の出方が弱くて、ちょっと寂しい感じなのは
やはりゲイン上げ過ぎってことでしょうかねぇ。なお、星雲の寒色系の色は以前デジイチで撮ったのと比べて
B(青)が弱く、補色のY(黄)が強い感じの仕上がりの一方、暖色系の色ノリはデジイチよりイイような印象です。
(まだつづいたりして?)


非冷却CMOSカメラASI585MCでの試写【ディープスカイ撮影編-6】

2024-06-14 08:11:56 | 撮影機材

先週土曜日の未明にCMOSカメラでこの散光星雲を狙ってみました。


【三裂星雲 M20(いて座)】
 ZWO ASI585MC+タカハシε-180EDC,F2.8,Gain300,STARRY NIGHTフィルター,
 総露出時間40分(2分×20フレーム,σクリップ加算平均コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,静岡県西伊豆町にて

夏の濃い天の川の暗黒帯の中にある知名度の高い天体で、愛称は暗黒星雲で分割されたような姿に由来します。
「パンジー星雲」と呼ばれることもあります。北側には青い反射星雲が広がっていて、色の対比が見事な星雲です。
割と明るいので小型双眼鏡で存在確認できますが、望遠鏡を使っても眼視で色までは感じ取れないのが残念です。

焦点距離500mmの使用鏡筒とフルサイズデジイチの組合せでは、南にある干潟星雲M8まで写野内に収まりますが、
1/1.2型センサー搭載CMOSカメラではM20だけがイイ感じで収まる画角になり、大写しが可能になります。
で、等倍トリミングすると・・・

暗黒帯の割と細部まで描出されたような気がします。でもゲインを上げ過ぎたようで、恒星像が飽和してるのが
いただけませんね。CMOSカメラではむやみに感度を上げて撮るのは避けるべきなのかもしれません。

ところで、季節的に環境温度が上がって、ノイズが一気に増えるかと思ったら意外と大したことは無く、
こういう明るめの被写体なら、別途撮ったダークフレームの減算処理で対応できるレベルでした。
(まだつづく?)


非冷却CMOSカメラASI585MCでの試写【月撮影編-2】

2024-05-20 00:01:27 | 撮影機材

このところCMOSカメラで星雲星団ばかり撮ってましたが、久々に月でも撮影しようと思い立って14日の夜に実行。
ウチのベランダからだと月の地平高度が高くて庇で見えそうになかったため、近場の某河川沿いの場所まで出撃。
今回は長焦点反射望遠鏡にカメラを取り付け、欠け際の一部を狙って動画を撮影してみました。
得られた動画がコレです。


 ZWO ASI585MC+タカハシμ-180+フラットナーレデューサー,F9.8,Gain60,33ミリ秒/フレーム,1920×1080crop,
 動画撮影時間2分(アニメGIF化時に5秒間分だけ抽出&リサイズ),タカハシEM-200Temma2M赤道儀にて恒星時追尾

この晩は上弦の1日前にあたり、月齢は6.4でした。撮影時の地平高度は40度弱程度と少し低くなってました。
狙ったのは「神酒の海」と呼ばれる平原付近(画像中央上部に見られる平坦部)で、その横に3連クレーターが並んでいる
エリアでした。画像容量の都合でGIF画像化の際に時間と解像度を変更してますが、シンチレーションの影響でユラユラ
したイメージになっているのが確認できるかと思います。元動画から"AutoStakkert!3"で像の揺らぎが少ないフレームを
50%抽出(今回は1700フレームとなりました)してスタック(自動重ね合わせ合成)を行い1つの静止画を生成/保存した後、
"RegiStax6"にてWavelet変換を行って解像感を高める処理を施すことで得られた画像がコレです。

コレもリサイズしてますが、最初に示したGIF動画よりも画像サイズは大きめにしてあります。
思ってたよりシャキッとしたイメージになってくれたものの、仕上がりが硬調過ぎたかもしれません。
で、ほぼ似たような視直径の3連クレーター付近をトリミングすると・・・

さすがにシャープ感が薄れてしまいますが、「海」の平原部分にも小さいクレーターが点在しているのが確認できます。
縦に並んだ3連クレーターは上から順に「テオフィルス」「キリルス」「カタリナ」という名前が付けられています。
テオフィルスクレーターの真ん中には握り拳のように写る地形があり、日本では「月面グー」と呼ばれたりします。
ちなみに、今年1月に話題になったJAXAの小型月面探査機SLIMの着陸地点はキリルスクレーターの右端の方になります。

で、個人的に42年前に銀塩フィルムを使って同じエリアを撮影しており、その時の画像からトリミングしたのがこちら。

さすがに雲泥の差ですね。使用望遠鏡の口径/焦点距離も撮像ツールもフォーカス合わせのやりやすさも違うので
当然のことと言えますが、画像処理ソフトの発展に依るところも大きいように思います。


非冷却CMOSカメラASI585MCでの試写【ディープスカイ撮影編-5】

2024-05-16 00:03:50 | 撮影機材

先週木曜日の深夜にもう1つこの銀河を撮影しました。


【ソンブレロ銀河 M104(おとめ座)】
 ZWO ASI585MC+タカハシμ-180+フラットナーレデューサー,F9.8,Gain240,
 総露出時間120分(6分×20フレーム,加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり,山梨県山梨市にて

おとめ座南部にある比較的有名な銀河です。ニックネームはメキシコの鍔広(つばひろ)帽子に似ていることに由来します。
これも若干トリミングしてますが、レデューサー(短焦点化レンズ)を使用しても画角が狭くて結構大きく写せたんで、
等倍トリミングは不要ですね。この拡大率のレベルなら横に走る暗黒帯の濃淡とかが分かるはずだと思うんですけど、
残念ながら細部は描出できず仕舞い。やはりシンチレーションが大きかったことが影響したのかな?って感じ。
ということで、これもいずれ再撮影してみたいところです。
(まだつづく?)


非冷却CMOSカメラASI585MCでの試写【ディープスカイ撮影編-4】

2024-05-13 00:10:01 | 撮影機材

木曜日の深夜にCMOSカメラで再びこの星雲を狙ってみました。


【環状星雲 M57(こと座)】
 ZWO ASI585MC+タカハシμ-180+フラットナーレデューサー,F9.8,Gain390,
 総露出時間30分(2分×15フレーム,加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,トリミングあり,山梨県山梨市にて

今回は長焦点望遠鏡を用いて撮影しました。焦点距離は前回撮影時の500mmから1760mmに伸びて拡大率がアップ。
若干トリミングしてますが、画角は500mmで撮った際に示した等倍トリミング画像とほぼ同等って感じです。
ここまで大写しできたら細かいところまで確認できるだろうと思って、今回の画像も等倍トリミングしてみると・・・

どうもシャキッとしないイメージで、星雲の細部がよく分からない写りです。これじゃ拡大率アップの意味無いなぁ。
ピントが甘かったようにも思いますが、撮影した晩は寒気が入っていたせいか現地の気流の状態が良くなかったようで
シンチレーション(大気の揺らぎ)が大きかったことが悪さした可能性があります。透明度は良かったんですけどねぇ・・・
いずれ再々撮影してみたいと思います。

(まだつづく)


非冷却CMOSカメラASI585MCでの試写【ディープスカイ撮影編-3】

2024-05-06 00:07:05 | 撮影機材

昨年末に入手したCMOSカメラで狙った3つ目のディープスカイ天体は、夏に見頃を迎えるこの星雲でした。


【環状星雲 M57(こと座)】
 ZWO ASI585MC+タカハシε-180EDC,F2.8,Gain300,STARRY NIGHTフィルター,
 総露出時間8分(1分×8フレーム,加算コンポジット),タカハシEM-200Temma2M赤道儀,
 口径25mmガイド鏡にて恒星オートガイド,新潟県十日町市にて

こと座にある有名な惑星状星雲で、これも当ブログでは過去に何度も登場してきている天体です。
色と形は興味深いんですけど見掛けのサイズが小さくて、写野の狭いCMOSカメラでもご覧の通りのショボイ写りです。
そこで、等倍トリミングしてみると・・・

まだまだ拡大率が足りませんが、環の真ん中に中心星(星雲の元になった星)が確認できます。
星雲自体の細部を捉えようとすると、やっぱり長焦点望遠鏡を使わないと厳しいような感じなので、
惑星撮影用に使っている別な鏡筒との組み合わせでいずれ撮ってみたいです。
(つづくかも?)