Starlight Terrace

オリジナル写真で綴る夜空と夜景がメインのブログ
【注目の天文現象】
 11/5夕 月と金星が接近(南西の空)

魚沼スカイラインで撮った星空

2024-11-01 18:30:02 | 星景写真

先月10日に生前のアトラス彗星(C/2024 S1)を撮影しに出向いた魚沼
スカイライン某所にてスマホを使った星景写真も撮っていました。
東天に木星と冬の星座が昇ってきたところを狙ったのがコレです。


【昇る木星・ふたご座・オリオン座と魚沼盆地の夜景】
 Google Pixel7aにて撮影,星空撮影モード使用,ISO85,F1.9,
 露出16秒×15(推定),三脚使用(固定撮影)

中央上部に写っている明るい星は木星で、その左下にはふたご座、
右下にはオリオン座が写ってます。下の方には六日町付近の夜景が
写っており、その影響で光害カブリが生じてしまい、冬の天の川が
確認し難くなったのが残念。なお、やや左の奥の方でシルエットに
なっている山は八海山と中の岳らしいです。写野は次のとおり。


 AstroArts社ステラナビゲータにて作成

その後、縦構図でも撮ってみたのがこちら。


【昇るおうし座・木星・オリオン座と魚沼盆地の夜景】
 ISO99 ※その他の撮影条件は上の画像と同じ

上部に写ってるゴチャゴチャっとした星の集団は「すばる」です。
その下にはかなり疎らなヒアデス星団があり、その中に確認できる
明るい星は、おうし座の1等星アルデバランです。意外と広写野で
割と高めの位置まで昇っていた天体と一緒に夜景までフレーミング
できました。ちなみに、市街光に照らされて山容が見えている手前
の低山は坂戸山で、その山頂には上杉景勝の居城にもなった坂戸城
の本丸があったそうで、今は国の史跡に指定されてるらしいです。
戦国時代にはもっと綺麗な星空が見えたことでしょう。


富士山に沈む紫金山・アトラス彗星(2024/10/20)

2024-10-23 00:05:56 | 星景写真

紫金山・アトラス彗星と富士山のツーショットを狙いに静岡県東部某所へ
出掛けた10/20の成果の続きです。

スマホによる撮影と並行してミラーレス一眼カメラ+中望遠レンズによる
撮影も行ってました。得られた画像がコレです。


【紫金山・アトラス彗星と富士山 10/20】
 キヤノンEOS Ra+SAMYANG85mmF1.4 AS IF UMC,F2.8,ISO5000,L41フィルター,
 露出3.2秒×20コマ(Sequatorにて地上風景フリーズ合成),三脚使用(固定撮影)

スマホの2倍ズームより画角が狭く、彗星の尾がフレームアウト気味です。
かなり高めのISO感度設定としたにもかかわらず、やはり大口径レンズと
フルサイズセンサーのお蔭か、画質のクオリティが段違いって感じです。

で、トータル270ショットの連写画像を使ってタイムラプス動画も作成。
それがこちら。

富士山の斜面に頭部が沈んで尾だけが見えている状態になっても連続撮影
を続けましたが、途中から雲に覆われていって、終盤には尾と雲の区別が
つかなくなっていったのでした。
しかしまぁ人工衛星と飛行機の多さには閉口しますね。雲の妨害は自然の
ことなので仕方ないとは思いますが、人工の飛行物体による妨害には若干
の苛立ちを感じずにはいられません。天文学に関わる多くの研究者も人工
衛星が実際に観測の邪魔になることを危惧しており、最近は機体の表面に
反射率の低い塗装を施すといった対策をしているような話も聞いたことが
ありますが、効果のほどはどうなんでしょうかね?

話が逸れましたが、この彗星が明るく観測できる期間も残り僅かとなって
きて、あと何回くらい観望/撮影できるか気になるところです。やっぱり
天気が問題で、例年なら秋の長雨の時期も過ぎて、太平洋側は天気が安定
してくるはずなのに、週間予報を見ると☀マークが少ない感じがします。
ということで、翌日も晴れ間を求めて出撃しました。その成果は如何に?


紫金山・アトラス彗星と富士山のツーショット(2024/10/20)

2024-10-21 15:08:20 | 星景写真

20日は午後から天気が回復しそうだったので、静岡県東部まで出掛け、
またほうき星パパラッチしました。
スマホ撮影分のベストショットがコレです。


【紫金山・アトラス彗星と富士山 10/20】
 Google Pixel7aにて撮影,天体撮影モード使用,2倍ズーム,ISO896,
 F1.9,露出16秒×5(推定),三脚使用,Photoshop等でレタッチ少々

彗星の光度は低下して4等台になっていたようで、肉眼では辛うじて
尾が伸びているのが確認できるレベルでした。それでも写真では長い
尾が写り、20度くらい伸びていた模様。低空に月が昇ってきており、
月明でほのかに照らされた富士山が赤味を帯びて写りました。初冠雪
に期待してましたが、残念ながら白くなっておらず、富士山っぽさが
乏しい感じになってしまったのは否めませんねぇ。

で、約7分後には富士山の稜線に彗星頭部が隠れて、こんなイメージが
撮れました。


【紫金山・アトラス彗星と富士山 10/20】
 ISO767 ※その他の条件は上の画像と同じ

尾がまるでサーチライトのように空へ向かって伸びているシーンです。
僅か数分で月明かりの影響が大きくなり、背景の空も富士山の山肌も
明るく写るようになってしまいました。

ちなみに、まだ空が明るい時間帯はこんな状況だったんですよ。

こりゃ観望も撮影も無理かなぁーって思っていたら、運良く晴れ間が
広がって、ちょうどいい時間帯に撮影できる状況になったのでした。
実は彗星頭部が稜線に隠れてから10分程度でベタ曇りになってしまい
富士山に尾が全部隠される前に撮影終了となりました、この日に今年
の残りの運を使い果たしてしまったかも?


富嶽星夜景 #2

2023-12-12 00:02:37 | 星景写真

1週間ほど前に伊豆スカイライン沿いの某所にて富士山とすそ野に広がる夜景をタイムラプス撮影しました。

月齢21の月明かりに照らされた富士山の下に広がっているのは静岡県裾野市~御殿場市付近の夜景です。
この動画の約500フレームを比較明合成して得られたのがコレです。

撮影中に飛行機が富士山の向こう側を通過していき、その点滅灯がミシン目みたいな感じに写りました。
印刷したら富士山の9合目付近で切り取りたくなってしまいそう・・・


富士山に沈む水星(2023/12/10)

2023-12-11 10:20:32 | 星景写真

昨日の夕刻に自宅からこんなシーンが見えました。

富士山頂のすぐ上にポチっと写ってる星は太陽系第1惑星である水星です。
水星は今月4日に東方最大離角(太陽の東側に最も離れて見える状態)を迎え、西空で見やすくなってました。
と言っても、この日は薄明終了30分前の17時半には沈んでしまう状況でした。
実は17時11分くらいから900ショットほど連写してまして、それらを余すことなく比較明合成してみたのがこちら。

茜空をバックに富士山の天辺の中央から少し西に外れたところへ沈んでいったのでした。


金星と木星のランデブー(2023/03/03)

2023-03-05 00:55:00 | 星景写真

3/2の日没後、西の空で金星と木星が大接近する光景が見られるということで、
時間が取れれば神奈川県某所まで出向いて、こんな写真を撮りたいと思ってました。


AstroArts社ステラナビゲータによるシミュレーション

ウチからは富士山と一緒には撮れないって分かってたんで、Googleマップでロケハンしてたんですが、
残念ながら関東南部は曇り空で見えそうになかったので、結局のところ撮影ポイントへの出撃を断念。

で、両惑星は翌日には離れるとは言え、まだ近い位置関係にあるのでリベンジを考えてたんですけど、
2日連続で似たような空模様になる予報で、どうやら富士山とのスリーショットを撮るのは無理そう・・・
では、どこが晴れるのか、複数の天気分布予報を調べると、甲信方面が期待できる感じでした。
そこで、富士山の代わりに八ヶ岳と一緒に撮るのもアリかなぁーと思って、東麓の野辺山高原に注目し、
八ヶ岳最高峰の赤岳に両惑星が沈むのが見える地点を調べ、シミュレーションしてみました。


AstroArts社ステラナビゲータによるシミュレーション

当日、幸い午後イチから時間が取れたので現地へ出撃。
着いてみると上空は晴天でしたが、八ヶ岳には低い雲がかかっていてスッキリしない状況。
そのうち雲が消えていくことを願いながら、まだ空の明るい時間帯に撮ったのがこちら。


キヤノンEOS Ra+タムロンSPAF28-75mmF2.8XRDiLDアスフェリカル(@47mm) 三脚使用

両惑星は捉えられましたが、まだ赤岳の左上の高い所にあります。
ちなみに、動画モードで撮影したファイルから30フレームを加算合成してます。
で、18時台中盤になると雲が消えるどころか増えていく状況でしたが、動画モードでそのまま撮影続行。
月明りに照らされた赤岳がちょっとだけ雲から顔を出したフレームを抽出して得られたのがコレです。


キヤノンEOS Ra+タムロンSPAF28-75mmF2.8XRDiLDアスフェリカル(@38mm) 三脚使用

結局、赤岳の真上に両惑星が並ぶシーンは雲に阻まれて撮れませんでした。んー、残念無念!

3/24には金星と細い月が大接近する光景が見られるので、次はそれを狙ってみましょうかね。
ちなみに同接近は沖縄方面で金星食となります。


富士山・土星・水星のスリーショット(2022/01/14)

2022-01-14 21:25:58 | 星景写真

夕刻にこういうシーンがウチのベランダから見られました。


EOS Ra + SAMYANG135mmF2 ED UMC,ISO1600,F5.6,露出1/2秒,三脚使用

富士山の西に土星と水星が並んでいました。土星と水星は昨日が最も接近して見える日でしたが、
ウチからは雲に阻まれてしまったため、1日遅れで両者のランデブーを捉えることに成功。
あと2,3日もすると水星は太陽に見掛け上近づいて見え辛くなるので、いいタイミングでした。
ちなみに、土星も日没後の高度が日毎に下がっていくため、再来週には観望が難しくなりそうです。


月・水星・富士山のスリーショット(2022/01/04)

2022-01-04 21:51:00 | 星景写真

夕刻にこんなシーンがウチのベランダから見られました。


EOS Ra + EF70-300mm F4-5.6ISⅡUSM(@238mm),ISO6400,F8,露出1/2秒,三脚使用

富士山の上に細い月と水星が浮かんでいるところを撮りました。月の暗部が地球照で明るく写ってます。
もしかして月はこの位置だと富士山に沈むかも?と思って、そのまま見続けていると・・・


EOS Ra + EF70-300mm F4-5.6ISⅡUSM(@300mm),ISO3200,F8,露出1.3秒(上)/2.5秒(下),
三脚使用,トリミングあり

西側斜面の下の方に沈んでいきました。上の画像では月の前面を横切る旅客機の短い光跡が写ってます。
夕日が赤く見えるのと同じように、沈み際の月も赤味が増した状態になり、
地球照の部分がまるで皆既月食中の月みたいな色調になりました。


夕空の4惑星(2022/01/01)

2022-01-02 00:50:21 | 星景写真

多摩川の土手でダイヤモンド富士を撮影した後、ちょっとだけ急いで帰宅し、
ウチのベランダから狙ったのがコレです。


【夕空に並んだ木星・土星・水星・金星】
 EOS Ra + シグマ20mm F1.4DG HSM Art,ISO400,F4.5,露出1/2秒×20,三脚使用,
 ステライメージ8にてスターエンハンス処理、トリミングあり

先月末から4惑星が西空に並んでいるシーンが見えているのですが、
ようやく天候に恵まれて、4つまとめて写真に収めることができました。
左上の明るめの星が木星、画像中央やや左下の星が土星です。
地上風景を見ると富士山も一緒に写り込んでますが、そのすぐ右上に写っているのが水星です。
右下端寄りの山の稜線ギリギリに写ってるのが金星ですが、1か月前に比べ高度がかなり下がってます。
1/9には内合(太陽-地球間で太陽とほぼ同じ方位に位置する状態)となり、それ以降は夜明け前の東天に
見えるようになります。したがって、4惑星が同じ空に見えるのは、あと数日間だけです。