沖縄での一人暮らし

延べ8年間、沖縄で一人暮らしをしました。歴史・自然・文化を伝えます。

映画「黒部の太陽」

2013-07-21 | 映画・テレビ・本・英語

三船プロと石原プロが共同制作し、昭和43年に公開された大ヒット映画。

2部構成で、3時間45分に及ぶ大作。ノーカット版の公開は44年ぶり(2012年)。

館内は、想像通り、年配の人が多かった。

 

関西電力の黒四建設事務所次長を、三船敏郎。

第三工区熊谷組の岩岡班リーダーを、石原裕次郎(笹島建設の笹島信義会長がモデルらしい:同社HPより)。

第四工区佐藤工業社員を、宇野重吉、寺尾聰の親子。

小説の作者の木本正次氏が、「黒四で苦労した大勢の人たちの、人間の記録を書きたい。またこの工事で殉職した171人の人々のために紙碑を立てたいと思う。」と書いたそうですが、映画は、まさに、そうした映碑になっている。

山奥にダムを作るためには資材を運ぶトンネルが重要。トンネル区間に出現した破砕帯(フォッサマグナの西端)を縦断して掘り進む岩岡班の苦闘を中心に描かれている。

関電トンネルのトロリーバスに乗ると、6キロメートルのトンネルを16分で通り抜けるが、実際の工事では7か月が必要だった。

糸魚川・静岡構造線は、日本の中央にあって、東と西の地層がぶつかり合うフォッサマグナの西端。圧縮され粉々に砕けた幅80メートルの破砕帯。

そこには北アルプスの湧水の通り道になっており、毎秒660リットルの地下水と大量の土砂が噴出して、掘削作業は不可能に。

映画では、突然、人の死が様々な場面で訪れ、死に直面する人物の苦悩が重く描かれている。

時間と技術があれば克服できるのか。克服できないものだってある…。

若き日の裕次郎、三船敏郎、宇野重吉、辰巳柳太郎(岩岡の父役)、樫山文枝(岩岡の妻役)の熱演が印象的でした。



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