野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

珍しく春型と秋型で花の印象がずいぶん違う「センボンヤリ」(箱根の花 21-23)

2021年05月03日 07時34分36秒 | 

珍しく春型と秋型で花の印象がずいぶん違う「センボンヤリ」。春型はムラサキタンポポの別名もあるように、タンポポ型の花をつける。秋型はセンボンヤリの名にふさわしく、閉鎖花が槍のように林立する。

(2021年春 箱根)

■箱根の花

「ミツバツチグリ」(箱根の花 21-01)
「キジムシロ」(箱根の花 21-02)
「ミツガシワ」(箱根の花 21-03)
「バイカイカリソウ」(箱根の花 21-04)
「オオバキスミレ」(箱根の花 21-05)
「イワウチワ」(箱根の花 21-06)
「ミズバショウ」(箱根の花 21-07)
「トサミズキ」(箱根の花 21-08)
「バイカイカリソウ」(箱根の花 21-09)
「ウグイスカグラ」(箱根の花 21-10)
「ユキワリコザクラ」(箱根の花 21-11)
「エゾノツガザクラ」(箱根の花 21-12)
「アズマシロカネソウ」(箱根の花 21-13)
「ヒメシャクナゲ」(箱根の花 21-14)
「キバナイチゲ」(箱根の花 21-15)
「キバナノクリンザクラ」(箱根の花 21-16)
「ザゼンソウ」(箱根の花 21-17)
「サマニユキワリ」(箱根の花 21-18)
「エゾエンゴサク」(箱根の花 21-19)
「チングルマ」(箱根の花 21-20)
「オオカメノキ」(箱根の花 21-21)
「コシノコバイモ」(箱根の花 21-22)

「センボンヤリ」

センボンヤリ(千本槍、学名:Leibnitzia anandria )は、キク科センボンヤリ属の多年草。頭花は春型と秋型の2型ある。別名、ムラサキタンポポ。

特徴
根出葉がロゼット状に発達し、葉の形は倒卵状長楕円形で頭大羽裂状に中裂する。葉の裏はくも毛が密生する。

春型の花茎は高さ10cmくらいになり、4-6月頃、径1.5cmの頭花をつける。春型の頭花には、縁1列に舌状花がつき、中央には筒状花がつく。筒状花はめしべとおしべを備える両性花で、舌状花はめしべだけが機能する雌花である。花の色は白から赤紫で、ムラサキタンポポの別名はこの春花に由来する。

秋型の花茎は高さ30-60cmになって林立し、小さいながら千本槍の様相を見せる。花茎には線形の小葉が多数つく。秋型の頭花は、自家受粉する閉鎖花で筒状花のみからなる。総苞は筒状で長さ15mm程度。果実は痩果となり長さ6mm、冠毛は褐色になり、長さは11mmになる。春と秋では、秋の花のほうが花の数、種子の数ともに多い。

多年草のセンボンヤリは、毎年地上の茎と葉を枯らし、地下茎と根で越冬するが、根の部分を毎年新しく更新する。具体的には、春に古い根の上、葉の下から新しい根を伸ばし、夏から秋まで上下に重なる新旧の根が働く。冬になって茎と葉が枯れるときに古い根は枯れ、春に生えた根が冬越しする。新しい根は、地面に根を張ってから収縮することで土の中におさまる。

分布と生育環境
日本では、北海道、本州、四国、九州に、日本国外では、南千島、サハリン、シベリア、朝鮮半島、中国大陸に分布する。松林や雑木林といった明るい林の陽光が差し込む場所に生える。山地や丘陵などに自生する。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。