野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

木陰にひっそりと咲いている「ユキノシタ」(春の花 21-112)

2021年05月31日 07時20分12秒 | 

木陰にひっそりと咲いている「ユキノシタ」。名前の由来には諸説あるが、この花の咲き方にふさわしい名前ではないだろうか。産毛があって少し肉厚の若葉はてんぷらにするとおいしい。個々の花はアップすると美しい。俳句の世界では鴨足草としても親しまれている。「死ぬまでは装う女人 鴨足草 伊丹三樹彦」。

(2021年春 川崎市)

 

■春の花シリーズ

「サクラソウ」(春の花 21-01)
「ワスレナグサ」(春の花 21-02)
「ヒメツルソバ」(春の花 21-03)
「レウィシア」(春の花 21-04)
「オオキバナカタバミ」(春の花 21-05)
「スイート・アリッサム」(春の花 21-06)
「ドウダンツツジ」(春の花 21-07)
「カントウタンポポ」(春の花 21-08)
「ホウキモモ」(春の花 21-09)
「アリウム・トリケラトゥム」(春の花 21-10)
「シャガ」(春の花 21-11)
「チョウセンレンギョウ」(春の花 21-12)
「キブシ」(春の花 21-13)
「キランソウ」(春の花 21-14)
「アネモネ」(春の花 21-15)
「タネツケバナ」(春の花 21-16)
「ヘビイチゴ」(春の花 21-17)
「山吹」(春の花 21-18)
「ホトケノザ」(春の花 21-19)
「海棠」(春の花 21-20)
「セイヨウシャクナゲ」(春の花 21-21)
「ホウチャクソウ」(春の花 21-22)
「ラミウム・ガレオブドロン」(春の花 21-23)
「キツネノボタン」(春の花 21-24)
「ビオラ・ソロリア・プリセアナ」(春の花 21-25)
「シロヤマブキ」(春の花 21-26)
「 アニソドンテア・マルウァストロイデス」(春の花 21-27)
「オランダミミナグサ」(春の花 21-28)
「斑入りビンカ・マジョール」(春の花 21-29)
「チエリーセージ」(春の花 21-30)
「スズラン」(春の花 21-31)
「ユウゲショウ」(春の花 21-32)
「レンゲ」(春の花 21-33)
「フジ」(春の花 21-34)
「シラン」(春の花 21-35)
「ヒメウツギ」(春の花 21-36)
「ナルコユリ」(春の花 21-37)
「アヤメ」(春の花 21-38)
「ナデシコ」(春の花 21-39)
「クレマチス」(春の花 21-40)
「シラー・カンパニュラータ」(春の花 21-41)
「ブルビネ・フルテッセンス」(春の花 21-42)
「ヒメライラック」(春の花 21-43)
「シラー・ペルビアナ」(春の花 21-44)
「サボンソウ」(春の花 21-45)
「スパラキシス」(春の花 21-46)
「ウツギ」(春の花 21-47)
「ハマナス」(春の花 21-48)
「コデマリ」(春の花 21-49)
「シロツメクサ」(春の花 21-50)
「スズメノテッポウ」(春の花 21-51)
「モッコウバラ」(春の花 21-52)
「ムラサキツユクサ」(春の花 21-53)
「ヤマオダマキ」(春の花 21-54)
「アジュガ」(春の花 21-55)
「ハナミズキ」(春の花 21-56)
「オオアマナ」(春の花 21-57)
「ストロベリートーチ」(春の花 21-58)
「タツナミソウ」(春の花 21-59)
「オガタマノキ」(春の花 21-60)
「オランダガラシ」(春の花 21-61)
「ハハコグサ」(春の花 21-62)
「陽光桜」(春の花 21-63)
「アグロステンマ」(春の花 21-64)
「アーモンド」(春の花 21-65)
「マツバウンラン」(春の花 21-66)
「緑桜」(春の花 21-67)
「ノムラモミジ」(春の花 21-68)
「コヒガンザクラ」(春の花 21-69)
「コマツヨイグサ」(春の花 21-70)
「おかめ桜」(春の花 21-71)
「アカツメクサ」(春の花 21-72)
「ヒルザキツキミソウ」(春の花 21-73)
「ヒルガオ」(春の花 21-74)
「クサイチゴ」(春の花 21-75)
「シャリンバイ」(春の花 21-76)
「淡墨桜」(春の花 21-77)
「サルビア・ミクロフィラ 'ホットリップス'」(春の花 21-78)
「テイカカズラ」(春の花 21-79)
「マツバギク」(春の花 21-80)
「スイカズラ」(春の花 21-81)
「キソケイ」(春の花 21-82)
「オオキンケイギク」(春の花 21-83)
「ナワシロイチゴ」(春の花 21-84)
「オルレア」(春の花 21-85)
「ヘラオオバコ」(春の花 21-86)
「キンポウゲ」(春の花 21-87)
「メキシコマンネングサ」(春の花 21-88)
「ノイバラ」(春の花 21-89)
「ヤブデマリ」(春の花 21-90)
「ホメリア」(春の花 21-91)
「キツネアザミ」(春の花 21-92)
「ゴデチア」(春の花 21-93)
「エゴノキ」(春の花 21-94)
「オヤブジラミ」(春の花 21-95)
「ツリバナ」(春の花 21-96)
「ヤマボウシ」(春の花 21-97)
「リクニス・コロナリア」 (春の花 21-98)
「イモカタバミ」(春の花 21-99)
「ハナビシソウ」(春の花 21-100)
「桐」(春の花 21-101)
「カラスビシャク」(春の花 21-102)
「カルミア」(春の花 21-103)
「ハゴロモジャスミン」(春の花 21-104)
「キリンソウ」(春の花 21-105)
「ネズミモチ」(春の花 21-106)
「ドクダミ」(春の花 21-107)
「ザクロ」(春の花 21-108)
「ヒメヒオウギ」(春の花 21-109)
「ハコネウツギ」(春の花 21-110)
「グラジオラス‘ピュアベール’」(春の花 21-111)

■早春の花シリーズ001~055はこちらをごらんください。

「ユキノシタ」

ユキノシタ(雪の下、虎耳草、鴨脚草、鴨足草、金糸荷、学名:Saxifraga stolonifera、英: Strawberry Geranium)はユキノシタ科ユキノシタ属の植物。別名、イドクサ、コジソウ。山地の湿った場所に生育する草本で、観賞用に庭にも植えられる。脈に沿って縞模様の斑が入った円い葉をつけ、初夏に下2枚の花びらだけが大きな白い5弁花を咲かせる。細い枝を伸ばした先に、新しい株を作って繁殖する。春の山菜として食されるほか、薬用にも使われる。


名称
和名ユキノシタの語源については諸説ある。一説には、雪が上につもっても、その下に枯れずに緑の葉があるからとする説や、白い花を雪(雪虫)に見立て、その下に緑の葉があることからとする説がある。このほか、葉の白い斑を雪に見立てたとする説、垂れ下がった花弁を舌に見立てて「雪の舌」とする説などがある。

 

雪の下 の例句 
きらめきて行刑耕地雪の下 斎藤玄 狩眼
ふもと井や湯女につまるる鴨足草 飯田蛇笏 山廬集
ふるさとや井戸草と呼ぶゆきのした 山口青邨
ゆきのしたかろ~咲いてはなやげる 渡邊水巴 富士
ゆきのした金屋の神の好き給ふ 山口誓子
下闇に点せるものや鴨足草 石塚友二 玉縄抄
人とゐて眠つてしまふ鴨足草 岡本眸
何代の燈籠の苔か雪の下 正岡子規 雪の下
何代の苔むす石が雪のした 正岡子規 雪の下
卯の花の散り残りけるは鴨足草 尾崎放哉 大学時代
古井戸のいつも滴り鴨足草 山口青邨
夕焼は映らず白きゆきのした 渡邊水巴 富士
庭中を鴨足草が跳び歩く 後藤比奈夫
庭催合ひ湯の宿二軒雪の下 阿波野青畝
心臓がゴトゴト言ふ日ゆきのした 草間時彦
悪筆をこの頃恥ぢず鴨足草 草間時彦
捨て雪の下溝水の抜け走る 右城暮石 句集外 昭和五十五年
揺れ~るさまに映りて雪の下 清崎敏郎
旧道は歩くに如かず鴨足草 亭午 星野麥丘人
桐立つや雪の下土あたたかく 岸田稚魚 筍流し
歳月やはびこるものに鴨足草 安住敦
死ぬまでは装う女人 鴨足草 伊丹三樹彦
湧き水を汲むたびに濡れ鴨足草 鷹羽狩行
物の怪の憑きて鴨足草となる 後藤比奈夫
生れ変りてゆきのしたならば不可 山口誓子
白き火をたらたらゆきのした咲けり 平井照敏 天上大風
目覚の声か満開の雪の下 飯田龍太
筧水鴨足草に落ちてゐし 細見綾子
花の名の夏なき庭や雪の下 中川乙由
花散るやひそかにそだつ雪の下 中村汀女
虎耳草うゑる穴あり聖石 村上鬼城
虎耳草葵の紋を葉の紋に 山口青邨
衰ふる目を励ませば鴨足草 岡本眸
裏切られても夏がいい虎耳草 佐藤鬼房
貴船より北はおそろしゆきのした 藤田湘子 神楽
跳箱とびそこねし女児や鴨足草 赤尾兜子 玄玄
釣瓶より飲みて鉄臭鴨足草 鷹羽狩行
鎌倉は夏さへ寒し雪の下 中川乙由
門川は日光山より鴨足草 山口青邨
雪の下名のらで寒し花の色 越人
雪の下短かき唄をくりかへす 細見綾子 雉子
雪の下細滝生れしかなしさよ 鈴木真砂女 夏帯
鬆のごとき路地の歳月ゆきのした 佐藤鬼房
鱒池の水ためらふにゆきのした 石川桂郎 含羞
鴨足草一叢おいて声かはす 飯島晴子
鴨足草天津磐境石囲む 右城暮石 句集外 昭和五十四年
鴨足草雨に濁らぬ泉かな 飯田蛇笏 山廬集



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