野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

釣鐘状の白い花が鈴なりに咲く「エゴノキ」(春の花 21-94)

2021年05月19日 07時45分06秒 | 

釣鐘状の白い花が鈴なりになる「エゴノキ」。もうほとんど散ってしまったのが残念だ。学名Styrax japonicaからも明らかなように日本原産種。万葉時代から親しまれてきた花とは意外な感じがする。果実の皮に毒があるのでドクノミという別名があるが、ほかにもチシャノキ、ロクロギ、セッケンノキなどの多数の別名がある。花が散るときはとても美しい。「えごの花散るとめどなくとめどなく 清崎敏郎」。

(2021年春 川崎市)

■春の花シリーズ

「サクラソウ」(春の花 21-01)
「ワスレナグサ」(春の花 21-02)
「ヒメツルソバ」(春の花 21-03)
「レウィシア」(春の花 21-04)
「オオキバナカタバミ」(春の花 21-05)
「スイート・アリッサム」(春の花 21-06)
「ドウダンツツジ」(春の花 21-07)
「カントウタンポポ」(春の花 21-08)
「ホウキモモ」(春の花 21-09)
「アリウム・トリケラトゥム」(春の花 21-10)
「シャガ」(春の花 21-11)
「チョウセンレンギョウ」(春の花 21-12)
「キブシ」(春の花 21-13)
「キランソウ」(春の花 21-14)
「アネモネ」(春の花 21-15)
「タネツケバナ」(春の花 21-16)
「ヘビイチゴ」(春の花 21-17)
「山吹」(春の花 21-18)
「ホトケノザ」(春の花 21-19)
「海棠」(春の花 21-20)
「セイヨウシャクナゲ」(春の花 21-21)
「ホウチャクソウ」(春の花 21-22)
「ラミウム・ガレオブドロン」(春の花 21-23)
「キツネノボタン」(春の花 21-24)
「ビオラ・ソロリア・プリセアナ」(春の花 21-25)
「シロヤマブキ」(春の花 21-26)
「 アニソドンテア・マルウァストロイデス」(春の花 21-27)
「オランダミミナグサ」(春の花 21-28)
「斑入りビンカ・マジョール」(春の花 21-29)
「チエリーセージ」(春の花 21-30)
「スズラン」(春の花 21-31)
「ユウゲショウ」(春の花 21-32)
「レンゲ」(春の花 21-33)
「フジ」(春の花 21-34)
「シラン」(春の花 21-35)
「ヒメウツギ」(春の花 21-36)
「ナルコユリ」(春の花 21-37)
「アヤメ」(春の花 21-38)
「ナデシコ」(春の花 21-39)
「クレマチス」(春の花 21-40)
「シラー・カンパニュラータ」(春の花 21-41)
「ブルビネ・フルテッセンス」(春の花 21-42)
「ヒメライラック」(春の花 21-43)
「シラー・ペルビアナ」(春の花 21-44)
「サボンソウ」(春の花 21-45)
「スパラキシス」(春の花 21-46)
「ウツギ」(春の花 21-47)
「ハマナス」(春の花 21-48)
「コデマリ」(春の花 21-49)
「シロツメクサ」(春の花 21-50)
「スズメノテッポウ」(春の花 21-51)
「モッコウバラ」(春の花 21-52)
「ムラサキツユクサ」(春の花 21-53)
「ヤマオダマキ」(春の花 21-54)
「アジュガ」(春の花 21-55)
「ハナミズキ」(春の花 21-56)
「オオアマナ」(春の花 21-57)
「ストロベリートーチ」(春の花 21-58)
「タツナミソウ」(春の花 21-59)
「オガタマノキ」(春の花 21-60)
「オランダガラシ」(春の花 21-61)
「ハハコグサ」(春の花 21-62)
「陽光桜」(春の花 21-63)
「アグロステンマ」(春の花 21-64)
「アーモンド」(春の花 21-65)
「マツバウンラン」(春の花 21-66)
「緑桜」(春の花 21-67)
「ノムラモミジ」(春の花 21-68)
「コヒガンザクラ」(春の花 21-69)
「コマツヨイグサ」(春の花 21-70)
「おかめ桜」(春の花 21-71)
「アカツメクサ」(春の花 21-72)
「ヒルザキツキミソウ」(春の花 21-73)
「ヒルガオ」(春の花 21-74)
「クサイチゴ」(春の花 21-75)
「シャリンバイ」(春の花 21-76)
「淡墨桜」(春の花 21-77)
「サルビア・ミクロフィラ 'ホットリップス'」(春の花 21-78)
「テイカカズラ」(春の花 21-79)
「マツバギク」(春の花 21-80)
「スイカズラ」(春の花 21-81)
「キソケイ」(春の花 21-82)
「オオキンケイギク」(春の花 21-83)
「ナワシロイチゴ」(春の花 21-84)
「オルレア」(春の花 21-85)
「ヘラオオバコ」(春の花 21-86)
「キンポウゲ」(春の花 21-87)
「メキシコマンネングサ」(春の花 21-88)
「ノイバラ」(春の花 21-89)
「ヤブデマリ」(春の花 21-90)
「ホメリア」(春の花 21-91)
「キツネアザミ」(春の花 21-92)
「ゴデチア」(春の花 21-93)

■早春の花シリーズ001~055はこちらをごらんください。

エゴノキの基本情報
学名:Styrax japonica
和名:エゴノキ  その他の名前:ロクロギ、チシャノキ
科名 / 属名:エゴノキ科 / エゴノキ属

特徴
エゴノキは日本全土に分布する落葉樹です。5月から6月にかけて小枝の先に短い総状花序を出し、釣り鐘状の白い花を下向きにつけ、秋には卵形の果実が熟します。樹形は野趣に富むことから、雑木の庭の植栽材料としてよく利用されるようになりました。花や葉に変異のあるものが見られ、ホソバエゴノキ、テリハエゴノキなどの変種があるほか、萼がピンク色のベニガクエゴノキや小花のヒメエゴノキなどは品種として扱われています。古くから親しまれてきた万葉植物の一つで、和名の由来は、果皮が有毒でえぐみがあることによります。昔はこの果実をすりつぶして川に流す漁法が行われていたといいます。

基本データ
園芸分類 庭木・花木
形態 高木 原産地 北海道、本州、四国、九州、沖縄
草丈/樹高 7~8m 開花期 5月~6月
花色 白,ピンク
耐寒性 強い 耐暑性 強い
特性・用途 落葉性,耐寒性が強い,盆栽向き

えごの花 の例句 

えごの花かかりて蜘蛛の絲見えず 松本たかし
えごの花げに幻に住むこころ 野見山朱鳥 愁絶
えごの花こぼるる中へ舟を入れ 山口青邨
えごの花こぼれて雨にまみれたる 清崎敏郎
えごの花ながれ溜ればにほひけり 中村草田男
えごの花なぜ母の爪想ふのか 佐藤鬼房
えごの花の香をよぎりたる配膳車 石田波郷
えごの花一切放下なし得るや 石田波郷
えごの花一点白し流れゆく 山口青邨
えごの花不良少女が見てをりぬ 星野麥丘人
えごの花妻置きざりに旅し度し 右城暮石 上下
えごの花径も夫人の影も青し 藤田湘子 途上
えごの花待つことは即祈ること 星野麥丘人
えごの花散りて流れて古里よ 山口青邨
えごの花散りて重なることもなく 清崎敏郎
えごの花散るとめどなくとめどなく 清崎敏郎
えごの花流るるが見ゆ二階より 山口青邨
えごの花遠き清瀬となりにけり 岸田稚魚 紅葉山
えごの花遠くへ流れ来てをりぬ 山口青邨
えごの花鹿に池みちありにけり 岡井省二 山色
えごの落花も踏まず退院などせめや 石田波郷
えご咲けば父見舞ふ母を憶ひ出でむ 石田波郷
えご散るやうすくらがりに水奔り 鷲谷七菜子 銃身
えご散るや日の重たくなれる刻 岸田稚魚 紅葉山
えご散るや田水はつねに新らしき 松村蒼石 雪
えご散ればわが庭池のあるごとく 山口青邨
これからの雨には腐つえごの花 後藤夜半 底紅
上の瀬は夕日の坩堝えごの花 佐藤鬼房

 



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