フルート吹きのほっと一息

フルートのこと、音楽のこと、作曲家のこと。そして愛犬トム君との日々。
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笛に従う

2018年12月24日 | レッスン室から

フルートを吹くと言っても演奏に至るまでにはいろいろ条件が必要だ。健康な体を持つ。フルートを購入する資金力がある。リズムの表裏を感覚的に理解できる。音楽の時代様式の細かい知識を持つ。などなど必要なことはいろいろあるけれどフルート教室での初級の一番の関心は発音の技術を身につけるという事だ。

「良い音」という言葉はそこら中に浸透していて始終耳にする。貴金属のフルートはそうそう簡単に劣化したり風化したりしない。良い出会いが必要でありそれぞれの笛が持つ性格の違いはあるだろうけれど手に入れたらその笛と仲良くするのが一番。楽器に依存しても意味がない。私に言わせればその笛の持っている最良の響きを導き出すことが大切で人がフルートに合わせなければどうにもならない。そのフルートが持つ振れる幅を考えなければならない。

基礎練習をしながらピアノとは何だろう?フォルテというのはどういう状態だろう?などと考える。「ピアノに聞こえる」「フォルテに聞こえる」という現象にを引き起こすために「弱く吹く」「強く吹く」「弱い音」「強い音」というのはフルートでは無効な考え方の部分がある。打鍵楽器なら結構イメージと実際は近いものであるけれどその点でフルートは全く違いそしてとても難しい。それ以外の技術に関しても考える点はたくさんある。無条件に出来る天才ならばともかく私などは常に具体的に考えなければ先に進まない。

あらゆることが足りなくても多すぎてもいけないのだ。常に丁度良い状態を探している。どう考えたらどう反応するかというのは人それぞれだが笛と仲良くなる道筋は最後は自分で見つけるしかない。笛の要求通りに人間が反応できるようになってきたらシメたモノ。美しい音楽と一生語り合える。

イエス様にも感謝しよう。おめでとうございます。メリークリスマス!