演奏をyoutubeに載せました。
8分強あります
Kishio Hirao / 平尾 貴四男 Sonatina for flute and piano (1941)
1907年、明治40年生まれで慶応大学卒業後。20代後半に5年も音楽で身を立てるためにヴェルサイユに留学するという環境。1930年代のことなのだ。この人はどういう立場のお家の人なのだろう?志の高いスーパーセレブよね・・・。
そしてクリューネルにフルートを習ったなんて夢みたいなお話。作曲も対位法も指揮も勉強して日本に帰ってきて1941年昭和16年に34歳で世に出したこのフルート作品はとても和のテイストだ。ヴェルサイユは感じられない。
ただ・・・。容易に想像できることは日本人としてのアイデンティティーを強く自覚したのだろうなということ。浮世絵が人気のフランスでは、東洋的な神秘的なこの作品に「面白さ」を感じられたのではなかろうか。作品はクリューネルも目を通したのだろうか?
日本人にとっての日本の音楽とヨーロッパから見る日本の音楽は違う感覚で聴こえていたと思う。日本人として現代邦楽に誇りを持ちたい。
平尾貴四男さんについてはここが詳しいです。