私は両親が成人式のお支度をしてくれず
だからと言って、姉のように貯金をして
自分で支度をするようなバイタリティもなく
学費を出してもらった引け目もあって
結局、成人式に行くことができませんでした
その事が、その後20年近く
心の傷になっていました
成人式に、当たり前に出席した友人は誰もが
会場の外で喋ってるだけだったと言っていましたが
内容などどうでもよくて
ただ、天気がとてもよかったあの日
私は、とても惨めで悲しかったのです
その思いは、厄介なことにその後20年どんどん肥大化し
凝り固まり、毎年成人の日が来ると
艶やかな振り袖に身を包み、楽しげに街を行く
可愛らしい女の子達を見るだけで
胸が締め付けられて、舌を噛んでいないと
涙が溢れそうになるほどでした
そんな風に、拗らせきった私ですが
その日から27年もの歳月が過ぎて
とうとう娘が、成人式を迎えました
正直に言うと、すっかり楽になったわけではなく
まだ、傷跡はあるのですが
随分と気持ちは軽くなり
娘の晴れ姿はもちろんの事
彼女の友人や、道行く女の子達の
艶やかさに見惚れて、心の底から
可愛らしいなと思えるようになりました
こんなふうになれたのは
やはり家族のおかげです
人間生きていれば誰だってトラウマの１つや２つある筈
私にそれを克服する力をくれたのは
旦那さんと娘という家族です
2人が、もっともっとシアワセな場所に連れてきてくれて
悲しい思いを手放す事が出来た気がします
こんな甘ったれなオバさんじゃ
私の目指す素敵な女性には程遠いな
もっと、自分を磨かなきゃ
そう思った、今年の成人の日でした。