ことばを鍛え、思考を磨く 

長野市の小さな「私塾」発信。要約力、思考力、説明力など「学ぶ力」を伸ばすことを目指しています。

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英語入門教材

2006年12月31日 | ことば・国語
少しだけ雪が降りましたが、例年に比べれば穏やかな長野です。
中3生が「雪がないと気持ちが引き締まらない。」と言っていました。
その気持ちわかります。年末に雪がないと何だかシャキッとしません...。

さてさて...。
前回の記事からずいぶん間が空いてしまいました。
冬期講習の前半が終わったので、久々のアップです。

実は冬期講習に間に合わせようと、英語入門のオリジナル教材を作成していたのです。
今の中学の英語教科書は初めから慣用的な会話表現が多く、文法の説明はほとんどありません。
「使える英語」を意識するあまり、たとえば I am も定着していない段階からすぐに I'm が登場します。
特に中1生の混乱ぶりは相当なものでした。

聞けば、「主語」や「動詞」についてもきちんと習っていない(あるいは忘れている)とのこと。
日本語でさえ「主語」がわかっていない子が大半でした。

既存の教材で使えるものを探したのですが、なかなかこれというものが見つからず、それならと自作することに...。
以前少し手がけてあったものを元に、日本語を使った「主語」「動詞」「目的語」の勉強からスタートする英語入門教材ができました。

と言っても、時間が足らずに未完の状態です。
英語の語順や人称代名詞を経て、be動詞、一般動詞(3単現含む)の否定文まではできたので、あとは疑問文だけなのですが...。
あ、それと前置詞の勉強も少し入れたいなぁ...。

冬期講習では中1はもちろん、中2にもやらせています。
まだ日本語だけの箇所を学習中の子が多いですが、予想通り「主語」「動詞」には苦労しています。
特に日本語で省略されている主語を補ったり、be動詞を付け足したりする作業が難しいようですね。
この日本語部分をかなり厚くしたつもりなのですが、基礎的な問題をもっと増やしてもいいくらいかな、と思っています。

何とか初歩の段階で、英語の構造や発想を少しでも体得してもらいたい。
そんな教材の完成を目指して、今後も生徒の反応や成果を見ながら修正を重ねていきたいと思います。

p.s.今年も1年、ご愛読ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。


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いかにラクして計算するか

2006年12月06日 | 学習一般
a=√3-2,b=√3+2のとき、a^b+ab^の値を求めよ。(^は2乗)

こういう問題が出ると、いきなりaやbに数値を代入し始める子がいる。
もちろんそれでも答は出るが、途中の計算が複雑になり、そこで計算間違いをする危険も大きくなる。
口を酸っぱくして「まず式を簡単にしてから」というのだが、直らない子はいつまでも見た瞬間に代入する。
先に与式をab(a+b)と因数分解すれば暗算でも解けるのに...。

×10や×100、÷100なども、いちいち割り算の筆算をする。
「2kmの4/5は何km?」と聞かれると、わざわざ2kmを2000mにしてから4/5を掛け、1600mをまた1.6kmに直す。
20x+60y=1200...①と6x-18y=180...②の連立方程式では、①×3と②×10として大きな数で計算する。

×10や÷100なら0を増やしたり小数点の位置を移動させるだけでいいし、2kmの4/5ならそのまま掛けて分数で8/5kmと答えればそれで終わりだ。
連立方程式は、①÷20、②÷6とすればうんと小さな数の計算になる(←両辺を大きくすることばかり考えている子が多い...)

要領が悪いというか、工夫が足りないというか...。
つまりは計算のセンスが育っていないということになるのか...。

数学の計算はいかにラクするか、ラクな形にできるかがポイントだと思う。
もちろん習い始めは地道な計算方法でじっくり学ぶべきであり、ハナからやり方だけを教え込むことは避けなければならない。
しかし、いつまでも上記のような遠回りを繰り返す子には、おる程度意図的に気づかせたりアドバイスすることも必要となろう。

小学校の教科書では、そのあたりの説明はないのだろうか?
...と思って調べてみたら、ちゃんと書いてある。
1200×150などを筆算でやる場合も、位を揃えずに0をどけておいて計算し、後から0を3つ足す方法が載っている。
なのに中学生になっても、0×1200をいちいち計算(?)してわざわざ0000と書く子が多いのはなぜなのか...。

様々な原因があるのだろうが、機械的に筆算をしたがる一因は、前にも書いた小学校での小数計算重視の傾向にあるのかも知れない。
小数ではどうしても筆算に頼ることが多くなる。
171÷456を小数で求めようとしてそのまま筆算にすると、計算が大変になる。
これは171/456と分数にして約分すれば3/8となって終わりである。
どうしても小数にしたければ、ここまで来てから3÷8を計算すれば簡単に0.375が求められよう。

この過程での約分の重要性がわかれば、171÷456のままで双方の数を3で割ってもいいということに気づくのではないか。
そこから発展すれば、20÷0.4は200÷4と同じだし、14÷3.5は28÷7で計算すればいいということが直観的にわかるレベルまで、早い時期に到達できるかも知れない。

私はとにかく筆算(特に割り算)をしたくないので、できるだけ分数を使うし、もっとラクに計算できる方法はないかと常に探している。
756円の物を買ったときに1056円とか1060円出すのも、小銭が増えるのがイヤであると同時に、自分がお釣りの計算をしやすいからである。

できれば中学に入る前に、ラクに計算するためにはどんな工夫をしたよいか考える習慣を身につけさせたいものだ。
やはり結局は、数量感覚を育てることが重要になるのかな...。


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お詫び

2006年11月08日 | 学習一般
前回の記事「必修科目未履修問題」については、ブログ上やメールで大きなご批判の声を頂きました。初めはカチンと来て反論しようとしましたが、そこでまともに反論さえできない自分に気がつきました。コメントを頂いた方にも失礼なレスで逃げていただけです。

皆さんのご批判を反芻してみて、そのどれもが深い考察の元になされたものであることを実感し、ようやく目が覚めました。

よく調べもせず、深く考えもせず、また人の意見の根拠に思いを巡らすこともなく、偉そうに断言する記事を掲載したことを心からお詫び申し上げます。特に、学習指導要領を変えればいいという意見は「言語道断である」と書いた部分は、多くの方のご意見を冒涜したものであり、また不快感を呼び起こす表現でした。申し訳ありませんでした。

顧みれば前回だけではなく、最近の私の記事は、独りよがりで格好をつけているだけの薄っぺらなものが多かったと思います。人の忠告に耳を傾けようともせず、ただ一人で生意気なことを書き並べていただけです。言葉にこだわるブログでありながら言葉の重みがわかっていなかった、論理的思考の大切さを訴えながら自分が実践できていなかったのだと思います。

なお、今回の件を反省するため、勝手ながら今月いっぱい新たな記事のエントリーを自粛させていただきます。また再開後も、確かな根拠なき暴論は二度と掲載しないとお約束いたします。

多くの方々にご迷惑をおかけし、本当に申し訳ありませんでした。



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必修科目未履修問題

2006年11月02日 | 学習一般
この問題が全国的になってから、やはり一言書き残しておかなければと思いながら一週間が過ぎた。
対象者のあまりの多さに、当初救済策は考えないと言っていた政府も、ここに来て必要な時間数を削減する「徳政令」の適用を考え始めた。

マスコミの論調としては、生徒がかわいそう、生徒に負担のないようにというものが多いと感じる。
補習のうち何割かは大学入試が終わった春休みに行うことになりそうだ。

しかし、これでは学習指導要領を遵守してきちんと履修させてきた学校、学んできた生徒が馬鹿を見る。
今でさえ、なぜそういう立場の人間からもっと声が上がらないのか不思議なくらいだ。
入試までに正規の時間数を履修した生徒は、受験で優遇されるような措置を大学側は考えてもいいのではないか。

この問題は多くのブログでも採り上げられているが、気になる論調のものも少なくない。
一つは「なぜ世界史を必修で学ばなければならないのか」というもの。
これは論点のすり替え以外の何物でもない。
何が必修かという問題ではないのだ。
では、日本史が必修なら意見が変わってくるのか?
世界史と共に多くの高校で未履修が続出している「情報」についてはどう考えるのか?

もう一つの気になる論調は、学習指導要領が現実に即していないのであり、現場の実情に合わせて変えるべきだというものである。
これについては言語道断であると断言する。

言うまでもなく、高校は大学入試のためにあるのではない。
義務教育を終えた者が、さらに広い、あるいは深い教養を身につけるための高等学習機関である。
今の日本は「教養」を軽視しすぎているのではないか。
大学の「教養課程」も絶滅しつつある。
生物をろくに学ばないままでも医者になれる教育システムは、根本的におかしいのではないかと思う。

大学入試に直結する教科だけを効率的に学べばいいという考え方の高校が増えれば、やがてそれが中学にも降りてくる。
高校入試に必要なことだけ...。
小学校では中学で必要なことだけ..。
そう望む親や子が増えてきても不思議はないだろう。
かくして、まともな教養もない、人格的にも未熟な若者が量産されて行く...。

少し極論に過ぎたかも知れないが、今回の問題の根はそれだけ深いものだと思う。
私は、高校は本来やるべきことを徹底するべきだと考えている。
大学入試のことまで世話を焼く必要はない!
学校に面倒を見てもらわなければ入試にも対応できない生徒は、大学へ行く資格などないということだ。
入試に関係ない科目も履修しながら、一方で自分で受験勉強もきっちりできる。
そんな自立した生徒だけが大学生になれる...それが本当の姿だと思うのだが...。


長野県内でも多くの高校で未履修が明らかになった。
いわゆる進学校が名を連ね、そうでない高校の方がきちんと履修させている傾向が強い。
この状況をどう思われるだろう。
やはり進学校はそれなりの受験対策をしてくれている、と再認識するだろうか。
私はむしろ、だったら自分の子には「そうでない高校」で学んでもらいたい。
受験テクニックより幅広い教養を身につけてほしいと考える。

それにしても、歴史と伝統のある県内のトップクラスの高校がすべて未履修問題を抱えていたのは残念である。
ウチは高校のやるべきことをやるのみ、という気概を持った有名校が一校くらいあってほしかった。


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系統立てて覚える

2006年10月26日 | 学習一般
私の趣味の一つである「投扇興」では、扇を投げた後の扇と蝶(的)、枕(台となる箱)の位置関係により得点が決まります。
点数はマイナス20点からプラス50点まで...。

当然のことながらよく出る形は点数が低く、初級者は1試合10投しても0点や1点、せいぜい4点の技がほとんどです。
長くやっていても8点や11点が多くなるくらいで、30点とか50点はよほど運に恵まれないと出すことができません。
もっとも、ビギナーズラックで、初めてやった人が50点を出すことも珍しくはないのですが...。
(投扇興について詳しくは「ブックマーク」の(趣味のページ)を参照願います。)

で、競技をするためには、どういう形のときに何という名前の「役」になり何点貰えるか(これを「銘定」と言います)を覚えないと話にならないわけです。
初めは知っている人に一々判定して貰えば済みますが、自分が出した形が何なのか自分でわかった方が楽しいし、そうなれば行司(審判)もできます。

月例の練習会では皆さんに絵入りの銘定表をお渡しし、実戦の中で判定の仕方を詳しく解説しているのですが、面白いことに、すぐ覚えてしまう方と何ヶ月経っても迷っている方がいらっしゃいます。

私自身は何でもすぐに凝る方なので、ネットで調べたり、迷ったときはベテランの人にメールで相談したりして、あっと言う間に40種類(+加点バージョン8種類)の銘定を覚えてしまいました。

私の所属している流派では、それぞれの形に源氏物語の巻の名(ex.須磨、若紫、夢浮橋)が付いているので、その名が付いた由来(見立て)まで考えると記憶に残りやすくなります。(←かなりコジツケ気味のもありますが...)

そして何よりのポイントは系統立てて覚えること。
一つ一つバラバラに覚えていたのでは嫌になるし、試合中のとっさの判断にも支障を来します。

まず全体を大ざっぱに分けて代表となる銘定のもとにまとめます。
「絵合(えあわせ)」系(扇も蝶も落ちて重なる)、「御幸(みゆき)」系(扇が枕に立てかかる)など...。
あとは、何がどうなったら違う銘定になって得点が上がるのかを理解すればいいだけです。
よほど特殊な形だけは別に覚えなければなりませんが、これでよく出る形は完璧に記憶できました。
大会でも何とか行司を務めることができましたよ。

学校の勉強でも、覚えなきゃ始まらないことはたくさんあります。
図形の定義や定理、気体の性質、岩石の特徴、気候の特色、そして様々な歴史や公民の用語...。
もちろん漢字や英単語もそうですね。

すべてに言えることではないかも知れませんが、ここでもやはり一工夫があれば記憶の定着が違うのではないでしょうか。
概念の階層を分ける、大きくグループ分けする、そしてその中で共通点と相違点を明らかにしながら一つ一つの対象を配置する。
覚えるってつまり、頭に描いた絵図の中にそれぞれの居場所を見つけてあげることだと思うのです。

たとえば台形と平行四辺形の違いを明確にし、長方形、ひし形、正方形を平行四辺形の概念の中に位置づけする。
気体の性質なら、まず水によく溶けるか否かで分類し、さらに空気より重いか軽いかで分ける。
言葉を覚えるときは類語や反意語もついでにマークする。

こんなことを心がけるだけで勉強の能率は違ってくるのではないでしょうか。
何も○○式などという記憶術に頼らなくても、一般的なレベルでの覚える作業は、工夫次第で誰でも得意になれる気がします。
その工夫の仕方をアドバイスするのも私たちの役割の一つなんでしょうね...。


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