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遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

舛成孝二監督『宇宙ショーへようこそ』(2010年)

2024-01-18 00:44:23 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2024/1/16

・ケンカ中の小学生の姉妹とその友人たちが、助けた犬型宇宙人に連れられて宇宙旅行を楽しむうちに、巨大な宇宙ショーの裏にある陰謀に巻き込まれてしまう話。

・書いてみると、ちょっと浦島太郎っぽい。

・小学生女子の部屋にダンベルみたいものが見えているシーンは、さりげない人物紹介になっていて好き。

・自転車の二人乗り、急な下り坂、T字路、石垣で左右からくる自動車が見えにくいというシチュエーションが怖い。ちゃんと速度落とせ。

・子供たちが普通を逸脱していないところが好き。

・一番年長と思われるキヨシは実際しっかりしているし、大人にも頼りにされている。いいやつなんだけど、少しだけ背伸びをしている感じが味わいになっている。

・「働く」という判断がすぐ出てくるのはすごい。

・もう一人の男子、コウジは宇宙が大好き。声変わりもしていない子供なのに、キヨシが周りに気を遣う少年であることを見抜いている。賢くて優しい。将来、大成してほしい。

・話の軸はナツキとアマネの姉妹が仲直りすること。二人が成長していくにつれて、お互いへの認識が変わっていき、だんだん嚙み合わなくなる。

・似たようなことはどこの兄弟姉妹でもあると思う。

・話が宇宙を巻き込む大事件のクライマックスに発展しても、この軸が全然ブレていなかった。

・月の裏側にあんな目立つ都市ができていたらさすがにわかるだろうとは思うけど、さんざん他作品でも見てきた設定なので、たぶんツッコんだら負け。

・それなりの忖度はあるし、偶然要素が大きいとはいえ、後半のパワーアップの理屈がしっかりしていて、ただの小学生でもちゃんとヒーローになれている。

・作中の宇宙ショーのビジュアルがすごい。

・『映画大好きポンポさん』の紹介で本作を見たけど、コルベット監督が半ば引いているのもわかる。

・月の住人やショーの観客、乗り物、建物、その他もろもろ、一個一個、一人一人を考えて描いているんだと思うと、気が遠くなる。

・月の入場許可証を身に着けると、周囲の宇宙語が日本語変換されて見える設定。見え方がスマホのカメラを使った翻訳機能みたいだった。2010年だから相当早い。

(U-NEXT)

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湯浅政明監督『犬王』(2021年)

2024-01-16 21:59:49 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2024/1/15

・平家の歴史を唄う琵琶奏者と、有力な猿楽の家に生まれた異形の者が、当時としては斬新すぎる音楽パフォーマンスを披露して人気を得る話。

・湯浅監督の作品は『マインド・ゲーム』を見ていた。

・話の構造や展開よりも映像表現に特徴のあるイメージ。

・本作も映像表現が際立っている。特に水の表現と印象画風の抽象表現、犬王序盤のうねうねした動き。「特に」と書いたのに、全然絞れない。

・モネが白内障を患っていたという話を思い出したけど、関係あるのかな。

・序盤、室町時代の市井の人たちの生活描写も細かくて楽しい。ほぼ全員、歯並びが悪い。

・船が沈没した水の中に子供が潜って金目の物を持ち出そうとするのもそれっぽい。

・その代わり、音楽パフォーマンスのパートになると急に現代的になる。

・どう考えても琵琶と打楽器であんな音にはならない。

・あとで湯浅監督のインタビューを聞くと、観客が感じた衝撃を再現するとああいう感じになるんじゃないかというようなことを言っていた。

・たしかに訓練された歌声やダンスは本来日常からかなり遠いところにあるので、テレビやネットの発達していない当時の人には刺激が強いというのはわかる。

・なんでも事実に即していればいいとは限らない。なにを指針にすればいいのかは難しい。

・あの手この手で客の期待に応えようとする様子や、つまらない現行の表現全般への反発は共感しやすい。

・ベースにあるのは実在する現代の舞台表現の組み合わせだけど、画風のバリエーションで、実写ではできない見え方になっている。

・異形の者がホントに異形。この造形と動き、どこから思いつくんだろう。

・話は誰が見てもわかりやすいとまでは言いにくいけど、大枠を拾えれば迷子にはならない。

・印象的な映像表現の下に、平家の歴史という重厚な下地がある。

・とはいえ、時間の流れのなかに埋もれそうになる人々の話は、最近よく見かけるテーマのような気がする。

・結局、犬王が美男子だったのかどうか、当時の観客はどう感じたんだろう。

・マスクを取るタイミングって難しい。

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ティム・バートン監督『チャーリーとチョコレート工場』(2005年)

2024-01-12 23:50:35 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2024/1/12

・貧乏な家の少年チャーリーが、不思議なチョコレート工場の招待券を手に入れて、工場長のワンカに工場内を案内される話。

・大まかな話の展開は『夢のチョコレート工場』と同じ。

・さすがに見た目が新しい。チャーリーの家が傾いている。貧乏表現でも遠目だとおしゃれに見える。

・展開は同じでもいろいろ違うところはある。

・一番重要そうな違いはワンカの人柄。

・ジョニーデップが演じているだけあって、人見知りで繊細そうな性格になっている。

・あと、心の傷を抱えている。役者にはあってるけど、「~のはじまり」とはつながっていないような。

・最後のひねり方も好きというか、「夢の~」の時よりも腑に落ちる感じ。本作が初見なら見流したくらい自然。

・あと、今だったらヤングケアラーとして従事する、かわいそうな子供的な方向で別の描き方があるのかも。それ、「~のはじまり」のヌードルなのか。

・ひどい目に遭うためだけに出てくる他の子どもたちはクソガキ度が控えめになっている。

・結果、不憫さと理不尽さが増している。

・たぶん原作準拠だと思うけど、ひどい目の遭い方が同じなので、あまりクソガキ成分が薄まると困る。

・ウンパルンパがワラワラ出てきて歌うところは楽しいんだけど、悪意が強い。

・リスの集まり方が完全にホラー。作品の雰囲気的にグロくならないのはわかるけど、うまくコミカルな方向に落としたと思う。呆然としているお父さんが切ない。

・ブルーベリーの女の子も、あの流れでガムをガマンするの無理だと思う。なのに、ほんと酷いことになっていて、最後も無事でよかったという感じでもない。

・そのお母さんの決め顔は好き。人に見せる用の顔の角度とか意識している感じ。

・全くその後が触れられてなかった「夢の~」よりはマシかもしれないけど、あの子ら、ちゃんと日常生活に戻れたんだろうか。

・ウンパルンパの見た目はとても人工的な感じがするので「夢の~」「~のはじまり」のデザインの方が好き。

・シャラメの最新作「~はじまり」で、過去二作の何を拾って何を拾わなかったのかの見比べが楽しかった。

(U-NEXT)

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メル・スチュアート監督『夢のチョコレート工場』(1971年)

2024-01-11 13:00:00 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2024/1/10

・少年チャーリーが、世界的に人気のチョコレート工場に招待され、工場長のワンカに認められる話。

・工場の招待券はたったの五枚。

・ワンカのチョコレートは非常に人気があり、謎が多いため、世界中で招待券の争奪戦が発生する。

・前半半分は、チャーリーが招待券を獲得して工場に招待されるところまで。

・残り招待券の枚数が、カウントダウンの役割も担っていて、見ている側の緊張感を保つのに役立っている。

・最初の四枚は、どう見ても性格に難のある子供たちが親の力を利用して獲得する。

・厳密には違うかもしれないけど、社長権限で買い占めたチョコレートを従業員に探させる様子がひどい。

・たぶんチョコレート本体は廃棄されている。そういう既視感あることをすごい規模でやっていて、見ているだけで罪悪感に苛まれる。

・1971年の映画なのでたぶんCGは使われていない。

・今の感覚で見ると、不思議なチョコレート工場の造形に苦労している感じはする。よく言えば牧歌的な仕掛けでほほえましい。

・どこで超自然的な感じを出すかというと、ジーン・ワイルダー演じるワンカの動き。

・階段を降りそうで降りなかったり、一般人の一般的な動きとは異なる奇妙な動きで非現実感を演出していた。

・ダンス(的な動き)と超自然的なことは相性がいい。

・少年と祖父の仲良しな感じは好ましい。「“金の券”のせいでチョコがまずいね。」

・ウンパルンパが増えている。よく見るとそれぞれに個性があってかわいいけど、「~はじまり」のような毅然とした雰囲気はない。

・ワンカ一人で運営できないし、普通の人間が働いていたら非現実感が消える。ウンパルンパは絶妙。

・いくらわがままなクソガキだからって、ワンカのやっていることはとてもひどくって、実は極悪人なんだと思っていたら違った。腑に落ちない。

・確かにチャーリーは他の四人に比べてはるかにマシなんだけど、認められるまでのプロセスは強引だと思うし、もろもろノリでごまかされた感じはする。

(U-NEXT)

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パーシー・アドロン監督『バグダッド・カフェ』

2024-01-01 22:54:57 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2023/12/31

・夫と喧嘩別れし、砂漠の真ん中で孤立してしまった女性がさびれたモーテルに滞在しているうちに、自身と関係者たちの心が改善していく話。

・最初はこの大柄なドイツ人女性ジャスミンがまさか重要人物だと思ってなくて、しばらくどこに向かっている話なのかと戸惑う。

・いくら回復していく話だからと言って、物語冒頭の人々の荒みっぷりがひどい。

・それでいて何か既視感がある。普遍性のあるダメな人たちなんだと思う。

・特にモーテルのオーナーであるブレンダは、身近な人を片っ端から攻撃していく。そして返り血を浴びている。

・その娘のナメ腐った態度。毒のある生物に唯一の耐性を持つ生物みたいに見える。カクレクマノミ。

・ブレンダの掃除している様子が不思議とかわいい。

・人との関係性で荒み切ったブレンダと、孤独に傷ついているジャスミンが交わることで事態が好転する。

・お互いが二人の急所をピンポイントで刺している。

・そんなにうまいことパズルのピースがハマることなんてあるんだろうかとは思わないでもないけど、とにかくそういう奇跡が描かれている。

・ブレンダの家族たちが簡単に懐くのも都合がいいといえばいいんだけど、タトゥーのお姉さんが出ていくところでバランスとっている感じ。うまい。

・モデルになるたびに、じわりじわり性的になっていくの笑った。果物がだんだん卑猥なものに見えてくる。

・画家のおじさんが頭に巻いている布が出てくるたびに変わっていくのも楽しい。

・繰り返されるブーメランのシーンは、そのまま循環の象徴なんだと思うけど、フェイントとしても機能していて気が利いている。

・女二人が急激に仲良くなりすぎて逆に不安になる。

・手品だって、そんなに飽きられずに続かないだろうし、いつか反動があるんじゃないかと思ってしまう。

・なので、ジャスミンが出ていくことになって安心していたら、すぐに戻ってくる。

・そんなことを思っていても、再会シーンはあっさりしていてそのシンプルさに感動してしまう。

・このあと、二人が倦怠期みたいになってもそれはそれでひとつの人生なんだと思えるようになった。

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ジョージ・ミラー監督『ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊』(2011年)

2023-12-30 21:17:58 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2023/12/29

・巨大な氷山が衝突し隔離状態になったコウテイペンギンのコロニーを、前作の主人公マンブルと息子エリックが中心になって解放する話。

・異なる立場(というか種族)が一致団結して、大きなトラブルを解決するという構造。

・わりとオーソドックスで手堅い様式だと思うけど、どうしてこうなったと思うくらいバランスがよくない。

・たぶん一番の原因はオキアミ。

・サイズ的に話に絡みようがないし、実際、作り手も持て余していたように見える。

・頻繁に出てくるわりに、登場時のエフェクトはワンパターンで、彼らの会話の内容も変わり映えしない。

・あそこまでオキアミに人格を持たせるなら、エサである魚類にもちゃんと意思がないとフェアじゃない。

・例えば、オキアミの目線で、「どんな種族もみんな仲良く」というペンギンたちの欺瞞を指摘するようなことはできたと思うけど、そういう感じでもなかった。

・最初のほうでマンブルがゾウアザラシを助けるところはいい導入だったけど、どうしてあんなにゼニガタアザラシは扱いが悪いんだろう。同じアザラシなのに。

・パフィンというペンギンのフリをした鳥が出てくる。鳥に詳しい人は一目なんだろうけど、後で調べたらホントにペンギンっぽくて驚いた。

・自分より人気者だったパフィンの正体がバレたあとに、マンブルが嬉しそうにタップダンスを踊り出すところは、わりとかっこわるい。たぶん説明が足りてない。

・マンブルの見た目がまだヒナ仕様を引きずっていたのも残念。

・前作は内面含めて未成熟の表現でもあったからいいんだけど、今回は見た目の区別以上の意味がない。

・もう子供がいるんだから、成長させてあげてほしかった。

・結構集中を保つのが難しくて、コロニー内の人間がどうだったのか把握できていない。

・トウゾクカモメなんて酷い和名つけられていてかわいそう。やつらだって一生懸命生きているのに。

・高いところから落下するのが、一大事なのかそうでもないのかがよくわからなかった。

・この時期、監督は大変だったんだろうなと、怒りのデスロードの口述筆記の内容を思い出して余計なことを考えてしまった。

(U-NEXT)

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ジョージ・ミラー監督『ハッピーフィート』(2006年)

2023-12-20 21:55:32 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2023/12/18

・コウテイペンギンのマンブルが、深刻な魚不足の責任を押し付けられてコロニーから追放されるが、追放先で原因と解決策を見つけて帰還する話。

・たしかに同じ監督の『マッドマックス 怒りのデス・ロード』っぽいと言われるとそんな気もする。少なくとも構成は似ている。

・主人公のマンブルだけ成長が遅いのか、羽の生え替りが中途半端でヒナ感を残している。

・ペンギン間の描き分けに苦労している感じはする。

・若干の違いは感じるものの、見た目だけでは主人公以外のコウテイペンギンの区別がつかない。

・現実的にコウテイとアデリーとイワトビが野生下で同じエリアに集まることはあるんだろうか。

・歌が下手だと軽んじられるのはともかく、ダンスをすると怒られるという社会が残念すぎる。

・手話の歴史の本に書いてあった、身振りは品がないので控えるように言われていた時代があった話と重なる。ほんとよくわからない。

・ディズニー映画『ウィッシュ』を見てからこの感想を書いているので複雑な気持ちになる。歌至上主義のペンギンコロニーが古臭い価値観扱いされている。

・とにかくアザラシ怖すぎ。ゼニガタアザラシかな。後で出てくるゾウアザラシとの扱いが違いすぎる。

・アザラシはああ見えて氷上でもそこそこ動けるから、相手がペンギンならそんなに後れを取らないような。

・一見、ペタペタ歩くペンギンとタップダンスは相性がよさそうだけど、雪の上で生身の脚を使って踊るので、いまいち気持ち良い音が出ない。

・動きは素敵だけど、期待している音の感じと少し違う。

・ペンギンたちが歌やタップで盛り上がっているだけならそういう世界観だと思えるけど、それらを見た人間たちが一緒に楽しんでしまうと、現実とファンタジーの境界線がうやむやになってしまって気持ち悪い。

・唐突に出てくる「ペンギン語」という言葉。

・アデリーペンギンのアミーゴズがかわいい。たぶん個性付けのために頭になんかついているので、ちょっとマカロニ系のペンギンかと思った。

・わりとペンギン描写がリアルなので、かえってファンタジーの部分が飲み込みにくい歪さを感じた。

(U-NEXT)

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川口潤監督『狂猿』(2021年)

2023-12-12 22:26:16 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2023/12/11

・プロレスラーでデスマッチファイターの葛西純が、2019年の長期欠場からコロナ自粛明けまでの生活と戦いを映したドキュメンタリー。

・個人的にデスマッチは大日本の試合を何回か見ているくらい。プロレス観戦自体だいぶんご無沙汰。

・そんな自分でも、クレイジーモンキー葛西純のキャラクターは強烈に印象に残っている。

・作中で藤田ミノル選手が言うには、デスマッチの「芸術点が高い」。まさに。

・最初は小柄ながらもガタイのいい若手だった。キャリアを重ねていくにつれ、髪型、コンタクト、ゴーグル、時には尻尾、極めつけが文字通り傷だらけの背中。

・こんなに見た目の情報量が多い人間はいない。

・プロレスは勝てばいいというものではないし、デスマッチは危険であればいいというものでもない。

・危険なことをやって、実際に血を流して、それでも紙一重のところで致命傷を避ける。どこまでがOKで、どこからがNGなのかが全くわからない。

・それがプロの仕事だとは言えるんだけど、他ジャンルでここまで直接的に体を痛めつけているプロがいるとは思えない。

・とにかく過剰で過激で血まみれの現場でも、そこには確かに表現の巧拙はあるし、一歩間違えば死ぬ状況だからこそ伝わってくるものもある。

・串で頬を横に貫通させたまま試合するの、ほんと痛々しくてイヤ。

・ホームセンターで凶器を物色している様子は映画『レスラー』を思い出させる。ほんとにやってるんだ。

・女性用カミソリ「ビューティーM」を「ビューティーマーダー」と呼んで、ビューティーMを模した大きな板にたくさん貼り付けた凶器。

・見ているだけで痛々しく、かわいらしくもあり、どういう感情になったらいいかわからなくなる。

・デスマッチやるような頭のおかしい人って世の中にそんなにいないから、試合中でも他のプロレスやスポーツと比較して仲良さそうに見える。同好の士という感じ。

・映像にも映っていたけど、筋肉が取れたりもするようだから、紙一重と言っても、ちょいちょいそのラインを越えてしまうこともある。怖い。

・自分が何か創作するときは、こういう人にも負けないように意識しなきゃと思うけど、だいぶん自信ない。

(U-NEXT)

▼本編でも取り上げられている試合について、ライターの橋本宗洋さんの記事。
濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER/カリスマ葛西純「世の中は無駄な血を一滴も流すな」 頬を串刺し、人間ダーツ…それでもデスマッチが“ただの残虐ショー”ではない理由(NUMBER WEB )

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野村有志監督『さようなら』(2022年)

2023-12-09 20:38:24 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

映画『さようなら』予告編その1

2023/12/8

・淡路島の小さな工場で、現状をそこそこ受け入れている社員柴田が、現状に満足できない社員たちによる犯罪計画に振り回される話。

・見ていると、昔、自分が出稼ぎで工場勤務していたころを思い出してしまう。

・コミュニケーション能力の低いおじさんたちが集まっていて、それゆえにギスギスしていた。

・あの狭い社会で関係性が固定しているのはつらい。

・そんななか、多少不愉快な思いをしていても、なんとなく受け流せる柴田のような人間も実際いる。生々しい。

・不快な職場環境描写とは裏腹に、演劇としての会話劇の面白さをうまいこと映像に移植している。

・会話の良さを軸に、見ている人間の意識を先取りしていくようなシーンの繰り返しも心地いい。

・加えて映像なので各々の表情がくっきり見える。いぶかしげな柴田と、はにかむ末田が好き。

・ママが何を言われても全く動じない。鉄壁。どんだけの修羅場をくぐっているんだ。

・だからこそ、後半の変化も効いてくる。変化というか、メッキがはがれていく。

・変化はママだけではなく、みんなそれぞれ少しずつ変化していく。

・変わりたい末田もクライマックスに向けてしっかり変わる。いい方向かどうかはわからない。

・別に変わろうとしていない柴田も変わる。

・時計を受け取るところ、作中唯一の優しさが垣間見えてほっとする。

・社長の替り目は怖い。念入りに積み重ねられた前フリが効いている。

・夜の暗いシーンが多いけど、照明の妙で見えにくいことはない。むしろ、色味の付いた照明が登場人物に当たっているシーンは、輪郭部分が差し色のようになって美しい。

・まさかオパンポンダンスまで見られるとは思わなかった。

・監督兼柴田役の野村有志さんは、どちらかというと柴田より末田のほうに近いような感じがする。

・そうじゃなきゃ映画監督なんかできないと思う。

・最後のオチは関西人でもないのに「そんなわけあるかい」とツッコんでしまいそうになった。

・とても生々しい話ではあったけど、最後の最後でこれは映画なんだと我に返った。

(PrimVideo)

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金子修介監督『ガメラ 大怪獣空中決戦』(1995年)

2023-11-30 22:43:22 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2023/11/29

・ガメラが、守るべき人間に足を引っ張られながらも、空飛ぶ怪獣ギャオスを撃退する話。

・もともと怪獣への興味はそんなにないものの、TOHOシネマすすきのでガメラ2の轟音上映があると聞いて予習してみる。

・wikiによると、ガメラシリーズは大きく分けて、1965年~1980年の昭和版、今回観た作品を含む平成三部作、角川時代と三期にわかれているらしい。

・平成ガメラと言っても、編集の仕方や登場人物の演技、舞台装置、その他もろもろ、ほどよいチープさを残した昭和風味濃いめの演出で、たぶんこのバランスが正解。

・子供のころは建物が崩壊しても人が死んでもどんどんやれやれと楽しんでいたけど、大人になると無駄に共感してしまうので、このくらいのほうが見やすい。

・たぶん、演技うまい人ばっかりだったり、無駄にCGでリアルに見せようとしたら、息苦しくなってしまいそう。ガメラという題材にもそぐわない。

・最初は正体不明の巨大な何かから始まって、小さなギャオス、複数のギャオス、一見危険そうなガメラ、空飛ぶガメラ、急成長するギャオスと少しずつ現実離れするのがうまい。

・ガメラの飛び方、生物としてはどうやっても無理があるんだけど、その中でもどうにか理屈付けしている。

・作中でも、特に知識のある人たちが、現実的にありえない事態に遭遇して、混乱していたり、それでも何とか分析、対策しようとしているところが楽しい。

・人間側のドラマの加減が好き。あくまで怪獣の添え物。傍観者であり、出しゃばらない。

・人類の味方であるところのガメラの見た目はかわいいし、ギャオスはなんか汚い。特に喰い方。わりと露骨。

・ガメラの食事シーンがないのは意図的なのかな。

・ギャオスも東京タワーを折って巣にしちゃうところだけはかわいい。

・ガメラは話が進むほど、かわいらしくなっていく。

・環境庁のおじさん、なんでギャオスはよくてガメラがダメなのか。

・一応、進歩しすぎた文明への警句というテーマはあるものの、本質的には人知を超えた巨大な亀と巨大な鳥が巨大建築物をなぎ倒しながら戦うという大雑把なところが最大の魅力。

・明らかに巨大スクリーンで真価を発揮する映画だった。

(U-NEXT)

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