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遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

ブラッド・バード監督『アイアン・ジャイアント』(1999年)

2023-08-24 13:51:48 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

The Iron Giant - Original 1999 Theatrical Trailer

2023/8/23

・1957年、アメリカの田舎町。空から現れた鉄の巨人と、たまたま居合わせた少年が大人たちの妨害や協力を通じて仲良くなっていく話。吹き替えで見た。

・『E.T.』とほぼ同形に見える。

・孤独な少年ホーガースと巨大ロボットの交流に重きを置いて、とりまく人々はわりと薄味で類型的。

・比べると、尺も短くシンプルに仕上げている。

・政府の人マンズリーの役回りが完全に悪人。悪事の背景のようなものはあるけど、それにしてもひどい。

・原子爆弾の扱いの軽さがいかにもアメリカの映画。

・争いは未知なものに対する恐怖から生まれる。鉄の巨人はいろいろなものに見立てることができる。

・鉄の巨人の造形が好き。最初の親しみやすいフォルムから後半の禍々しい変化、足の裏側まで全部かっこいい。

・スクラップをおいしそうに食べるところとか、クラクションが鳴ってあわてているところがかわいい。

・どうしてもラピュタのロボット兵を思い浮かべてしまう。何か共通のモチーフがあるんだろうか。

・少年が未知の存在と感覚的に交流していく様子が子供っぽくて良い。

・少年の表情がコロコロ変わって見てて飽きない。空中で高速回転している時の顔がひどい。

・父親不在、母親が多忙というのも『E.T.』と似ている。ペットを飼いたがっていたし、たぶん話の前提には少年の孤独がある。

・巨人を止めた説得はお見事。なりたい自分になれ。

・敵と味方の区別、芸術、死という概念、人助け、丁寧にエピソードを積み重ね、巨人がどんどん学んでいく。

・スーパーマン(正義の味方)と銃(兵器)の対比。

・仮に兵器として生まれたとしても、後天的な働きかけで正義の味方になることができる。

・シンプルな話ではあるけど、自動修復機能、鹿の死体→少年の死、飛行能力の見せ方など、エピソードの重ね方が丁寧。

・開始してほぼ10分で少年と巨人が出会っているのも、いろいろ考えて作られている感じ。

・一見、か弱そうな女性が大切な人のために乱暴な運転をするシーン、いろんな作品で見かける。

・『レディ・プレイヤー1』を見直したくなった。

(U-NEXT)

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阪元裕吾監督『ある用務員』(2021年)

2023-03-20 22:43:39 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2023/3/20

用務員として働いている男が、ヤクザの娘を守るために学校で殺し屋たちと戦う話。

彼はカタギではなく、そのヤクザから色々な戦闘技術を仕込まれている。

用務員要素はあんまりない。あのモップで何を拭いていたんだろう。

高校生組があんまり高校生に見えない。

序盤の人間関係にそこまで興味が持てず、実際よくわからなかったものの、学校での殺し合いになってからが面白かった。

特に『ベイビーわるきゅーれ』組が存在感で頭ひとつ抜けていた。

明らかにアクションの強い伊澤彩織さん、髙石あかりさんのヤカラ演技。

類型的と言えば類型的だし、初期の構想段階ではここまで魅力的な存在になることは想定してなかったんじゃないかと予想。

同じ世界の中の話なのかパラレル的な感じなのか気になったけど、役名が違った。

『ベイビーわるきゅーれ』の続編を早く見たい。

(U-NEXT)

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ロドリゴ・グランデ監督『エンド・オブ・トンネル』(2016年)

2023-03-11 21:41:35 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2023/3/11

車椅子の男が、銀行強盗の狙う金をかすめ取ろうとする話。

銀行強盗はできないが、銀行強盗を狙うことならできるという発想がおもしろい。

敵の作業場と彼の家、それらと銀行をつなぐトンネル、ものすごく狭い空間で行われるサスペンス。

小道具の使い方も、窮地の切り抜け方もうまい。伏線がしっかり機能している。

ビスケットのところだけ、伏線というより、前フリ感があった。あれはどうして出てきたんだっけ。

登場人物それぞれにもきちんと見せ場が与えられている。

あれだけゴチャゴチャしてても、きれいにあるべきラストにたどり着く。

脚本としての機能美が楽しめる。たぶん、こういう話で逆バコを試みるといいんだと思う。

ちょこっと見るつもりが気になって最後まで見てしまった。

無駄の少ないよくできたサスペンスだった。

(U-NEXT)

【追記】見直したらビスケット部分、序盤に経緯含めてちゃんと説明あった。ぼんやりしすぎていた。

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川和⽥恵真監督『マイスモールランド』(2022年)

2023-01-03 00:28:07 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2023/1/2

・日本で暮らすクルド人家族が、在留資格を失って進退窮まる話。

・中心人物はサーリャ。17歳。小学生から日本に滞在していて、日本の学校で学び、日本人の友達もいて、日本の大学に行くだけの学力もあるのに、在留資格を失ったため、進学することができない。

・加えて働くと不法労働になってしまう。

・家族四人生きていかなければならないが、働くことは許されない。保障もない。なんなんだ、この制度のバグ。

・結果、家族を養わなければならない父親は、「不法労働」で、あの悪名高き入管に収容されてしまう。

・こういう問題って、日本人の無関心さが招いているものなので、ほぼ全ての日本人に関係のある話。

・例えば、誰でもいいけど、身近にいる普通の高校生やその家族が、何も悪いことをしていないのに突然拘束されてしまう状況を想像してみてほしい。

・本作では難民だけど、そんなカテゴリ分けなんて、時代の雰囲気でいくらでも変容する。

・前に見た難民映画祭がよかったので、UNHCRにはできるだけ募金するようにしているけど、今後も続けたい。

・小銭程度の寄付でも応援の姿勢を示すのは大事なはず。

・もちろん日本に住んでいるクルド人のなかにも色んな人はいる。無条件で善人というわけではない。いいところも悪いところもあるという点では日本人と同じ。

・状況的にやむを得ないとはいえ、クルド語と日本語を流暢に話すサーリャが通訳としてヤングケアラー化している様子は『Codaコーダ あいのうた』と重なる。

・サーニャを演じるのはモデルの嵐莉菜さん。

・5か国のマルチルーツを持っているとは言え、こういうときこそ当事者キャスティングじゃないないかと思ったけど、浅はかだった。

・現行制度への批判と捉えられかねない内容なので、当事者は目立つようなことができないとのこと。

・同じ理由でドキュメンタリーとしては作れない。

・身の安全のため映画に出ることもできないって、本当にこれは日本の話なんだろうか。

・しんどい映画だったけど、一年に一本くらいは見ておかないといけないタイプの作品。

・この作品を社会派映画として語りつつ、青春映画およびエンタメ映画としても評価するライムスターの宇多丸さんは心が強い。

(U-NEXT)

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松居⼤悟監督『ちょっと思い出しただけ』(2022年)

2022-12-31 21:18:33 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2022/12/31

タクシー運転手の女性とダンサーの男性が、それぞれの人生を歩み始めてから付き合い始めの頃までを振り返っていく話。

タクシー運転手を演じた伊藤紗莉さんが魅力的。

最初のマスク込みの制服姿から淡々とした仕事ぶり、ハスキーな声質。

そんな彼女も年をさかのぼっていくにつれて、どんどんお茶目な側面が見えてくる。

ダンサーのほうは、池松壮亮さん。足の負傷を機に照明スタッフへ転身する。

映画の主要登場人物で、舞台の照明スタッフを生業とする人は、かなり珍しいのではないか。

結果、仕事の幅が広がったり規模も大きくなっていくところはわりと生々しい話だと思う。

過去をさかのぼっていくにつれて、舞台表現が少しずつチープになっていくのも細かい。

誕生日表現や「どこかで会った人」など、繰り返し表現が大小何重にも組み込まれていて、単純な構造の中でも油断のならない豊かな作品だった。

(PrimeVideo)

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仲倉重郎監督『マンゴーと赤い車椅子』(2015年)

2022-12-25 22:31:18 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

秋元才加が半身不随の女性を熱演!映画『マンゴーと赤い車椅子』予告編

2022/12/25

事故で障碍者となった彩夏が、リハビリを通して様々な困難を乗り越えていく話。

彩加役は秋元才加さん。

アイドルのなかでも美形と言っていいと思うけど、それよりも目力顔力の強さのほうが目立つ。

いかにも「困難に立ち向かう人」然としている。話の中心にいるべくしている感じ。

アクションやSFのほうが馴染みそう。

それでも、個性的な車椅子仲間たちとの日常描写は楽しく、あわせて自分の知らないリハビリと車椅子生活の世界を垣間見ることができる。

特にかなり中二病の入っている(しかしそれなりの窮地で戦っている)ショウくんとの掛け合いが微笑ましい。

そう思いながら見守っていたら、唐突なクライマックスシーンでびっくりしてしまう。

子供の前フリはあったものの、色んな意味で無理がある。なんであんなことになったんだろう。

(U-NEXT)

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三島有紀子監督『ぶどうのなみだ』(2014年)

2022-12-22 22:30:07 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

映画『ぶどうのなみだ』予告編

2022/12/22

理想のワイン作りのためにブドウを育てる男アオのところに、謎の女エリカがやってきて農園のそばで穴を掘り始める話。

空知の話というより、道外の人が考える空知風の世界という感じ。

唐突に現れる謎の女がホントに謎。

マナーとして大穴を掘るなら近隣への挨拶は必要だし、トラブルに遭った人を見て笑っているし、全体的に失礼。

それでも、なぜか警察や近所の人は全員彼女の味方になる。アオの弟まで彼女と仲良くなる。

警官は仕事中&自動車なのに酒まで飲まされている。

自分の身の回りの人が突然見ず知らぬ人に篭絡されている様は、どちらかというと怖い。

ファンシーな楽隊もアオを煽っているようにしか見えない。そりゃ怒鳴りたくもなるわ。

映像はきれいだし、中盤から終盤にかけて「実は~」みたいな感じにはなるものの、巻き返すには至らなかった。

(U-NEXT)

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阪元裕吾監督『最強殺し屋伝説国岡』(2021年)

2022-12-21 17:39:13 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

映画『最強殺し屋伝説国岡[完全版]』予告編

2022/12/21

映画監督サカモトが若手の殺し屋国岡に密着し、彼の仕事ぶりをドキュメンタリー風に追う話。

あくまでドキュメンタリー風であって、ドキュメンタリーではない。

一般人でもそんなに銃声を気にしないし、現実の日本に比べてだいぶん殺し屋という仕事が認知されている日本の話なのかなと思う。

マンガ「SAKAMOTO DAYS」の設定にも通じる。なにかしらの影響関係があるのかも。名前も同じだし。

殺し屋の分類や出張の武器屋、業者による後片付けと、そういう世界ならそういう役割の人がいるんだろうなと思える。

非現実なりの実在感がある。応用も効きそう。

後半からケレン味が強くなっていくけど、基本的にはドキュメンタリー調の静かで落ち着いた見せ方をすることで、おかしみはあるけど、ふざけてはいないという温度感を狙っている。

それでもホワイトベアのところは怪しかった。どういうつもりでああいう連中にしたんだろう。

(U-NEXT)

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深川栄洋監督『そらのレストラン』(2019年)

2022-12-01 10:23:26 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2022/12/1

海の見える牧場を営む設楽が、野菜農家や漁師などの仲間たちと共に野外レストランをオープンする話。

設楽は酪農業の傍ら、チーズ作りの修行をしている。

序盤は仕事や人間関係の説明、後半は設楽が師匠を失ったショックから立ち直ろうとする展開が軸になっている。

話の意外性はそんなにないものの、濃いめにキャラ付けされたおじさんたちの仲良しぶりを好ましく見守る。

あわせて自然と食べ物、おそらく道外の人のイメージ通りであろう北海道の良さを惜しげなく見せている。

だだっぴろい草原で、主演の大泉洋さんとマキタスポーツさんが一対一で会話しているシーンは、ほんとに素材で勝負している感じ。

大泉さんは、他に似たタイプの役者さんがいないくらい個性的なのに、どんなシチュエーションにも馴染んでしまう稀有な存在だということを再認識した。

(U-NEXT)

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ジョン・バダム監督『ブルー・サンダー』(1983年)

2022-07-25 23:59:06 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

2022/7/22

航空課に所属する警察官が、新型の軍用ヘリに乗って、軍隊時代からの宿敵と対決する話。

案外人間関係がわかりにくく、各登場人物の行動原理がよくわからなかった。

あとで三宅隆太さんの解説を読みながら、そういう話だったのかと補完する。

元カノ(奥さんだと思っていた)が普通に困った人なのかなと思ったら、そうでもなかった。

と思ったら、やっぱりおかしい人だった。

当たり前のように道路を逆走するのこわい。

結果、不正の証拠をつかむことをができたものの、ヘリを使った覗きはおおらかな時代すぎる。

基本的にはヘリを使ったアクション映画というのが売りではあるものの、こういうエンタメに振った作品ですら、ベトナム戦争とPTSDに苦しむ兵士たちという政治的な問題を下敷きにしている。

こういう社会問題を当たり前のように取り入れてエンタメ化できるアメリカの映画文化は懐が深い。

(AppleTV)

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