2023/12/11
・プロレスラーでデスマッチファイターの葛西純が、2019年の長期欠場からコロナ自粛明けまでの生活と戦いを映したドキュメンタリー。
・個人的にデスマッチは大日本の試合を何回か見ているくらい。プロレス観戦自体だいぶんご無沙汰。
・そんな自分でも、クレイジーモンキー葛西純のキャラクターは強烈に印象に残っている。
・作中で藤田ミノル選手が言うには、デスマッチの「芸術点が高い」。まさに。
・最初は小柄ながらもガタイのいい若手だった。キャリアを重ねていくにつれ、髪型、コンタクト、ゴーグル、時には尻尾、極めつけが文字通り傷だらけの背中。
・こんなに見た目の情報量が多い人間はいない。
・プロレスは勝てばいいというものではないし、デスマッチは危険であればいいというものでもない。
・危険なことをやって、実際に血を流して、それでも紙一重のところで致命傷を避ける。どこまでがOKで、どこからがNGなのかが全くわからない。
・それがプロの仕事だとは言えるんだけど、他ジャンルでここまで直接的に体を痛めつけているプロがいるとは思えない。
・とにかく過剰で過激で血まみれの現場でも、そこには確かに表現の巧拙はあるし、一歩間違えば死ぬ状況だからこそ伝わってくるものもある。
・串で頬を横に貫通させたまま試合するの、ほんと痛々しくてイヤ。
・ホームセンターで凶器を物色している様子は映画『レスラー』を思い出させる。ほんとにやってるんだ。
・女性用カミソリ「ビューティーM」を「ビューティーマーダー」と呼んで、ビューティーMを模した大きな板にたくさん貼り付けた凶器。
・見ているだけで痛々しく、かわいらしくもあり、どういう感情になったらいいかわからなくなる。
・デスマッチやるような頭のおかしい人って世の中にそんなにいないから、試合中でも他のプロレスやスポーツと比較して仲良さそうに見える。同好の士という感じ。
・映像にも映っていたけど、筋肉が取れたりもするようだから、紙一重と言っても、ちょいちょいそのラインを越えてしまうこともある。怖い。
・自分が何か創作するときは、こういう人にも負けないように意識しなきゃと思うけど、だいぶん自信ない。
(U-NEXT)
▼本編でも取り上げられている試合について、ライターの橋本宗洋さんの記事。
濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER/カリスマ葛西純「世の中は無駄な血を一滴も流すな」 頬を串刺し、人間ダーツ…それでもデスマッチが“ただの残虐ショー”ではない理由(NUMBER WEB )
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