アジア人財事典

アジア人財カンパニー株式会社 井上一幸 がお届けする粋な話題の数々

『思い込みあれこれ』

2008-11-28 | メールニュース
皆さん、おはようございます。㈱グッドジョブクリエーションズです。本日はメールニュース第18号をお届けにあがりました。
東京でもようやく冷え込んできて、冬らしくなってきました。こうなってくると寒いだけではなく、乾いた空気も困ったものですよね。男の私でさえお肌がちょっと気になってみたり・・・
今日はそれにちなむ話題です。

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思い込みあれこれ
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「コラーゲン」 この単語をご存じない方はおそらくいないでしょう。普段このカタカナ語を目にはするもののいったい何者だろうと調べてみると、タンパク質の一種で主に皮膚に存在し、細胞と細胞の間を埋める役割を担っているモノらしい・・・
とにかくあちらこちらで目に付く。昼間コンビニに入ると、サプリ、ドリンク、化粧品。夜になってレストランや居酒屋に入れば、ラーメンやスープ、はてまた鍋料理になってみたり。
宣伝文句も様々です。うるおい、ハリつや、お肌つるつる、という柔らかいものから、アンチエイジング、関節痛緩和、骨粗しょう症対策など直接的なものまで。
まさに一世を風靡する人気モノ。気軽に手に入るし効果も抜群、となれば、一度や二度は(もしくは恒常的に)お世話になったこともあるでしょう。ちなみにGoogleでコラーゲンの一単語だけで検索すると、なんと600万ページ以上がヒットする。たいしたモノである。

ところが、である。
11月4日の日経夕刊のコラムによると「私たちが食品として摂取したコラーゲンは動物や魚由来のものであり・・・そのまま排泄されてしまう分もかなりある。少なくともいえることは、他者のコラーゲンが丸ごと消化管を通り抜け、細胞間や関節に届いて、その場所に補給されることは全くありえない」のである。
(分子生物学者 福岡伸一氏)

さらに、である。
「私たちの細胞は、コラーゲンが必要なときは、吸収したアミノ酸からいくらでも作りだすことができる。そしてコラーゲンの合成に必要なアミノ酸は、ごくありきたりのものなので、どんなタンパク質にも含まれている。だから普通の食事をしている限り、コラーゲンが不足するなどということもありえないのである。」

なんとなんと、サプリを飲んでも吸収されない!いや、そもそも不足することがない!つまり、どんなにお金をつぎ込んでもムダ!ということ。

思い込みって怖いですよね。
何年か前に大ブレークしたマイナスイオンも同じでしょう。いったい何の効果があったんだろう、私も“マイナスイオン扇風機”持ってますが。

とはいえ、「良くなる」「良くなる」という楽観的な思い込みは素敵なんです。
それによって幸せを感じるならそれでいいんです。念ずれば花開く。信じる者は救われる。

一方、悲観的な思い込みっていうのもありますね。年の瀬を迎えるこの時期、テレビの年末特番で私が一番聞きたくない言葉がそれです。
「暗いニュースばかりの今年一年でしたが、せめて来年こそは皆様にとっていい年になりますよ~に。」

なんとかならないですかねぇ、これ。
毎年毎年、暗いニュースばかりのわけがない。にもかかわらずこのフレーズを聞かない年はない。くだらん決まり文句、ただの思い込みです。
明るいニュースだっていくらでもあるだろうに。もし本当に毎年そんなにも暗いのなら、今回の金融不況を待つまでもなく、世界はとうに破滅しているはずだ。
本当に暗いと思っているのなら、逆にもっともっと明るいニュースを流して欲しい。

さて皆さん、今年もあとわずか。ご自身で明るい出来事を思い返しましょうね。
そしてもし、テレビからあのくだらん決まり文句が聞こえてきたら・・・ 

コラーゲン、いかがですか?

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