松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

バイオディーゼル

2007-07-09 21:32:47 | ニュース
最近は雨続きで写真を撮りにいけません。
となると自然にTVへ…。
NHKBS1の地球特派員「アメリカ・動き出した温暖化対策」
を観ました。
京都議定書を離脱したブッシュ政権が、
NASAの科学者たちによる温暖化に対する発言を
封じ込めていたことなど、
まるで映画みたいに衝撃的なレポートでしたが、
面白かったのは、廃油で動くディーゼル車の話でした。

カリフォルニアの市民の間では、ガソリンの高騰によって
廃油で動くディーゼル車への改造に人気が高まっているそうです。
実際に使っている人に密着してみると
日本料理店から出されるてんぷら油を回収し、フィルターで漉した後、
小さな機械を装着した車の燃料にしていました。
燃料費はタダ。(フィルター代くらいかな)
日本料理店は以前は有料で業者にひきとってもらっていたので
無料回収してくれるのは大助かりとのことでした。
フライドチキンの廃油より、てんぷら油の方が
燃費が良いというのも興味深い話ですね。

シュワルツェネッガー知事も自分の車を
同じように改造しており、アメリカの州の中では、
環境対策に一番進んだ政策を行っているようでした。

てんぷら油で動くディーゼル車。これはスゴイです。
環境面で進んでいると思われていた日本は
意外に遅れているんじゃないかとレポーターは言っていました。
この番組、16日に再放送があります。番組HPはココです。

日本ではそうしたバイオディーゼル車はないんでしょうか。
探したら…、ありました!

ここのHPです。
滋賀県豊郷町にある「油藤商事」。
最初は空き缶の回収から始まって、
バイオディーゼル燃料の精製・販売まで手がける
日本で唯一のガソリンスタンドです。
普通の田舎町のGSが、なんと一気に
日本中から注目の的になっているのでした。

当初、空き缶や牛乳パックを回収しているときは、
灯油の配達のついでにゴミを引き取ることで、
環境問題に貢献するというささやかな活動でした。
しかしその発想から、廃食油を引き取っているうちに、
リサイクルへ関心が高まり、
廃食油を石鹸に再生するようになります。
そしてついに、バイオディーゼルの精製機械を購入し
販売・出荷へとこぎつけることになりました。

その後、ヤマト運輸や松下電器産業との
コラボレーションも始まり、ヤマト運輸の配送車に
バイオディーゼル車が使われるようになってきたそうです。
まさにエコ・ビジネスの成功例ですね。

この油藤商事の社長が「灯油の配達」=「空き缶の回収」を
している時は、たぶん他の同業者は
冷ややかだったんじゃないでしょうか。
他人が喜ぶ事をすることで、自分をも生かす。
こうした生き方を見ると、非常に勉強になります。

アメリカ人がてんぷら油を回収しているのを見て、
私はすごいアイディアだと思ったんですけど
自分で油を回収して漉して車に入れる一連の作業が
どうも危なっかしく、
一般的な日本人向きではないなぁと思いました。
油藤商事のように、きちんと精製されたディーゼルを
入れてくれるガソリンスタンドができれば
安心して使うことができます。

こうした進んだ取り組みは、数年後には広まり
身近になってくるような気がします。
ガソリンで動く車が、時代遅れになる日が
近いかもしれませんね。

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