松山櫨(はぜ)復活奮闘日記

失われてしまった松山櫨の景観を復活させようと奮闘していく日々の記録。

櫨マケのこと その3

2007-07-23 20:56:48 | 復活奮闘日記
今日と明日、2回に分けて
櫨マケへの対処法を書きたいと思います。

江戸時代に櫨育成の指導者であった
高橋善蔵の著「窮民夜光の玉」の中で、
よく効く薬として以下のようなものをあげています。

------------引用
○生鰹を食べるとよい。また鰹節を煎じて飲むのもよい。
○しそ、みかんの皮の乾かしたもの、
 香附子(はますげの根を乾燥した生薬)、
 この三種類を等分に合わせ、
 一匁にして普通に煎じて飲んでもよい。
○この二つの方法は『救民妙薬集』という本に出ている。
○また、はっかを煎じて患部を洗ってもよい。はっかは薬種草ともいう。
○また生そばの葉をすりつぶしてつけてもよい。
 そばがらを煎じて患部を洗うのもよい。
○出かかったふきの根をつぶして、すりつけてもよい。
○栗の花を黒焼きにして、ごまの油で溶いてつけてもよい。
○また、塗物師のいうには、櫨にかぶれる者は櫨の実を黒焼きにして飲めば、
 櫨にふれてもかぶれないというが、
 これは根拠のあることなのか怪しいものである。
○櫨のかぶれは漆かぶれと同じことである。漆かぶれの薬を用いるとよい。
○また、大根のある季節には、おろし大根を患部にすりつけてもよい。
----------- 現代語訳 山田龍雄(農山漁村文化協会)

え~、これはあくまで江戸時代の民間療法です。
試してみたい方はどうぞ。
ただし、効くかどうかは不明ですよ。

それにしても昔の薬って、作るのが面倒ですね。
一番手軽なのは大根おろしを
患部にすりつけるって事でしょうが
私はまだ櫨マケしていないので
もし櫨マケしたら、それを試してみたいと思います。

ところで人間は病気やケガになっても、
ある程度は自然に治る「自然治癒力」を持っています。
江戸時代には薬局なんてありません。
当時の人々は、上記のように身の回りの植物などで対処しており、
櫨マケの特別高価な薬は必要なかったわけですから、
基本的に自分の中の「自然治癒力」によって
自然に回復するのを待ったのだと考えられます。

ま、世の中には櫨マケなんかより、
もっと深刻な病気がワンサカありますしね。

というわけで、明日は現代の櫨マケ対処法について
書きたいと思います。

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